サステナブルで原型的な住まい「箱の家」30年の軌跡を語る
寺田倉庫株式会社(東京都品川区 代表取締役社長:寺田航平)が運営するWHAT MUSEUM(ワットミュージアム)は、2024年6月29日(土)に「建築家・難波和彦特別講演会」を開催します。この講演会は、当館内の建築倉庫で展示している「難波和彦『箱の家』の展開」の関連イベントであり、難波氏による代表作の総括や構造家・佐々木睦朗氏との貴重な対談を予定しています。
WHAT MUSEUMの建築倉庫では、建築家や建築事務所から預かった600点以上の建築模型を保管しています。これらの模型の一部を公開するとともに、建築文化の普及活動にも積極的に取り組んでいます。
現在企画スペースでは、「難波和彦『箱の家』の展開」を開催しています。通常公開していないスタディ模型を含む50点以上の「箱の家」模型を展示しており、同作品の展開を立体的に理解することができます。
「箱の家」は、難波氏が提唱する「建築の4層構造*」の理念に基づき、標準化、多様化、そしてサステナブルなアプローチを追求した住宅シリーズです。ローコストで原型的な住まいを実現した都市住宅として、建築構法と住人の生活様式を一体とした提案がされ、彼の建築家人生とともに、約30年にわたり発展してきました。2023年までに170戸が完成しています。
講演会の前半では、難波氏が「箱の家」の提案に込めた理念と、同シリーズが30年にわたりどのように展開してきたかを総括いたします。後半では、難波氏の「箱の家」シリーズで鉄骨造の構造設計を手がけてきた構造家・佐々木睦朗氏との貴重な対談を予定しています。このイベントを通じて両氏の実践と思考に触れることで、サステナブルな住まいとこれからの建築のあり方について考察する機会を提供します。
*建築の4層構造とは:http://www.kai-workshop.com/archives/017-1.html(難波和彦+界工作舎公式サイト)
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特別講演会 開催概要
タイトル:「建築家・難波和彦特別講演会」
日時:2024年6月29日(土)10:30〜12:30(予定)
登壇者:難波和彦、佐々木睦朗 ※敬称略
参加費:無料*
定員:80名(事前申込制・先着順)
会場:WHAT MUSEUM(〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号)
主催・企画:WHAT MUSEUM 建築倉庫
公式サイト:https://what.warehouseofart.org/events/boxhouse_event
*講演会への参加には、別途イベント付きセットチケット(「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」入場料+建築倉庫入場料)2,000円 の購入が必要です
【難波和彦(なんば かずひこ)氏 略歴】
1947年:大阪府生まれ
1969年:東京大学建築学科卒業
1974年:同大学院博士課程修了
1977年:株式会社一級建築士事務所 難波和彦・界工作舎設立
2000〜2003年:大阪市立大学 建築学科教授
2003〜2010年:東京大学大学院 建築学専攻教授
2003〜2015年:グッドデザイン賞 審査委員
2013〜2017年:放送大学 客員教授
2010年:東京大学 名誉教授
2016年:グッドデザイン・フェロー
現在:株式会社一級建築士事務所 難波和彦・界工作舍 代表 工学博士
主な受賞
1995年:新建築吉岡賞、住宅建築賞、東京建築賞
2004年:JIA環境建築賞
2014年:日本建築学会賞業績賞
【佐々木睦朗(ささき むつろう)氏 略歴】
1946年:愛知県生まれ
1968年:名古屋大学 工学部 建築学科卒業
1970年:名古屋大学大学院 工学研究科 修士課程修了
1970~1979年:木村俊彦構造設計事務所勤務
1980年:佐々木睦朗構造計画研究所設立
1998年:博士(工学)を名古屋大学で取得
1999~2004年:名古屋大学大学院 工学研究科 建築学専攻 教授
2004~2016年:法政大学 工学部 建築学科 教授
2016年:法政大学を定年退職、同大学名誉教授
主な受賞
1991年:松井源吾賞/美和ロック工業玉城工場の構造設計
2003年:日本建築学会賞(作品)/せんだいメディアテーク
2004年:国際シェル・空間構造学会 TSUBOI PRIZE(論文)ほか
2023年:国際シェル・空間構造学会 Torroja Medal
【難波和彦「箱の家」の展開 について】
