金曜日, 1月 30, 2026
ホームイベント睡眠研究第一人者 柳沢正史 氏(筑波大学)と共同研究 住宅環境と睡眠の質の相関性を検証 小林住宅・創建「究極の睡パ住宅」実証実験を開始

睡眠研究第一人者 柳沢正史 氏(筑波大学)と共同研究 住宅環境と睡眠の質の相関性を検証 小林住宅・創建「究極の睡パ住宅」実証実験を開始

脳波とAIによる睡眠計測デバイス「InSomnograf(インソムノグラフ)」を活用

 注文住宅専門メーカーの小林住宅株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:吉村忠士)と、建築・不動産総合企業の株式会社創建(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:吉村卓也)は、睡眠研究の第一人者である柳沢正史氏と共同で、住宅環境の違いが睡眠の質にどのような影響を与えるのかを検証する実証実験を、2025年12月14日(日)より開始いたしました。

 本実験には、世界トップレベルの睡眠研究機関である筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)をはじめ、慶應義塾大学川久保研究室、睡眠ソリューションを提供する株式会社S’UIMIN(本社:東京都渋谷区)が参画します。睡眠の質に影響を及ぼしやすい冬季および夏季の2回にわたって実施し、検証結果は2026年10月に報告する予定です。結果を受けて、睡眠パフォーマンス(=睡パ)を高める住宅「究極の睡パ住宅」の開発を目指します。

同一条件の立地、間取り・インテリアを備えた実験棟を2棟建築。睡眠の質に影響する環境因子を備えた高性能住宅と、一般的な性能の住宅を比較した調査を実施

 本実験では、同一の立地条件かつ、間取り・インテリアなどの見た目の条件を全く同じにした上で、睡眠の質に影響を与える「温度」「音」「換気」「光」に関わる住宅性能のみを変えた2棟の住宅を実験棟として建築しました。被験者は、各住宅にそれぞれ宿泊していただき、株式会社S’UIMINが提供する睡眠計測デバイス「InSomnograf(インソムノグラフ)」を用いて脳波を測定するなどし、住宅環境と睡眠の質の相関性を検証します。

睡眠不足が招く経済損失15兆円超、「睡パ(=睡眠パフォーマンス)」の向上が急務に。

 健康維持や日中の活動のためには十分な睡眠をとることが重要ですが、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、OECD加盟国平均の8時間18分と比較して約1時間短く、睡眠不足による経済的損失は15兆円を超えると試算されています(2021年OECD調査/米ランド研究所による試算)。

 近年では睡眠時間の確保に加え、睡眠の「質」を高めたいという意識も高まっていますが、厚生労働省「健康日本21」によると「睡眠で休養が十分とれていない」と感じている人は約2割(20.6~22.3%)にのぼり、目標とされる15%には達していません。さらに、気候変動の影響により日本の四季は「二季化」しつつあり、酷暑や厳冬といった快適な睡眠を妨げる環境要因も進行しています。

 こうした背景から、睡眠の質を高めるための手段への関心は一層高まっており、睡眠をサポートするスリープテック市場は2027年に160億円規模へ成長することが見込まれています(矢野経済研究所調査)。

住宅環境と睡眠の質の相関性を科学的に検証。

 快適な睡眠には、「温度」「音」「換気」「光」という4つの環境因子が関与しています。本実験では、これらの要素を住宅環境としてどのように整えることが、睡眠の質向上につながるのかを検証します。

 小林住宅と創建は、両社が提案する外断熱工法(本資料では外張り断熱を外断熱として表記し、以下、『外断熱』とする)の性能が睡眠に関わる環境因子へ影響するであろうと考え、住宅性能の違いが睡眠の質(寝つきのよさ、中途覚醒、深睡眠、自律神経の安定など)に及ぼす影響を科学的に検証するため、睡眠研究の第一人者である柳沢正史氏の協力のもと、筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)および慶應義塾大学川久保研究室との共同研究による実証実験を実施します。

住宅性能の違う実験棟2棟を新築。脳波、心拍数、主観的調査など、多角的なアプローチで睡眠の質を評価。

 実証実験に使用する住宅は、本実験のために建築した2棟です。睡眠の質に関与する環境因子を備えた「外断熱工法」の住宅と、一般的な基準を満たした住宅を用意。両棟は住宅性能以外の条件をすべて同一とし、同じ立地、同じ間取り、同じインテリア・配色で設計しています。

