株式会社ファミリーネット・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役:浜西 豊、以下「FNJ」)とレコテック株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:野崎 衛、以下「レコテック」)は、千葉県船橋市内のマンションにて家庭から出る廃棄物データの取得と使用済みハブラシの回収およびマテリアルリサイクル(*1)を効率的に実現する実証実験(以下「本実証」)を開始いたしました。
(*1)使用済み製品や廃棄物から回収された材料を再加工し、新たな製品として再利用するリサイクル方法。
本実証の背景と目的
近年、エネルギー消費に伴うCO2排出量の抑制や資源循環の取組み構築が急務となっており、商業施設や業務用ビルではその取り組みが推進されております。
一方、家庭から出る廃棄物の分別回収・リサイクルにはコスト負担の課題があり取組みの実現が難しい、または実現したとしても十分な量を回収できない等の現状があります。
そこで本実証では、マンション入居者の負担を可能な限り低減し、またリサイクル対象となる廃棄物も限定することで、効率的な廃棄物の排出量やCO2排出量を把握とリサイクルの仕組みの構築を実現し、マンションにおいても環境に配慮した行動を促進するためのサービス検討を進め、持続可能なマンション運営を実現することを目指します。
概要
●実証期間:2024年7月1日(開始済)~2025年1月31日(予定)
●実証場所:プレミスト船橋塚田(千葉県船橋市)
実証項目① 「pool」(*2)を使用し廃棄物の見える化
対象廃棄物(可燃ごみ、不燃ごみ、びん、かん、ペットボトルなど)ごとに設置する回収資材に応じた廃棄物の重量等を計測し、そのデータを「pool」に登録します。これにより、廃棄物の排出量の推移、リサイクル率、処理にかかるCO2(スコープ3カテゴリ5)(*3)などを確認することができます。
(*2)レコテックが提供するサーキュラーエコノミーを実現するデータプラットフォームサービス。ごみの発生から、運搬、リサイクルのすべての過程で、スマホやタブレットで簡単に情報連携することで、リサイクル材を活用する上で欠かせない「どこから」「どのようなプロセス」を経てリサイクルしたかのトレーサビリティ情報とスコープ3カテゴリ1・5のCO2排出量情報を提供。
(*3)スコープ3は企業のバリューチェーン全体における間接的な温室効果ガス排出を指し、スコープ3カテゴリ5は「事業から出る廃棄物」が対象。具体的には、企業の事業活動全般から発生する全ての廃棄物とその処理・処分に伴う温室効果ガス排出を指し、製造過程での産業廃棄物、オフィスでの一般廃棄物、そしてこれらの廃棄物の輸送から最終処分までの過程で発生する排出が含まれる。
実証項目② ハブラシの回収
ライオン株式会社が提供するハブラシ・リサイクルプログラムは、捨ててしまえばごみとなる使用済みハブラシを回収・リサイクルし、植木鉢等の新しいプラスチック製品に生まれ変わらせるプログラムです。本プログラムに参加するために、ごみ収集所にハブラシ専用の回収ボックスを設置します。
本実証により、マンション内での廃棄物の見える化と効果的な資源循環が実現され、環境負荷の軽減に寄与することを期待しています。さらに、廃棄物のリサイクルと資源循環を促進するため、新たな取り組みやサービスの開発にも力を入れていきます。