~金岡東・金岡東B団地建替事業提案競技の最優秀作品決定~
大阪府内において公社賃貸住宅SMALIO(スマリオ)を提供する大阪府住宅供給公社(本社:大阪市中央区、理事長:山本 讓、以下「公社」)は、老朽化が進む金岡東・金岡東B団地(堺市北区、1965年築)の建替えにかかる事業提案競技を行い、この度、最優秀作品が決定しましたので、お知らせします。
今後は、2025年秋頃の建物完成をめざし、工事に着手していきます。
公社は、本建替事業を通じて、コロナ禍における住まい方や働き方の多様化に対応するとともに、若年層やファミリー層などが安心して暮らせる住宅の供給を行います。また、ZEH-M Orientedの認証取得と再生可能エネルギーを活用した省エネ化や、地域交流の促進、ペットとの共生など、安心・安全で環境に配慮したこれからの時代のニーズに応じた新しい賃貸住宅へと生まれ変わらせます。
これらを実現させるため、公募による事業提案競技を行った結果、「大鉄工業株式会社」の提案を最優秀作品として選定しました。
■建替後住宅の特長
・ZEH-M Oriented認証取得と再生可能エネルギーや再生産可能な木材を活用し、環境に配慮
「再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量を基準値から20%以上削減」という基準をクリアし、ZEH-M Orientedの認証を取得します。また、太陽光発電パネルと蓄電池を設置し、通常時及び災害時にも集会所や共用部の照明などの電力供給を行うことで省エネ化を図り、共用部には再利用・再使用・再生産可能として農林水産省が推奨する資源である木材を積極的に使用します。
・入居者用のドッグランを併設し、自然で賑やかな出会いの場を生み出す広場
遊具があり、隣接する緑道からもアクセスしやすい広場は、周辺の効果的な位置にベンチを多数配置しているため、子どもやペットを見守りやすく、地域住民の自然な交流を生み出します。また、広場に併設の入居者用ドッグランは、起伏や曲線の形状によって、ペットも楽しめるように工夫が施されています。
・コミュニティ形成と防災機能を両立する防災拠点エリア
集会所を中心として、地域に開かれた防災拠点エリアを設定し、防災倉庫やかまどベンチ等の防災設備を備えます。
集会所は、用途に合わせて活用できるように部屋を複数作り、賑やかな子ども連れから若年・高齢世帯まで集まりやすい配慮をすることで、地域のコミュニティ活動に貢献します。
・ペット共生住宅棟と一般住宅棟をゆるやかにつなぐ憩いの場「せせらぎのにわ」
一般住宅棟とペットの飼育ができるペット共生住宅棟からなる住宅の中心部には、「せせらぎのにわ」を配置
し、それぞれの入居者が同じ空間を共有できる交流の場とします。団地内の遊歩道は、ペット連れ用の通路をサインで示してゆるやかに区分けし、互いに快適に過ごせるよう工夫します。また、駐車場やごみ置場は各棟のエリア内に設け、日常生活はそれぞれの棟で完結できるように考慮し、計画全体を通してペットを飼育する人としない人が共生できる環境を構築します。
・新しい生活様式に適応し、将来の住宅ニーズも見据えた人とペットが長く快適に暮らせる住戸
住戸内にはワークスペースを設けて職住一体化に適応し、多様なライフスタイルに対応する収納を作ることで、家
具等を持たないエコでミニマルな暮らしに寄与します。また、求められる住戸面積の増加にも対応できるように、壁の一部に将来用の開口を想定した対策を講じるなど、住宅ニーズの変化に対応し、長寿命化を図ります。加えて、ペット共生住宅棟の住戸では、壁や床材に、傷や臭いのつきにくいものやクッション性があり足音が響きにくいものを採用し、ペットも落ち着いて快適に過ごせるよう、習性に配慮したペット専用スペースやペットドアを設け、換気扇や収納もペットのいる生活に適したものとします。
■選定理由(抜粋)
応募された作品は総じてレベルが高く、配置計画や動線計画、間取り等において意欲的なご提案をいただきました。特に、緑道などの周辺環境を活かしながら、一般住宅棟とペット共生住宅棟のエリアをサインにて明確にした配置計画や、人とペットが共に暮らせるやすらぎの空間と入居者同士のコミュニティを創出する場の提案など、それぞれ独自に工夫された内容となっていました。
最優秀作品は、広場と動線を組み合わせた「せせらぎのにわ」を南北軸とし、敷地玄関口の「グリーンゲート」につながる広場と曲線で囲まれたドッグランを一体的な交流空間とする提案が特に評価されました。また、一般住宅棟とペット共生住宅棟のエリア分けを明確にしつつ、住戸数や利便性を考慮して付属施設が配置されていました。これらが人とペットの暮らしやすさに配慮した計画として評価されました。
▽事業提案競技の選定結果の詳細はこちらからご覧ください。
https://www.osaka-kousha.or.jp/x-whatsnew/2022-03-29_kanaokaHigashi_HigashiB/kekka.html
■今後の予定
2022年10月~ :実施設計・各種申請
2024年春頃 :本体工事着工
2025年秋頃 :建物完成
■建替計画の概要
建設戸数 :170戸 構造 :RC造12階建
敷地面積 :8,960.94㎡ 建築面積 :1,914.02㎡
延床面積 :10,023.10㎡(容積対象)
専有面積 :一般住宅棟 50㎡(89戸)、55㎡(21戸)、60㎡(10戸)
ペット共生住宅棟 50㎡(10戸)、55㎡(10戸)、60㎡(30戸)
■金岡東・金岡東B団地(現況)
所在地 ︓堺市北区新金岡町2丁1番、3番
管理開始 :1965年10月 敷地面積 :約38,000㎡
総⼾数 ︓504⼾ 構造 ︓RC造4階建(20棟)
アクセス ︓ 大阪メトロ御堂筋線「新金岡」駅 徒歩10分
◆大阪府住宅供給公社概要
代表者 :理事長 山本 讓
所在地 :大阪市中央区今橋2丁目3番21号
事業内容 :公社賃貸住宅SMALIO(スマリオ)等の管理・運営事業
公社WEBサイト :https://www.osaka-kousha.or.jp/
さまざまな取り組みを通じて、
SDGsの実現を目指します。