火曜日, 5月 12, 2026
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「地域に開かれたモデルハウス」連家、国土交通大臣賞・グッドデザイン賞2025をW受賞

福岡・朝倉、築70年の精米所リノベーションに地域編集会社が運営パートナーとして参画 ── 連家が新フェーズへ

福岡県福岡市の建築設計事務所 raumus(ラウムス/代表:竹田真志)が設計を手がけたリノベーションモデルハウス「連家(れんか)」(福岡県朝倉市/施工:株式会社古賀組)が、2025年に行われた『第12回再築大賞』にて最高賞である国土交通大臣賞、加えてグッドデザイン賞2025を受賞。さらに、JACK 全国リフォームアイデアコンテスト2025 準々グランプリにも選出されました。築70年の精米所を住宅へとリノベーションした本モデルハウスは、現在、個別見学予約を受け付けています。

連家は、「地域に開かれたモデルハウス」をコンセプトに掲げ、住宅部分(モデルハウス)と、地域に開かれたコミュニティが連なる二棟構成で計画されました。デザインが消費され、5年ほどで建て替えられるモデルハウスが少なくない中で、地域に愛され使われ続けることで建物自体が存続する構造を目指したものです。

そのコンセプトを体現する形で、2025年、朝倉エリアのフリーマガジン『ASAKURA.NOTE(アサクラノート)』を発行する地域編集会社「アサクラノートが連家のコミュニティスペースを活動拠点に、運営パートナーとして参画。建築の再生にとどまらず、地域の人・文化・カルチャーを編集・発信する拠点として、連家は新たなフェーズへと展開を始めています。

元々の精米所の機器や架構をそのまま利用し, 地域のコミュニティスペースとした作られた

■ 本記事のポイント

● 築70年の精米所を改修した古民家リノベーションのモデルハウス「連家」が、2025年に主要3コンテストで受賞・選定。

● 『第12回再築大賞』では最優秀賞である国土交通大臣賞を受賞(主催:一般社団法人 既存建築物再築機構)。

● グッドデザイン賞2025(主催:公益財団法人 日本デザイン振興会)にも選定。

● JACK 全国リフォームアイデアコンテスト2025(主催:一般社団法人 Jackグループ)の全面改装部門で準々グランプリ。

● 世界最大級の建築メディアArchDaily、中国建築メディアgooodにも掲載。

● コミュニティスペースの一角に、地域フリーマガジン『ASAKURA.NOTE』を発行する地域編集会社「アサクラノート」が運営パートナーとして連家プロジェクトに参画。連家は地域文化の編集・発信拠点へ。

■「連家」とは ─ 新旧が連なる空間

「連家」は、福岡県朝倉市の旧朝倉町中心地に建つ、築70年の精米所を改修した古民家リノベーションのモデルハウスです。地域の人々に長年愛され、生活を支えてきた精米所を、その歴史や魅力はそのままに、現代の感性でモダンな住まいへと再構築しました。

改修前の精米所
リノベーションのモデルハウス「連家」に生まれ変わった

元々の精米所は、精米を行う平屋部分と、主に倉庫として使われていた2階建て部分が連なる構成でした。住宅としては規模が大きかったため、2階建て部分をモデルハウス(住宅)として改修し、平屋部分は地域の人々に開かれたコミュニティスペース/テナントスペースとして整備。新旧が連続する空間であり、連棟の建物形状であることに加え、朝倉の名所である三連水車や美しい連山にもかかる意味から「連家」と名付けられました。

改修前の外観
改修後の外観

■ コンセプト:「地域に開かれたモデルハウス」

連家プロジェクトの中核にあるのが、「地域に開かれたモデルハウス」というコンセプトです。

現在、日本各地では数多くのモデルハウスが建てられていますが、デザインが消費され古びてしまうことから、5年ほどで建て替えられるケースも少なくありません。設計者であるraumusは、こうした「使い捨てに近いモデルハウス」のあり方そのものに問いを立て、地域に愛され使われ続けることで建物自体が存続する仕組みを設計に組み込みました。

具体的には、住宅(モデルハウス)と、地域に開かれた+αスペース(コミュニティ/テナント)を二棟構成として連結。両者が相互に関係し合うことで、住宅単体としてのモデルハウスではなく、地域コミュニティの拠点としての機能を持つ建築となるよう計画されました。+αスペースには、元々あった精米機や小屋組(既存の架構)をそのまま残し、建物が積み重ねてきた時間そのものを来訪者が体感できる空間として整えられています。