 被験者は睡眠に悩みを持つ男女20名で、各住宅にそれぞれ2~3泊ずつ宿泊します。睡眠時の脳波を測定し、AIで解析する睡眠計測デバイス「InSomnograf(インソムノグラフ)」を用いて、睡眠の質を評価します。主な評価項目は、総睡眠時間(実際に眠っていた時間)、睡眠効率(就床時間に対する睡眠時間の割合)、心身の回復や成長などに重要とされる深睡眠(徐波睡眠)、および中途覚醒時間です。脳波データに加え、睡眠後のアンケートによる主観的評価や、心拍変動の計測を通じたリラックス度など、多角的に評価しつつ、さらに温度・湿度・照度・CO2濃度といった室内環境も同時に計測することで、住宅環境と睡眠の関係を総合的に検証します。

 今回は外気温の影響を受けやすい冬季に実験を実施します。気温が上昇する本年夏季にも同様の実験を行い、差異を解析。季節変動の影響を含めた研究結果を、2026年10月に発表する予定です。

外断熱工法とは

 外断熱工法とは、屋根部分や床下部分を含めた建物全体を外側から断熱材ですっぽりと包み込む断熱工法です。外気の温度が室内に伝わりにくく、冬は熱が逃げにくく、夏は外からの熱が入りにくいため、建物全体の保温性が高く、室温が安定しやすいという特長があります。また、連続した断熱材によってもたらされる高い気密性により、外部の音が伝わりにくく、遮音性にも優れ、計画的な換気による空気循環が行いやすい点も特徴です。

実験に使用する住宅の比較

【 ご参考 】

●筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)

睡眠覚醒機構の解明を目指し、基礎から臨床までを網羅する世界トップレベルの睡眠医科学研究拠点。「睡眠覚醒制御機構の解明」「睡眠障害と、それらに関連する疾患の病態の解明」および 「睡眠障害治療法の開発」を3つのミッションとして掲げ、研究活動を行なう。これらのミッションを達成するため、「神経科学」、「実験医学」、「創薬科学」という既存の研究領域を融合し、いわば睡眠の総合的なライフサイエンスである「睡眠医科学」という新領域を確立している。

https://wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/japanese/

●柳沢正史 教授

1960年東京生まれ。筑波大学大学院修了、医学博士。米国科学アカデミー正会員。大学院在学中であった 1988 年に血管制御因子エンドセリンを、 1998年に睡眠・覚醒を制御するオレキシンを発見。31歳で渡米し、24年間にわたりテキサス大学とハワードヒューズ医学研究所で研究室を主宰。2012年、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)を設立。2017年、株式会社S’UIMINを起業し、代表取締役を経て2024年より取締役CSO会長。Pokémon Sleep監修。紫綬褒章(2016年)、朝日賞、慶應医学賞(2018年)、文化功労者(2019年)、ブレークスルー賞(2023年)、クラリベイト引用栄誉賞(2023年)など多数受賞。

●株式会社S’UIMIN

柳沢正史氏が起業した筑波大学発のスタートアップ企業。睡眠時の脳波を測定してAIで解析する睡眠計測サービス「InSomnograf(インソムノグラフ)」を筑波大学と共同開発し、提供する。睡眠専門の企業として、研究用資材の販売事業、医療機関向け睡眠検査事業、法人向け健康経営支援事業、睡眠領域のマーケティング支援事業などを展開する。

https://www.suimin.co.jp/

●小林住宅株式会社

外断熱住宅供給のパイオニア企業で、関西エリアにおける外断熱住宅供給実績 No.1を誇る。省エネルギーやCO2削減等へ貢献する優れた住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2024」(一般財団法人日本地域開発センター)で大賞を受賞。

●株式会社創建

建売住宅・マンションの分譲、リフォーム、賃貸、建築請負、設計監理など幅広く手掛ける建築・不動産総合企業。創業以来、常にお客様の立場に立ち、お客様の目線で“住宅づくり街づくり”に励む住宅メーカー。外断熱工法を用いた高断熱・高耐久な木造住宅ブランド「Kurumu」を開発。

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