会期:2024年1月10日(水)~2024年10月31日(木)
会場:WHAT MUSEUM 建築倉庫 企画展示エリア
※建築倉庫に入館いただいた方に限り、鑑賞いただけます
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)、会期中に一部休館あり
料金:建築倉庫入場料 700円
セットチケット (「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」展入場料+建築倉庫入場料) 2,000円
企画:WHAT MUSEUM建築倉庫
模型提供:難波和彦+界工作舎
什器協力:株式会社PINK
【建築倉庫について】
建築家や設計事務所からお預かりした600点以上の建築模型を保管し、その一部を公開しています。貴重な建築模型や普段見られない保管の現場をご覧いただけます。
【感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで – について】
WHAT MUSEUMでは、建築の骨組みを創造してきた「構造デザイン」に焦点を当てた展覧会「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」を開催中です。日本には世界に誇る建築家が数多く存在しますが、建築家の仕事を支える構造家の存在はあまり知られていません。重力や風力といった力の流れや素材と真摯に向き合い、その時代や社会とともに創造してきたのが建築の構造デザインです。専門性の高い構造デザインの世界ですが、建築の「骨組み」の模型を見たり、模型に触れたりしてその仕組みを分かりやすく紹介いたします。
このたびの後期展では、近年サステナブルな建材として注目が高まる木材を用いた建築にフォーカスします。日本の伝統的な木造建築から最先端のものまでを取り上げ、木造の特質を歴史的に俯瞰し、未来の木造建築の可能性を考察します。また、構造デザインを応用したファッションや宇宙開発など、他領域との横断的な取り組みを通じて、構造デザインの広がりを提示します。前期展から大幅に作品を入れ替え、100点以上の構造模型を鑑賞できます。
展覧会名:感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで –
会期:2024年4月26日(金)~2024年8月25日(日)
会場:WHAT MUSEUM 1階・2階(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号)
開館時間:火~日11時~18時(最終入場17時)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)
入場料:一般 1,500円、大学生/専門学生 800円、高校生以下 無料
※チケットはオンラインにて事前購入可能
※本展会期中に何度でも入場できるパスポートを販売
展覧会パスポート 2,500円
主催:WHAT MUSEUM
企画:WHAT MUSEUM 建築倉庫
【WHAT MUSEUMについて】https://what.warehouseofart.org
2020年12月、東京・天王洲にオープンした「WHAT MUSEUM」。寺田倉庫が作家やコレクターからお預かりしている貴重なアート作品を中心に公開する芸術文化発信施設です。倉庫会社としての美術施設はどう在るべきかを模索し、たどり着いたのは「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というユニークなコンセプトでした。作家の思いはもちろん、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示。アートとの出会いの場を創出します。倉庫内で静かに光を放つ文化的価値を暗示した、WHAT(WAREHOUSE OF ART TERRADA)の名のもとに展示されるのは、平面や立体のアート作品をはじめ、建築模型、写真、映像、文学、インスタレーションの数々。これらの多様な芸術文化を、倉庫会社ならではの美術館のかたちとして、新たな切り口で企画・展示を行っています。
【寺田倉庫について】
社名:寺田倉庫株式会社(Warehouse TERRADA)
代表者:代表取締役社長 寺田航平
所在地:〒140-0002 東京都品川区東品川2-6-10
設立:1950年10月
【本イベントに関するお問い合わせ先】
寺田倉庫 WHAT MUSEUMチーム E-MAIL:info.what@terrada.co.jp