「築古建築物のリノベーション」と「地域に開かれたコミュニティ機能」を組み合わせることで、デザインの陳腐化や役目を終えての建て替えという、従来のモデルハウスが抱えてきた課題に対するオルタナティブな設計解を提示しています。

東面より土間を見る。既存の瓦を再利用し、新旧が交錯する外観
広々としたエントランスの土間は、モデルハウスとコミュニティスペースの結節点となる 

■ デザイン・性能の特徴

◆ 既存の魅力を活かした空間構成 

瓦屋根と迫力ある大きな丸太の梁という建物の特徴を活かしながら、住宅としての使いやすさと現代の感性を両立。広々とした土間、天井の高い広間、長さ約4mのダイニングキッチン台、勾配天井の個室、2階に集約された水回り、そして元々あった精米機や小屋組をそのまま残したコミュニティスペースで構成されています。

キッチンより、インナーフレームの柱、梁がインテリアのアクセントになっている
キッチンより、長さ約 4m あるダイニングキッチンの大きな台は, 多様な使い方ができる生活の中心となるスペース

 ◆ 地場の自然素材を使う

木材は場所によって異なる種類を使い分け、経年変化を楽しめる空間にしました。壁には古くから城郭や寺社、土蔵などに用いられてきた漆喰に南九州特有のシラスを加えた100%自然素材の塗り壁を採用し、優れた調湿・消臭機能を実現しています。屋根は耐久性に優れた既存の和瓦を再利用しました。

新旧の木材
南九州特有のシラス漆喰
和瓦(陶器瓦)

 ◆ 現行法規同等の耐震性能とZEH相当の断熱性能 

既存柱の内側に新たにコンクリート基礎を打設し、新設の柱と既存の柱を緊結する「インナーフレーム」を採用。曳家の技術で傾いていた柱・梁のレベル調整を行い、現行法規同等の耐震性能を確保しました。さらに、Low-Eガラス、高性能断熱材、全熱交換器、温熱床暖房などにより、ZEH Ready(断熱等級5)基準相当の省エネ性能を実現。「古民家は寒い・暑い」というイメージを覆す温熱環境を備えています。

インナーフレーム工法による耐震補強

■【NEW】地域編集会社「アサクラノート」が連家の運営パートナーとして参画 

2025年、朝倉エリアのローカルカルチャーを掘り下げるフリーマガジン『ASAKURA.NOTE(アサクラノート)』を発行する地域編集会社「アサクラノート」が、連家のコミュニティスペースを活動拠点に、運営パートナーとして参画しました。

◆ アサクラノートとは 

『ASAKURA.NOTE』は、編集責任者の山田謙一郎氏が2022年に創刊した、福岡県朝倉地区のフリーマガジンです。「キーワードは地方(local)とストーリー(story)」を掲げ、ジャンルFREE・ジェネレーションFREEで地域の人・文化・ものづくりを取材・発信。発行部数3,000部、A5判で朝倉地区の駅前・市役所・道の駅などに設置されています。紙媒体にとどまらず、イベント・映像・SNS・NFTなど多角的に地域コンテンツを展開し、TVQ九州放送『ぐっ!ジョブ』などでも紹介されています。デザイン・映像・プロモーション・ブランディング業務も手がける、いわば朝倉の「地域編集会社」です。

◆「地域に開かれたモデルハウス」が動き出す

連家を設計したraumusの竹田氏は、設計コンセプトとして「住宅としてのモデルハウス機能」と「地域コミュニティ拠点としての機能」を二棟構成で組み合わせ、相互に関係し合うことで建物が長く使われ続ける構造を意図しました。今回のアサクラノートの参画は、その+αスペース側に「地域を編集する」プレーヤーが加わったことを意味します。

■ 主な受賞・掲載実績

第12回再築大賞 国土交通大臣賞(最優秀賞) 

2025年10月、一般社団法人 既存建築物再築機構が主催する『第12回再築大賞』にて、連家が最高賞である国土交通大臣賞を受賞しました。既存建築物の再生・活用を通じてストック社会の実現に資する優れた事例として評価されています。

 ◇ グッドデザイン賞2025(公益財団法人 日本デザイン振興会) 

