野村不動産ソリューションズ株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:前田 研一/以下当社)は、
全国共通の課題である空き家の増加抑制および空き家問題に向き合うESG経営の体現、CSR活動の推進を目的とした「全国空き家対策コンソーシアム(https://www.j-akiya.jp)」に、会員として参画することをお知らせいたします。
本コンソーシアムは9月28日に設立し、代表理事を株式会社クラッソーネ、理事をアットホーム株式会社、株式会社AGE technologies、大和ハウスパーキング株式会社、株式会社LIFULL、株式会社リノバンクが務め、会員として東京大学連携研究機構 不動産イノベーション研究センター(CREI)、みずほ不動産販売株式会社、三菱UFJ
銀行、株式会社LIXILが参画します。参画事業者・団体間にて専門ノウハウを共有することで、空き家所有者への
啓発活動を強化し、空き家の増加抑制の実現を目指します。
当社は、不動産流通を通じて、空き家所有者に対する情報提供や具体的な課題解決のため、以下の取組みを行
っております。
⚫ 相続物件の処分をご検討のお客様に対する「空き家の譲渡所得の3000万円特別控除」制度の 情報提供および
ご売却のサポート
⚫ 法人が所有する遊休不動産不動産に対し、売却や活用等多方面からのCRE提案
⚫ 当社が独自で発行しているお客様向け「レポート」で空き家問題について考察
今後も、不動産流通業ならではのノウハウを生かした多角的なソリューション提案を行うことで、空き家を次のお客様へつなぐ「架け橋」となり、空き家の増加抑制や有効活用など地域コミュニティの発展への寄与を目指します。
1. 「全国空き家対策コンソーシアム」 設立背景
近年、空き家の数は増加を続けており、今後、更に増加が見込まれる中、空き家対策の強化が急務となっています。総務省統計局発表「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国で空き家は約849万戸、空き家率は13.6%と過去最高の水準となっており、野村総合研究所の試算では2038年には全国の住宅の3軒に1軒が空き家にな
ると予測されています※。
増え続ける空き家への対策として、新たな空き家の発生防止や、既に空き家となっているものについては除却すべきものは除却し、活用できるものは活用するといった対応が求められています。具体的な対策の取組みとして、2024年6月には、空き家が放置される一因となっている所有者不明土地の対策として、相続登記の申請が義務化されます。
周囲に悪影響を及ぼす特定空き家の除却促進に加え、周囲に悪影響を及ぼす前の段階から空き家の有効活用や
適切な管理を確保するため、2023年6月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が改正され、勧告を受けた
管理不全空き家に対する固定資産税の優遇措置解除など、新たな仕組みも動き始めます。
※『2040年の住宅市場と課題 -迫力を欠くストックシフト、本腰を入れた取組が必要-』 野村総合研究所より
https://www.nri.com/jp/knowledge/report/lst/2022/cc/mediaforum/forum337
2. 「全国空き家対策コンソーシアム」 設立趣旨
空き家の問題は相続、除却、売却、活用など様々な分野に関連しており、空き家所有者への支援は幅広い専門
分野の情報を必要とするため、行政だけでは難しい状況です。
そこで、空き家問題を具体的に解決する一助となるべく、核となる協議体として、「全国空き家対策コンソーシアム」を設立しました。独自に専門ノウハウを持つ事業会社がコンソーシアムを形成し、知見を共有することで、各事業者の空き家所有者に対する啓発活動を強化し、具体的な課題解決を促進することで、空き家増加抑制に努めて参ります。
また、より広く空き家所有者への情報提供・支援を行い、所有者の行動喚起に繋げるため、幅広い専門知識を持
つ団体として行政との連携も目指します。
3. 「全国空き家対策コンソーシアム」の活動内容(予定)
① 参画事業会社による事例共有会の実施
② 空き家所有者向けオンラインセミナー実施、空き家所有者からの相談対応
③ 空き家問題に関する研究・調査の実施
④ 参画事業者間のビジネスマッチング
4. 「全国空き家対策コンソーシアム」 概要
名称:全国空き家対策コンソーシアム(Japan Akiya Consortium)
代表理事:株式会社クラッソーネ 代表取締役CEO 川口 哲平
事務局:株式会社AGE technologies、株式会社クラッソーネ、株式会社リノバンク
<代表理事コメント>
当社は「『街』の循環再生文化を育む」というビジョンを掲げ、解体工事を通じて多くの人々の豊かな暮らしの実
現を目指しています。その中で空き家問題の解決は重要だと考えており、解決には各分野の事業者や行政との
協調が必要だと感じております。この度、各分野でご活躍されている企業・団体に参画いただき、本コンソーシアムを設立できたことを大変嬉しく思います。
本コンソーシアムを通じて、民間企業・学術機関の知見と、行政の持つネットワークを活かし、空き家所有者に
対する網羅的な情報提供や支援策の提供を行うことで、空き家増加の抑制、持続可能なまちづくりに寄与して参ります。
■野村不動産ソリューションズのサステナビリティへの取組み
野村不動産グループでは、2050年のありたい姿としてサステナビリティポリシー「Earth Pride-地球をつなぐ-」を策定し、2030年までに特に取り組むべき重点課題(マテリアリティ)として「ダイバーシティ&インクルージョン」、「人権」、「脱炭素」、「生物多様性」、「サーキュラーデザイン」の5つを特定しています。
野村不動産グループのサステナビリティの取組み詳細は以下をご確認ください。
URL:https://www.nomura-re-hd.co.jp/sustainability/
当社においても、サステナビリティへの取組みを推進するうえで、グループのマテリアリティに基づき6つの取組みを掲げています。これらの項目は、企業理念である「私たち野村不動産ソリューションズは、不動産サービスの提供を通じて、広く信頼され、高い評価をいただくことで、選ばれ続けるナンバーワンブランドを目指します。」を具現化すると共に、社会課題の解決と企業価値向上を実現するための重要な指針であると考えています。
その中でも、空き家問題については、増加抑制や有効活用の促進のため、地域社会と連携し、空き家問題の解決
に貢献する責務を担っていると考え、不動産流通業ならではのノウハウを生かし問題の解消に向けて取組んでまいります。