大和ハウスグループの株式会社コスモスイニシア(本社:東京都港区、代表取締役社長:髙智亮大朗、以下「コスモスイニシア」)は、株式会社いのちとぶんか社(本社:福島県双葉郡、社長:葛西啓之、以下「いのちとぶんか社」)と協働し、マンション入居者と地域のみなさまをつなぎ、災害時にも助け合えるコミュニティを形成することをめざす「防災の取り組み」を、当社の首都圏新築分譲マンション(※)『INITIA』において展開することをお知らせします。
※一部の共同事業物件を除く場合があります。
東日本大震災から12年、現在も国内外問わず未曾有の災害が発生しており、防災に対する意識やその重要性がさらに高まっています。災害はどこでも起こりうるものであり、地域とのつながり“共助”が災害時に命を救うとも考えられています。また、新耐震基準を満たしているマンションであれば地震発生時に倒壊して住めなくなることは少ないと言われており、自宅が居住可能であればマンション居住者は「自宅待機」が基本となることから、自宅避難用の備蓄品の準備も必要です。
これらのことから当社は、マンションにお住まいになるみなさまに、より安心して生活していただくための「防災の取り組み」が必要と考え、2021年入居開始の「イニシア日暮里アベニュー」「イニシア日暮里テラス」の2件のマンションの入居者と地域のみなさんとともに「マンション防災マニュアル」の作成を開始いたしました。その後2022年入居開始の3件のマンションでも防災の取り組みを進めた経験を生かし、現在販売中の新築分譲マンションにおいて順次展開することといたしました。3月11日には新築分譲マンション『イニシア練馬北町レジデンス』(東京都練馬区、41戸、分譲済)において、第2回マンション防災マニュアル作成会議の開催を予定しています。
本取り組みは、入居者向けの「防災セミナー」の開催、「マンション防災マニュアル」作成、地域と連携した「地区防災計画」作成といった流れで、防災に関する基礎知識や地域のことを学びながら「いざという時に助け合える共助のあるまち」をつくることを目指します。
今後も当社が販売するマンションにおける本取り組みを推進し、地域のみなさまとの防災対策の一助になることをめざしてまいります。
■防災の取り組みについて
当社はいのちとぶんか社と連携し、入居者、地域のみなさまとともに防災の取り組みを進めます。
まず、マンション管理組合発足前の契約者懇親会と合わせて入居者向けの「防災セミナー」を開催し、マンションのある地域の被災想定、災害が起きると町はどうなるのか、用意しておきたい備蓄品など、防災に関する基礎知識を学びます。
入居開始後は地域の方にもご協力いただき地域での過去の災害事例などについて学びながら、「マンション防災マニュアル」を作成します。
マニュアル完成後は、入居者と地域のみなさまと協議しながら、防災訓練や避難所運営マニュアルの作成や、長期的な「地区防災計画」の作成を行い、地域のみなさまとともに「いざという時に助け合える共助のあるまち」をつくることを目指します。参加された入居者からは「いろいろな意見や考え方を知る機会や地域の方との交流する有意義な時間を過ごせた」、地域の方からも「防災をきっかけとして町内会を知ってもらい、互いにコミュニケーションが取れるようになった」とのお話が伺え、地域の活性化にもつながっています。
【地区防災計画とは】一定の地域の商店街や学校区、複合ビルの居住者や企業などが、コミュニティごとに自分たちの地域を守るための助け合い(共助)について、自発的な防災活動の計画を策定することで、防災でいう自助・共助・公助の中の、共助の部分を育むものです。2014年4月には、「地区防災計画制度」がスタートし、地区居住者等が、地区防災計画(素案)を作成し、市町村地域防災計画に地区防災計画を定めるよう、市町村防災会議に提案できることとなりました。
●取り組みの背景1“マンションは「自宅避難」が基本”
地震発生時には、まずは避難所に行くことを想像される方が多いと思いますが、避難所の受け入れ人数には限界があり、損傷が大きく自宅に住めない一戸建ての居住者などが優先されることが一般的です。新耐震基準を満たしているマンションであれば地震発生時に倒壊して住めなくなることは少ないと言われており、自宅が居住可能であればマンション居住者は「自宅避難」が基本となります。当社では、以前から「自宅避難」に備えてマンション内に共用の備蓄倉庫を設けるなどの対策をしていますが、本取り組みでは災害時のその地域の被害想定やどのような備えが必要かを知り、マンション内および地域とも連携して、防災の正しい知識の習得と意識向上、地域との顔の見える関係を構築することで、災害時にも落ち着いて行動できるようになることを目指しています。