公益財団法人 日本デザイン振興会が運営するグッドデザイン賞2025にも選定されました。

 ◇ JACK 全国リフォームアイデアコンテスト2025 全面改装部門 準々グランプリ 

一般社団法人 Jackグループが主催する全国リフォームアイデアコンテスト2025において、全面改装部門で準々グランプリに選出されました。

◇ 海外建築メディア掲載:ArchDaily/gooood

一ヶ月9,000万ビュー以上を誇る世界最大の建築メディアサイトArchDailyに加え、中国の主要建築メディアgooodにも掲載されました。海外メディアからも注目を集めています。

■ 設計・施工

設計:竹田 真志(建築家/raumus 代表 一級建築士)

大阪府出身。2014年までアトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室に勤務後、ヨーロッパに活動の拠点を移し、ドイツ、スイスの設計事務所で勤務。2019年に日本へ帰国後、福岡で設計事務所 raumus を設立。九州産業大学、九州女子大学非常勤講師。グッドデザイン賞2022、エネルギア住宅コンテスト リフォーム住宅部門最優秀賞、WOODONE空間デザインアワード2023優秀賞ほか受賞多数。HP : https://raumus.jp/about/

施工:古賀 佐三(株式会社古賀組 代表取締役社長)

株式会社古賀組は、本年で創業134年を迎える福岡県朝倉市に根ざした建築・リフォームをメイン事業とした会社です。
土木・舗装から建築・リフォームまで幅広い事業領域を持ちます。
「正心誠意」を社是に、地域のお客様のご要望に応え続ける会社を目指しています。

HP : https://kogagumi-reform.jp/

■ 建物概要・プロジェクトクレジット

所在地

福岡県朝倉市宮野1919-3

用途

住宅(モデルハウス)/改築(リノベーション)

構造規模

木造

敷地面積

632.28㎡

延床面積

188.60㎡

竣工

2024年

意匠設計・統括

raumus(担当:竹田真志、江藤三咲)

構造設計

建築食堂(担当:白橋祐二)

インテリアコーディネート

81(ハチジュウイチ)

施工

株式会社古賀組

ロゴ・サイン

みずうみデザイン室

キッチン・製作家具

sync-furniture

写真

山内紀人

■ 図面・空間構成

2階平面図
1階平面図

■ 個別見学予約 受付中 

写真や図面だけでは伝えきれない、光の移ろい、冬の暖かさ、そして古い建物が持つ独特の空気感を体感いただける個別見学予約を受け付けています。リノベーション、耐震診断、補助金活用に関する個別相談、土地・建物探しからのご相談も可能です。

所在地

〒838-1302 福岡県朝倉市宮野1919-3

アクセス

西鉄バス「比良松中学校」から徒歩3分/博多・天神発の西鉄高速バス「朝倉インター」から徒歩5分/駐車場あり(8台)

見学予約

専用ウェブサイトのフォームまたは電話(0120-99-3955/受付9:00〜17:00)

公式サイト

https://re-renka.com/

■ 設計事務所 raumus(ラウムス)について

raumusは、福岡市を拠点とする建築設計事務所です。「記憶を編み、未来を創る」を理念に、住宅・古民家再生・リノベーション・コンバージョン(用途変更)などを手がけています。場所や個人が持つ過去の記憶を編み込みながら、未来を創る空間をデザインすることで「自由で新しい日常」を生み出すことを目指しています。

事務所名

raumus(ラウムス)

代表者

竹田 真志

所在地

福岡県福岡市中央区谷1-12-12-310

事業内容

建築設計・監理/古民家再生・リノベーション設計/用途変更(コンバージョン)

公式サイト

https://raumus.jp/

■ 参考リンク

● 連家 公式サイト: https://re-renka.com/

● raumus 公式サイト: https://raumus.jp/

● グッドデザイン賞2025 受賞ページ: https://www.g-mark.org/gallery/winners/28420

● 第12回再築大賞 受賞作品: https://saichiku.com/pastawards/result12

● JACK 全国リフォームアイデアコンテスト2025: https://e-jack.net/reform_contest/contest2025/

● アサクラノート 公式サイト: https://asakuranote.jp/

■ 本件に関する報道・取材のお問い合わせ

事務所

raumus(ラウムス)

所在地

福岡県福岡市中央区谷1-12-12-310

お問い合わせ

https://raumus.jp/contact/

  

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