都市で光と風の家をデザインする設計事務所+工務店・テラジマアーキテクツ「LIXILメンバーズコンテスト2021」新築部門地域特別賞を受賞

開放的でプライバシーの守られた都市型邸宅「五角形の回廊のある家」

≪受賞作品のご紹介≫

■新築部門　地域特別賞受賞　「五角形の回廊のある家」／東京都大田区T様邸

五角形の回廊のある家・外観

設計：深澤彰司・柴原尚子（株式会社テラジマアーキテクツ）
施工管理：川島孝雄（株式会社テラジマアーキテクツ）

計画地は住宅街の高台にあり、都内でありながら富士山が見える敷地。富士山を眺められるようにしたい、密集地ではあるが自然を感じられる暮らしがしたい、プライバシーには配慮してほしい、という要望から生まれた、「開放性」「外からの視線を遮る」という相反するテーマを両立させたプランが特徴の邸宅。

まず、変形の敷地を極力有効に活用し、敷地面積以上の広がりを感じさせる工夫をしている。バルコニーと中庭を階段状に連なる構成としたことで、屋外空間そのものの広がりはもちろんのこと、室内の開放性も高まっている。また、階段ホールを囲むガラスの壁や、中庭にアシンメトリーなサッシを用いるなど、視線の抜けを考慮した工夫を施した。
 

施主は家族共通の趣味であるサーフィンやスノーボードなどの道具を数多く所有しており、それらを格納するスペースを作ることも要件の一つであった。趣味の道具を格納するスペースはガレージと玄関の間に設定することで、スムーズな動線を確保。そのほか、犬との暮らしを想定したリビングの床タイルやエコカラット採用など、施主らしい暮らしをサポートする要素を盛り込んでいる。

富士山側にバルコニーを設置したが、近隣の往来が多いため、視線を遮る塀を立て、富士山が見える位置に穴をあけている。注文住宅らしい遊び心や、施主のライフスタイルに沿った工夫が盛り込まれた住まいとなった。