~既存構造物のデジタルデータ化で、維持管理・防災計画などの従来業務の効率化策を新提案~
BuildAppで建設DXに取り組む野原グループ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:野原弘輔)は、VR撮影/3D測量で自動生成される点群データからのBIMモデリング化を支援する「Scan to BIM」を2023年9月下旬より、サービス提供いたします(標準価格等は別紙の通り)。
「Scan to BIM」は、Matterportシステム等のVR撮影/3D測量により取得できる点群データを使いBIMモデル化するサービスです。VRカメラによる撮影から点群データの取得は最短で1~2日程度で完了するスピード感が魅力です。
既存建物のデジタル化(BIMモデル化)のみならず、改修工事における現場調査、図面作成(2D図面の生成等)といった維持管理プロセスの変革をも支援します。
つまり、「Scan to BIM」は建物の維持管理での図面にまつわる従来の課題をデジタル技術で克服するサービスの一面も併せ持ちます。
野原グループは、維持管理を含む建物のライフサイクル全体におけるデジタルツイン(3D/VR空間モデル)活用とBIM普及による業務効率化に、より一層注力してまいります。
-
「Scan to BIM」のサービス提供に至った背景
1.株式会社東急コミュニティー(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:木村 昌平)が施工するオフィスビル改修工事における活用事例への反響
「Scan to BIM」により、オフィスビルの改修工事に必要な2D図面作成を効率化しました。
この内容を発表した2023年7月下旬以降、各方面から野原グループに問合せが多く寄せられ、今回、サービス内容と価格を正式に定め、VR撮影/3D測量で自動生成される点群データからのBIMモデリング化支援サービスとして開始することにいたしました。
2.既存構造物の改修工事における難点の克服
現在、BIMは新築物件の設計プロセスでの活用が主流で、竣工後の建物(既存建物)の維持管理プロセスでの活用事例は盛んではありません。また、建物のライフサイクルは、維持管理の期間が最長でありながら、改修工事においては図面がデータ化されていない、図面と現況が異なるといった難点があります。
一方で、建設業界は、政府による産業内のデジタル活用強化や2024年4月に迫った建設業における時間外労働の上限規制の適用への準備も急務となっています。
野原グループは、2020年8月からMatterport社の日本国内販売リセラーを務めており、建設・不動産業界におけるデジタルツイン(3D/VR空間モデル)の活用支援に注力しています。
そこで、「Scan to BIM」のサービス開始により、「点群データによるBIM化」とその簡便さをより多くの方に知っていただき、既存構造物のデジタルデータ化、維持管理・防災計画などの従来業務の効率化にむけた機運醸成を進めてまいりたいと考えています。
同時に、既存構造物のデジタルデータ化を支援することで、社会インフラ全体のデジタル化とデータ連携の素地構築につなげ、防災計画の立案、より住みやすく快適なまちづくりとして政府が進める「Society 5.0」構想の実現にも貢献してまいります。
-
「Scan to BIM」とは
「Scan to BIM」は、VR撮影/3D測量により取得できる点群データ【注】からのBIMモデリングサービスです。BIMモデリングは、野原グループと株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズのBIMセンター(所在:東京都千代田区、所長:センター長:河﨑 優太)らが実施します。
BIMモデルの詳細度に応じた、価格、納期は別紙(https://prtimes.jp/a/?f=d19866-210-32d9f9146f49d5d2797b0495c78549ee.pdf)をご参照ください。
【注】点群データの取得方法は複数ありますが、ここでは、以下の利点を有するマーターポートを例に説明いたします。
<建設現場の業務を効率化させるマーターポートの主な利点>
1)簡単 デジタルツイン生成
2)簡単 点群データ取得
3)点群データを活用したBIMモデリング
4)360度VR映像による現調の省略、遠隔現調の実現
5)360度VR映像による概算見積、工事計画の提案
※上記の他、不動産業界でのマーターポート活用については、以下よりご確認いただけます。
野原グループ発表【東急コミュニティーでマーターポートを採用】点群×BIMで、改修工事の2D図面作成を効率化(2023年7月26日)
-
建物のライフサイクルマネジメントにおける「Scan to BIM」の主な特長とBIMの可能性
「Scan to BIM」は、の最大の特長は、VRカメラによる撮影から点群データの取得が最短で1~2日程度で完了するスピード感です。
その後のBIMモデリング納期は、現場の大きさや複雑さ、要求ディティールによって変わりますが(BIMモデルの詳細度に応じた、価格、納期は別紙をご参照ください)、建物のライフサイクルにおけるBIMモデルの活用は、維持管理・防災計画などの従来業務を効率化するものとして期待できます。
<「Scan to BIM」の主な特長><建物の維持管理でのBIMモデルの活用提案>
1)BIMモデルからの2D図面の自動生成
2)改修工事、リノベーション工事での工事計画立案や設計
3)防災計画・避難経路の再確認
※BIMモデルを使って様々なシミュレーションが可能であるため、特に、図面がない公共施設や商業施設の改修においては、改修計画時に最適な避難経路の検討が可能であり防災にも役立てることが可能 -
「Scan to BIM」が解決したい現場の課題
従来、図面のない現場を把握するには、スケールで実測し、そのスケッチを元に作図することが多い状況でしたが、次の点が悩みの種になっていると言われています。
・現調に複数人が必要な場合が多い(設計担当が2名体制で実測し、営業が写真を撮る、など)
・写真の撮り漏れや計測漏れによる現場再訪問の頻発
・現況把握、図面完成までにはかなりの時間とマンパワーが必要 -
「Scan to BIM」のサービスご提供の流れ(マーターポートを使って、野原グループがVR撮影/3D測量する場合)
