三井不動産レジデンシャル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:嘉村 徹)と三井ホーム株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:池田 明)は、脱炭素社会の実現に向け、三井不動産グループ初となるALL木造カーボンゼロ賃貸マンション「パークアクシス北千束MOCXION(以下、本物件)」を2022年11月18日に着工したことをお知らせいたします。
三井不動産グループでは、2021年11月に「脱炭素社会の実現に向けたグループ行動計画」を策定しておりますが、本物件は、三井不動産レジデンシャルと木造マンション「MOCXION(モクシオン)※2」を展開する三井ホームがタッグを組み、人と地球環境に優しい「木」を構造材に用いることにより、建築時のCO2排出量を約50%※3に削減するとともに、ご入居中のCO2排出量を実質ゼロ※4とした、ALL木造カーボンゼロ賃貸マンションとして環境と共生するすまいを実現いたします。
また、高い耐久性と断熱、省エネ、遮音性能を備えた「MOCXION」独自の技術により、ご入居者様の快適なくらしのご提供を目指しており、本物件は、普及拡大段階の木造化技術を活用したプロジェクトとして、2022年度国土交通省「優良木造建築物等整備推進事業」に採択されております。
なお、本物件は、BELS評価の「ZEH-M Ready」のみならず三井不動産レジデンシャルの賃貸マンションとしては初となる国際的環境認証「LEED認証※5」の取得を予定しており、ご入居者様のみならず投資家の皆様にも支持されるプロジェクトを目指しております。
今後も、三井不動産レジデンシャルの全住宅事業のブランドコンセプトである「Life-styling × 経年優化」のもと、多様化するライフスタイルに応える商品・サービスを提供するとともに、安全・安心で快適にくらせる街づくりを推進し、持続可能な社会の実現・SDGsへ貢献してまいります。
- 本物件の特長
1.すまい環境にも配慮したALL木造による賃貸マンション
(1)三井ホーム「MOCXION」の技術を採用し、人と地球環境にやさしい「木」を全フロアの構造部材に最大限活用。
(2)三井不動産グループ保有林を活用※6し、建築資材の自給自足および森林資源と地域経済の持続可能な好循環を実現。
2.再生可能エネルギーの一括受電とオール電化、太陽光発電により、ご入居中のCO2排出量実質ゼロを実現
(1)再生可能エネルギー※7の一括受電×オール電化により、ご入居中のCO2排出量実質ゼロを実現。
(2)「太陽光パネル」の屋上設置に加え、「有機薄膜太陽電池※8」の外構部壁面設置によりオンサイトでの創エネを工夫。
3.三井不動産レジデンシャル賃貸マンションで初となる国際的環境認証「LEED認証」をはじめとする環境認証の取得
(1)国際的環境認証である「LEED認証※5」を三井不動産レジデンシャルの賃貸マンションで初めて取得予定。
(2)BELSに基づく評価にて「ZEH-M Ready」を取得予定。
- 1. すまい環境にも配慮したALL木造による賃貸マンション
(1)三井ホーム「MOCXION」の技術を採用し、人と地球環境にやさしい「木」を全フロアの構造部材に最大限活用。
①木造化により建設時のCO2排出量を約50%削減
本物件は、1階から4階の全フロアの構造部材で木を使用したALL木造マンションです。木造はコンクリート造に比べて製造時や加工時、建物建設時に必要とされるエネルギーが少ないため、CO2排出量の大幅削減を可能にします。
②最高ランクの耐久性と断熱、省エネ性能
住宅性能表示制度の「劣化対策等級」で最高ランクを取得するとともに、BELS評価の「ZEH-M Ready」も取得するなど、高い耐久性と省エネ性能を実現します。
③中層建築物の木造化を支える三井ホーム「MOCXION」の技術
国内において中層建築物を木造化する場合、規定の構造強度と耐火基準を満たすために下層階の構造壁が厚くなることや、遮音性の確保が課題とされてきました。本物件では、「MOCXION」で新規に開発された高強度耐力壁を用い、耐震性を確保しつつ耐力壁のスリム化を実現することで、設計の自由度が高まり建物の有効床面積も増加します。また、「高性能遮音床システム Mute(ミュート)」を採用することで、上階の衝撃音の伝播を低減させ、鉄筋コンクリート造と同等クラスの遮音性能を確保します。
(2)三井不動産グループ保有林を活用し、建築資材の自給自足および森林資源と地域経済の持続可能な好循環を
実現。
三井不動産グループでは北海道の道北地方を中心に約5,000ha の森林を保有・管理しており、木造賃貸ビルや木造住宅などの主要部材、各施設の仕上材などに積極的に活用するなど、森林保全活動や木材の利活用を通じて、建築資材の自給自足および森林資源と地域経済の持続可能な好循環を実現します。
