株式会社Speee(本社:東京都港区、代表取締役:大塚英樹、東証スタンダード:4499)の運営する「ヌリカエ(https://www.nuri-kae.jp/ )」は、外壁塗装を含む住宅改修に関する自治体の助成金制度について調査を実施しました。
今回、全国47都道府県が支給している助成金制度件数の推移と内訳の変化(2023〜2025年度)を可視化した結果、助成金制度の重点は「リフォーム全般(一般改修)」中心から、「省エネ」「空き家」など深刻化する社会課題の解決に向けたメニューへと大きく移りつつあることがわかりました。

◼️調査サマリ
・2023年度から2025年度の助成金支給カテゴリ構成比の推移を見ると、最も変化幅が大きいのは「空き家」、続いて「リフォーム全般」「子育て・若年」「省エネ」。
・制度メニューの重点は「一般改修」単独の拡大ではなく、政策課題型(省エネ・空き家等)がより大きな勢いで増えたことで変化。
・カテゴリ別で「よくある助成金額(中央値)」に差があり、空き家・耐震・子育ては相対的に手厚い設計。
・2025年時点でも、制度メニューの重点カテゴリは都道府県で差がある。
◾️【調査データ】助成金制度の推移:伸びたのは「空き家」「耐震・防災」「子育て・若年」「省エネ」

2023年度から2025年度の助成金制度メニューの構成比の変遷を見ると、最も変化が大きいのは「空き家」です。2023年度は9.7%だったのに対し、2025年度は27.5%まで上昇し、+17.8ptと大きく伸びました。
また「省エネ」カテゴリは、2023年度から2025年度にかけて12.68% → 16.81%へと+4.13pt上昇しました。
一方で「リフォーム全般」の占める割合が32.4%から20.7%に下がった背景には、補助金などの制度内容の変化があります。 現在は「空き家活用」など、国が優先的に取り組んでいる課題(政策課題)に合わせたメニューが伸びており、社会問題の解決につながるリフォームが、より重視されるようになっていることがわかります。
◾️【調査データ】助成金額にも差:支援目的別・「よくある額」とばらつき

助成金は「ある/ない」だけでなく、支援の目的によって支援額の設計が異なる点も重要です。
制度のメニュー別に「よくある助成金額(中央値)」を見ると、空き家、耐震・防災、子育て・若年はいずれも中央値が60.0万円、制度設計として手厚い水準が示唆されます。空き家は上位の金額帯がさらに大きくなるケースもあり、利活用を強く後押しする狙いがあるといえます。耐震・防災は工事内容の幅が広く、金額の幅が広くなりやすい傾向にあります。子育て・若年は条件を満たせば一定額が出るなど、比較的わかりやすい設計が多いことが想定されます。
一方、省エネとリフォーム全般(一般改修)は、いずれも中央値が20.0万円で、比較的広く薄く支援する設計になりやすい水準です。
件数が伸びている分野ほど、支援額が厚い、または上振れしやすい傾向があります。これは自治体が政策目的を達成するために、「動かしたい行動」(空き家の利活用、耐震化、省エネ化など)へインセンティブを置く設計になりやすいことが背景にあります。
◾️【地域差】同じ2025年でも、制度メニューの重点は都道府県で違う
2025年の都道府県別データ(自治体が用意している制度メニューの内訳)を見ると、各自治体が注力する支援領域は一様ではありません。ここでは比率が高い都道府県(Top5)を並べ、政策の“置き方”の違いを可視化します。

空き家メニューが中心になっている県(空き家比率 Top5)
空き家メニューの比率が高い県としては、佐賀(56.52%/空き家13・総数23)、岡山(48.89%/空き家22・総数45)、和歌山(45.45%/空き家10・総数22)、山口(42.11%/空き家8・総数19)、岐阜(40.48%/空き家17・総数42)が上位に並びます。
耐震・防災メニューが中心になっている県(耐震・防災比率 Top5)
耐震・防災メニューの比率が高い県は、兵庫(48.21%/耐震81・総数168)、宮城(42.31%/耐震22・総数52)、京都(39.13%/耐震18・総数46)、福岡(37.63%/耐震35・総数93)、大阪(34.29%/耐震12・総数35)です。
省エネメニューが厚い県(省エネ比率 Top5)
省エネメニューの比率が高い県は、東京(34.25%/省エネ25・総数73)、三重(28.57%/省エネ10・総数35)、神奈川(27.27%/省エネ12・総数44)、富山(25.64%/省エネ10・総数39)、栃木(25.00%/省エネ17・総数68)となりました。
ここから言えるのは、「助成金があるかどうか」だけでなく、住んでいる地域が“何を支援の中心に置いているか”で、対象工事・条件・助成額の設計が変わるということです。
◾️【背景分析】なぜいま空き家関連制度が増える?制度の背景を読み解く