1)お客さまから野原グループへのお問合せ(お問合せ先は後述)
2)打ち合わせ・BIMモデルの要件定義(お客さまと野原グループ)
3)VR撮影/3D測量、3Dモデル自動生成、点群データの取得 (野原グループ)
4)BIMモデリング
5)BIMモデルの納品
-
今後の展開
本サービスの提供会社である野原グループ株式会社は、建設業界の生産性向上と環境負荷軽減(廃材・CO2の削減)を支援するBIM設計-製造-施工支援プラットフォーム BuildApp(ビルドアップ)を展開しています。将来的には、本サービスをBuildAppの維持管理向けサービスとして充実させてまいります。
-
問合せ先
社名(担当者):野原グループ株式会社 BuildApp事業統括本部 建設DXソリューション営業部(担当:原田)
WEB:https://www.nohara-vdc.jp/matterport/contents/
▼お問い合わせ先▼
フォーム入力:https://www.nohara-vdc.jp/matterport/contact/
メール:matterport-sales@nohara-inc.co.jp
-
株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ BIMセンターについて
株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ 建設DX部BIMセンター(BIMセンター長:河﨑 優太)は、「点群データからのBIM化」を野原グループ株式会社と共に取り組んでおります。
既存構造物のBIM化のニーズは、今後益々増加するものと捉えており、短納期・高品質かつお客様のご要望に応えるべく「BIMセンター」を中心にサービス展開しております。
https://constdx.com/
【BIMセンターに関するお客さまからの問合せ先】
株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ
担当:Customer Sales 責任者 小林 捺月
TEL:03-6261-5161
E‐mail:n-kobayashi@nandis.jp
-
野原グループ株式会社について
野原グループ株式会社を中心とする野原グループ各社は、「CHANGE THE GAME.クリエイティブに、面白く、建設業界をアップデートしていこう」のミッションのもと、変わる建設業界のフロントランナーとしてステークホルダーの皆さまとともに、サプライチェーンの変革と統合を推し進めます。
社会を支える建設産業の一員である私どもが、業界から排出される廃材量やCO2の削減、生産性向上による働き方改革を実現し、サステナブルに成長していく未来の実現を目指します。
https://nohara-inc.co.jp
-
お客さまからの問合せ先
野原グループ株式会社
BuildApp事業統括本部 建設DXソリューション営業部(担当:原田)
E-mail:matterport-sales@nohara-inc.co.jp
-
資料
リリースPDF
https://prtimes.jp/a/?f=d19866-210-60204614d1ac14d5acd88377744d93ba.pdf
【別紙】料金表
https://prtimes.jp/a/?f=d19866-210-32d9f9146f49d5d2797b0495c78549ee.pdf
-
参考
・ 点群データとは、「位置情報(X,Y,Z Z)と色情報(R,G,B) を持った点の集合データ」のことを指します。地形や物体などを「大量の点の集合体データ」として表現することで、土木から製造まであらゆる分野で応用できるのが特徴です。主にレーザースキャナーを用いてデータを取得できるため、従来の実地測量と比べてスピーディーで正確な値となります。詳しくは、BuildApp News をご覧ください。
https://news.build-app.jp/article/13306/
・「Society 5.0 」とは、我が国が目指す未来社会として政府が発表したもので、「IoT(Internet of Things Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、これらの課題や困難を克服」(内閣府WEB より引用)した社会を指します。詳しくは、内閣府WEB をご確認願います。 https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/
・株式会社東急コミュニティーと野原グループによる、既存建物の改修工事における図面作成のプロセス変革への挑戦の詳細は、以下よりご確認いただけます。
野原グループ発表【東急コミュニティーでマーターポートを採用】点群×BIM で、改修工事の2D 図面作成を効率化(2023/7/26)
https://nohara-inc.co.jp/news/release/7765/
・ BIM(ビム)とは、国土交通省によれば、「Building Information Modelling 」の略称で、コンピュータ上に作成した3 次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建築物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築することです。
・野原グループが運営する、Matterport 社の国内リセラーサイトでは、マーターポートカメラの販売の他、マーターポートカメラの活用セミナーも多数開催しています。
【WEB 】https://www.nohara-vdc.jp/matterport/
・株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズは、2022 年6 月から野原グループの「BIMobject Japan 株式会社」と協業を開始しています。詳細は、当時の発表資料をご確認願います。
【参照】BIMobject Japan エヌ・アンド・アイ・システムズと提携~建設工程間の断絶を解消し、DX を加速
https://nohara-inc.co.jp/news/release/6140/
・BIM ファミリとは、構造材、壁、屋根、窓、ドアから、製図に使用する、記号などBIM プロジェクトに追加する全ての要素の総称のことです。