本物件においては、「木」ならではの安らぎを共用部で感じていただけるよう、エントランスラウンジの内装材に使用いたします。
- 2.再生可能エネルギーの一括受電とオール電化、太陽光発電により、ご入居中のCO2排出量実質ゼロを実現
(1)再生可能エネルギーの一括受電×オール電化により、ご入居中のCO2排出量実質ゼロを実現。
再生可能エネルギーを一括受電することにより、建物内で利用する電力 は全て実質再生可能エネルギーといたします。あわせて本物件は給湯設備にエコキュートを採用し、オール電化にすることにより、ご入居中の建物から排出されるCO2排出量が実質ゼロとなります。
エコキュートは大気熱を利用してお湯を沸かすため、電力使用量が抑えられ、環境にやさしいだけでなく、災害時はエコキュートタンク内の水を生活用水にも利用することができます。
(2)「太陽光パネル」の屋上設置に加え、「有機薄膜太陽電池」の外構部壁面設置によりオンサイトでの創エネを工夫。
本物件敷地内で電力を創出するため、屋上には54枚の「太陽光パネル」を設置し、共用部の想定使用電力量を上回る年間約29,566kwhの電気を創出します。
また、外構部壁面には環境負荷が少なく、軽量かつ柔軟に設置ができる特長をもつHeliatek社製の有機薄膜太陽電池「Heliasol®※9」を国内共同住宅で初めて採用することを予定しています。なお、「有機薄膜太陽電池」は、将来的にバルコニー手すり下部等に取り付けることで、屋上面積が限られているマンション等における太陽光発電が期待されています。
- 3.三井不動産レジデンシャル賃貸マンションで初となる国際的環境認証「LEED認証」をはじめとする環境認証の取得
(1)国際的環境認証である「LEED認証」を三井不動産レジデンシャルの賃貸マンションで初めて取得予定。
本物件は、「環境負荷の低い「木」の構造材採用」、「再生可能エネルギーの一括受電」、「オンサイト太陽光の有効活用」等の環境に配慮した多様な取り組みを行っていることから、国際的な環境認証の「LEED- BD+C (住宅部門)」を取得予定です。
(2)BELSに基づく評価にて「ZEH-M Ready」を取得予定。
本物件は、断熱性能の高い「木」を構造材に使用するとともに、LOW-E複層ガラスやLED照明の採用等による省エネ性能の向上、オンサイト太陽光の活用により、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)に基づく評価「ZEH-M Ready」を取得する予定です。
<注釈>
※1 ALL木造カーボンゼロ:全フロア(1~4階)の構造部材に木を採用し入居中のCO2排出量を実質ゼロ(以下※4参照)であることを指します。
※2 MOCXION:三井ホームが手がける「脱炭素社会に向けたサステナブル木造マンション」のブランド名称。
※3 建築時のCO2排出量を約50%削減:林野庁が床面積120㎡の住宅で鉄筋コンクリート造との比較で試算した際の参考値となります。(出典:「平成23年度森林・林業白書」P61、図Ⅱ-5)
※4 ご入居中のCO2排出量を実質ゼロ:再生可能エネルギーの一括受電をすることにより、建物内で利用する電力は全て実質再生可能エネルギーといたします。あわせて給湯設備にエコキュートを採用したオール電化にすることにより、ご入居中の建物から排出されるCO2排出量が実質ゼロとなります。
※5 LEED認証:米国のグリーンビルディング協会(USGBC)が運営する環境性能認証制度で、環境配慮型の建物と敷地利用の牽引を意味する「Leadership in Energy and Environmental Design」の頭文字をとって名付けられています。同制度は、環境配慮型の建物や敷地利用が評価対象で、環境性能を様々な視点から評価するため、「BD+C(建築設計および建設)」「ID+C(インテリア設計および建設)」「O+M(既存ビルの運用とメンテナンス)」「ND(近隣開発)」などの分野に分けられており、本物件においては、「LEED- BD+C (住宅部門)」の認証取得を指しております。運営母体のある米国では、取得による税制面への優遇などもあり、これまでに76,000件以上の案件が認証を取得しています。その流れは米国から世界へと拡がり、現在、160ヵ国以上で登録が行われ、全世界で93,000件近くの案件が認証を受けています。一方、日本でも年々登録数は増加し、2022年3月の時点で、201件が認証を受けています。
※6 三井不動産グループ保有林を活用:三井不動産グループが北海道の道北地区を中心に保有している約5,000haの森林の建築資材の活用を指します。
※7 再生可能エネルギー:非化石証書等を利用して使用電力を実質的に再生可能エネルギーとしたものです。
