気密⇔透湿を繰り返し、通年で壁内結露対策
総合繊維メーカーのセーレン株式会社(福井本社:福井県福井市、東京本社:東京都港区南青山/代表取締役会長 川田達男)は、2023年10月1日から高性能 調湿気密シート「ミストガード®」を販売開始いたします。
-
開発の経緯
ミストガードは、お客様から、「夏型結露」という新しい問題を解決したいというお声を数多く頂戴し、2018年から開発がスタートしました。これまで実用テストを繰り返し、性能と品質の安定化に努めてまいりました。
2023年8月に行われた大手建材問屋の展示会で初お披露目したところ、多数のお客様からお問い合わせをいただき、2023年10月1日から正式に販売を決定いたしました。
今後ミストガード®の採用が増えることで、夏場における住宅壁内の結露を防ぎ、ひいては住宅の長寿命化に貢献できるものと考えております。
※夏型結露とは
暑い夏場に、室内外の温湿度差と従来の防湿気密シートによって起こるとされている壁内の結露のこと。近年の夏場の気温の上昇で、いままでの防湿気密シートでは壁内に⽔蒸気が溜まってしまい結露を起こす危険性が高まっている。
-
商品紹介
●可変透湿で夏の結露を防ぐミストガード
壁内の湿度が高くなると特殊フィルムが水分を吸湿し、湿度が低い室内側へ放湿(透湿)することで夏場の結露を防ぎます。
「ミストガード®」は、壁内の湿度を調整し1年を通じて結露を防ぐ高性能調湿気密シートです。結露は柱などの木材を劣化させてしまい、住宅の寿命に影響するとして問題視されています。
従来の住宅は、壁内に防湿気密シートを採用しており透湿することが出来ません。このシートは主に冬場に室内の水蒸気を壁内部に入れないことを想定し開発されています。しかし、夏の水蒸気の動きはその逆になり、外部から室内に入ろうとします。従来品はこの水蒸気を壁内部に留めてしまい、壁内部で結露を起こす危険性があります。
これまでは冬の方が温湿度差が大きく結露の危険がありましたが、近年の夏は猛暑日が多く、これまで以上に室内外の温度差が大きくなっており、夏型結露発生の危険性が高まっています。従来の仕様ではこれらの環境変化についていけず、結露の発生が懸念されています。
ミストガードの特殊フィルムは、冬は防湿し、夏は透湿することで結露を防ぎ、住宅の長寿命化に貢献します。
●冬は気密・夏は透湿を両立
「ミストガード®」は、特殊フィルムの調湿性で気密性と透湿性の2つの機能を両立。冬の低温乾燥時は気密性、夏の高温多湿時は透湿性を発揮することにより、冬の防湿はもちろん、夏の壁内の結露も防ぎます。
-
商品ページ
https://www.seiren.com/products/materials/architecture/mistguard/index.html