制度メニューの重点が「空き家」「省エネ」に寄っているのは、自治体が住宅政策を、単なる住環境整備ではなく社会課題解決のための政策手段として位置づける場面が増えているためです。
1)空き家:放置を止めるには“利活用に向かう動機づけ”が必要
空き家は、防災・治安・景観・インフラ維持などの観点で自治体の負担になりやすく、放置が続くほど行政コストが増えます。さらに、人口減少局面では「家を建て続ける」よりも、既存住宅を市場に戻す(流通・利活用する)ほうが、地域維持の観点で合理的です。
このため、空き家関連の制度は、「改修費の補助」だけではなく、空き家バンク登録や売買・賃貸への転用、移住・定住(UIJターン)とセットにするなど、“市場に戻す行動”を動かす設計になりやすい特徴があります。
結果として、空き家対策を目的としたメニューは数も増えやすく、助成額も厚くなりやすい傾向があります。これは「修繕支援」というより、地域課題の解決(放置抑止・流通促進)を目的にした投資として設計されやすいためです。
空き家関連の制度メニューが増えるときは、改修だけでなく取得(購入)や活用(賃貸・移住)まで対象が広がり、空き家バンク登録、居住開始期限、転売制限などの条件が付くことが多くなります。狙いは、放置空き家を減らし、地域の住宅を循環させることです。
2)省エネ:脱炭素の実行は「既存住宅ストック」が最重要テーマ
2050年カーボンニュートラルを見据えると、家庭部門の省エネは避けて通れません。ただし、新築の高性能化だけでは限界があります。国内の住宅は既存ストックが圧倒的に多く、排出削減の鍵を握るのは“今ある家”の改善になります。
自治体が制度設計をするとき、外壁塗装は「美観回復」だけでなく、断熱・遮熱による冷暖房負荷の低減や、窓・開口部の断熱強化(窓改修・内窓)、設備更新(給湯器など)といった省エネ施策と結びつけることで、国の脱炭素方針に接続しやすくなります。
その結果、外壁塗装も「単体」ではなく、遮熱塗料・断熱改修・窓改修などと“セット”で要件化されやすく、「省エネ」を主眼に置いた制度メニューが増えやすい構造があります。
省エネ関連の施策が増えるときは、対象が遮熱塗料や断熱材の追加、窓断熱、設備更新などに広がりやすく、性能要件(断熱等級やU値など)や対象製品の指定といった条件が付くのが典型です。狙いは、省エネ投資の初期負担を下げ、行動を後押しすることにあります。
3)自治体にとって「住宅政策=政策課題を集約したパッケージ」になっている
省エネと空き家が伸びやすいのは、自治体が同じ予算枠の中で、脱炭素、防災・減災、人口減少(移住・定住)、子育て支援といった複数の政策目的を結合し、住宅改修制度を“パッケージ”として組み立てることが多いからです。
つまり、制度メニューの変化は「住宅の流行」ではなく、政策課題の優先順位が住宅制度に反映された結果だと言えます。
◾️調査概要
<自社調べ> ヌリカエが保有する助成金実績・データベース
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データ参照期間:2023年1月〜2025年12月
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有効データ対象:外壁または屋根の工事に使用できる助成金
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有効データ数:4,565
◾️ヌリカエについて
外壁塗装の会社探しサイト「ヌリカエ」
ヌリカエは「安心できる選択肢の中から、自分に合う会社が見つかる」外壁塗装の会社探しサイトです。情報の透明性を徹底するために、決算書の提出による厳格な審査や、工事後のリアルな口コミを公開しています。お客様のご希望に合わせて会社へお問い合わせができ、迷った際は専門家への相談も可能です。「外壁塗装の正解さがし、ヌリカエと。」をコンセプトに、納得できる外壁工事を支えます。
■株式会社Speeeについて
Speeeは、「解き尽くす。未来を引きよせる。」というコーポレートミッションのもと、データドリブンな事業開発の連鎖でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業です。レガシー産業DX事業、DXコンサルティング事業、金融DX事業など幅広い領域に展開しています。
【提供サービス】
デジタルネイティブ企業発トランスフォーメーションの専門部隊「SPEC&COMPANY」(https://spec.speee.jp/ )
企業のDXを支援する、伴走型コンサルティングサービス「バントナー」( https://bantner.speee.jp/ )
不動産売却・査定サービス「イエウール」(https://ieul.jp/ )
土地活用・不動産投資プラン比較サイト「イエウール土地活用」( https://ieul.jp/land/ )
優良不動産会社に特化した不動産査定サービス「すまいステップ」( https://sumai-step.com/ )
不動産会社評判サービス「おうちの語り部(かたりべ)」( https://ouchi-ktrb.jp/ )
完全会員制の家探しサービス「Housii(ハウシー)」(https://ieul.jp/buy/)
外壁塗装の会社探しサイト「ヌリカエ」(https://www.nuri-kae.jp/ )
水回りリフォームの比較サイト「リフォスム」(https://refo-sumu.jp/)
介護施設の口コミ評判サイト「ケアスル 介護」( https://caresul-kaigo.jp/ )
ブロックチェーン事業「Datachain」(https://datachain.jp)
督促自動化SaaS「コンプル」(https://cmpl.jp/)
【会社概要】
社名 :株式会社Speee
事業概要 :金融DX事業、レガシー産業DX事業、DXコンサルティング事業
設立 :2007年11月
所在地 :東京都港区六本木三丁目2番1号
代表者 :代表取締役 大塚 英樹
証券コード:4499(東証スタンダード市場)
URL :https://speee.jp/
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。