●取り組みの背景2“いざという時に助け合える関係を構築”することの重要性
阪神淡路大震災では建物の倒壊などのために多くの方が亡くなり、熊本地震では長期にわたる避難生活によって、病気の発症や持病の悪化などで間接的に亡くなる災害関連死も問題となりました。また、阪神淡路大震災時の神戸市東灘区における調査によると人命救助をした人の半分以上は「近所の人」であったというデータもあり、核家族化や近所づきあいが少なくなっている近年の災害では、地縁の有無が生死にかかわってくるとも言われています。
当社では、このような状況を受けて、マンション、町内会、商店街、学校など、地域に関わるさまざまな関係者が日頃から「顔の見える関係」を作り、いざという時に助け合える「“共助”があるまち」をつくっていくことが必要であると考えました。災害時には、各組織やコミュニティの垣根を超えて、皆で生き延びる体制を築くことで多くの命が助かる可能性が高まると考え、本取り組みを当社首都圏新築分譲マンション『INITIA』において推進し、今後は西日本エリアで販売する新築分譲マンションでも取り組む予定です。
■実施事例『イニシア日暮里アベニュー』『イニシア日暮里テラス』
新築分譲マンション『イニシア日暮里アベニュー』(東京都荒川区、総戸数45戸、分譲済)、『イニシア日暮里テラス』(東京都荒川区、総戸数54戸、分譲済)では、入居開始前の2020年11月から契約者向け防災セミナーを開始し、入居者と町内会とともに地区防災計画会議を4回、マンション防災マニュアル会議を4回開催し、2022年5月に「避難所運営マニュアル」と「マンション防災マニュアル」が完成しました。現在はマンション管理組合と町内会とが協力し自主的に顔の見える関係をつくり、日頃から防災対策につながる活動をしています。
■ 現在進行中の内容
●マニュアル作成会議開始済み:完成まで6回の会議を開催します。
イニシア横浜天王町、イニシア青砥レジデンス、イニシア練馬北町レジデンス(3月11日から開始)
●マニュアル作成会議開始予定(2023年4月以降):
イニシア練馬北町アベニュー、イニシア東葛西テラス
●防災セミナー開始予定(2023年4月以降):
イニシア北千住レジデンス、イニシア南浦和根岸、イニシア浦安ステーションサイト
|いのちとぶんか社(旧社名:百年防災社)について|
(本社:福島県双葉郡、社長:葛西 啓之、HP:https://100bou.jp/)
「みんなで、生き延びるんだ。」という理念をもとに、2020年春に防災スタートアップとして設立。以来、自治体との訓練協働企画・実施や地域の人々と地区防災計画や避難所運営マニュアルを作成。また、大学生と協働し、地域で防災活動を推進する人材育成を行っています。防災動画コンテンツのナレーション、制作/発信、シンポジウムの司会進行など、日本全国に「防災」の大切さを広めることをミッションとしています。
|コスモスイニシアについて|(本社:東京都港区、社長:髙智 亮大朗、HP:https://www.cigr.co.jp/)
コスモスイニシアは、新築マンション・一戸建、リノベーションマンションなどの住まいを提供するレジデンシャル事業、投資用・事業用不動産の開発・仲介・賃貸管理などを行うソリューション事業、ファミリー・グループでの中長期滞在に対応するアパートメントホテルなどの開発・運営を行う宿泊事業を展開しています。社会の変化とニーズの多様化とともに事業領域を拡大し、都市環境をプロデュースする企業へと進化を続けています。
私たちは、ミッション『「Next GOOD」 お客さまへ。社会へ。⼀歩先の発想で、⼀歩先の価値を。』 の実現に向けて全ての経営活動においてCSVを実践していきます。これからも、期待を超える安心や喜びをもたらす価値を追求し、商品・サービスの提供を通じて社会課題を解決するため、より多くの「Next GOOD」を、お客さま、社会と共に創ってまいります。