※8 有機薄膜太陽電池:有機半導体を主とする有機物で構成される太陽電池であり、軽量かつ曲げることができ、従来の太陽光パネルの設置が難しいとされてきた場所への設置が容易となります。また、製造から廃棄するまでの過程で排出されるCO2が一般的なシリコンと比較し少ないといった特徴もあります。
※9 Heliasol®:ドイツの有機薄膜太陽電池メーカーHeliatek社の製品名です。
※三井不動産の森林保全活動については、こちらをご覧ください。
https://www.mitsuifudosan.co.jp/and_forest/
※三井ホームの「MOCXION」ついては、こちらをご覧ください。
https://www.mitsuihome.co.jp/property/mocxion/
■「パークアクシス北千束MOCXION」物件概要
所 在 地:東京都大田区北千束2丁目495-3番(地番)
交 通:東急大井町線「北千束」駅徒歩4分
東急池上線「長原」駅徒歩7分
東急目黒線「洗足」駅徒歩10分
用途地域 :第一種中高層住居専用地域
構造・規模:木造(枠組壁工法) 地上4階建
敷地面積 :731.47㎡
間 取 り:1DK~2LDK
専有面積 :28.12㎡~54.95㎡
総 戸 数:33戸
竣工時期 :2023年8月下旬予定
事 業 主:三井不動産レジデンシャル株式会社
設計・施工:三井ホーム株式会社
■「パークアクシス北千束MOCXION」位置図
■「三井不動産9BOX感染対策基準」について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1001_01/
三井不動産グループでは、安心して当社グループの施設をご利用いただくために、医学的・工学的知見に基づくわかりやすい感染対策が必須と考え、グループ共通の「三井不動産9BOX感染対策基準」を策定し、施設ごとの新型コロナウイルス感染対策を徹底しております。当社グループはオフィスビル、商業、ホテル、リゾート、ロジスティクス、住宅等、多様な施設を展開しており、当社グループだけでなく社会全体で共有しやすい項目として提示することで、社会共通の課題解決に貢献したいと考えています。 当社は引き続き、安心・安全な街づくりを通して持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。
■三井不動産グループの SDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がとも に豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわち ESG 経営を推進しております。当社グループの ESG 経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の 達成に大きく貢献できるものと考えています。また、2021 年 11 月には「脱炭素社会の実現」、「ダイバーシティ&インクルージョン推進」に関し、下記の通りグループ指針を策定しました。今後も、当社グループは街づくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。
【参考】
・「脱炭素社会実現に向けグループ行動計画を策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1124/
・「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言および取り組み方針を策定
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1129_02/
■三井不動産レジデンシャル「カーボンニュートラルデザイン推進計画」について
https://www.mfr.co.jp/content/dam/mfrcojp/company/news/2022/0315_01.pdf
すまいの高性能・高耐久化による省エネルギーの実現や、再生可能エネルギーの導入を促進するとともに、ご入居後 のくらしにおいても、楽しみながら省エネルギー行動等の環境貢献に取り組んでいただけるようなサービスの提供を推進 し、すまいとくらしの両面からカーボンニュートラルの実現を目指していきます。
なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における5つの目標に貢献しています。
目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標12 つくる責任 つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
目標15 陸の豊かさも守ろう