金曜日, 12月 5, 2025
ホーム調査レポート2025年に最も多かったリフォームは「キッチン」。2026年は「断熱リフォーム」「窓交換」が急伸する可能性

2025年に最も多かったリフォームは「キッチン」。2026年は「断熱リフォーム」「窓交換」が急伸する可能性

312名の実施者アンケートから見えた最新リフォームトレンド

2025年に最も多かったリフォーム・2026年に増える見込みの工事・補助金利用率・費用帯を調査

住宅リフォーム情報メディア「アンドリフォーム」は、2025年に実際にリフォームを行った312名を対象にアンケートを実施し「2025年に最も実施されたリフォーム内容」「2026年に検討されているリフォーム」「補助金利用の実態」「リフォーム費用の傾向」について調査しました。

今回の調査は、電気代高騰・老朽化住宅の増加・補助金制度の拡充など、住まいに関する関心が高まる中で、生活者がどのようなリフォームを実施し、今後どこに需要が向かうのか を明らかにするものです。

2025年に最もリフォームされた場所ランキング(複数回答)

順位

リフォーム箇所

回答数

1

キッチン

79

2

トイレ

74

3

お風呂(浴室)

73

4

洗面所

41

4

外壁

37

6

窓、ドア

31

7

クロスの張り替え

28

8

フローリングの張り替え

25

9

給湯器の交換

23

10

屋根

21

2025年に実際に行われたリフォームは、圧倒的に水まわり(キッチン・トイレ・浴室・洗面) が中心。 一方、外壁・窓・給湯器・断熱といった“省エネ系リフォーム”も確実に伸びており、電気代高騰や補助金の影響が表れています。

2026年に検討したいリフォームランキング(複数回答)

順位

箇所

回答数

1

キッチン

59

2

お風呂(浴室)

48

3

窓、ドア

42

4

断熱リフォーム

40

5

外壁

27

6

洗面所

19

7

クロスの張り替え

18

8

屋根

17

9

フローリング張り替え

17

10

リビング

16

2026年に向けて最も伸びているのが 「窓・断熱」領域。前年実績では中位〜下位(6〜11位) に留まっていたにもかかわらず、2026年に「やりたいリフォーム」では 窓(3位)・断熱(4位) と急浮上しました。

この変化は偶然ではなく、複数の社会的背景・市場環境が重なって起きている「必然のトレンド」です。背景には以下のようなことが考えられます。

  • 電気代の高騰で省エネ意識が急上昇

  • 2026年度の省エネ強化施策(国の方針)への関心の高まり

  • 冬の寒さ・夏の暑さ対策ニーズの増加

  • 窓リノベ・断熱支援など補助金の存在感

その結果、これまで「水まわり」が中心だった人気領域に、 “窓・断熱”が本格的に並び始める転換点 が見えてきました。

補助金の利用状況(単数回答)

補助金の認知は広がりつつあるものの、依然として7割以上が“補助金なしでリフォーム” という結果に。理由としては、

  • 申請方法がわからない

  • 対象にならないと思っている

  • 自治体制度の存在を知らない

などが多く上がり、情報格差が依然大きいと推測されます。

利用された補助金の種類(複数回答)

補助金の名称

回答数

自治体のリフォーム補助金

38

子育てエコホーム支援事業

21

先進的窓リノベ2025

18

給湯省エネ2025

17

断熱リフォーム支援

10

火災・地震保険を使った修繕

5

その他

5

最も多いのは 「自治体補助金」。窓リノベ/給湯省エネなど 国の省エネ系補助金の利用も目立つ結果となりました。

リフォーム費用価格帯(単数回答)

最も多い価格帯は 10〜30万円(21.1%)。一方で 100万円以上の中〜大規模リフォームも83件(26.6%) と、一定の投資意欲が確認されました。水まわりリフォームの増加、窓交換・断熱リフォームの増加が、費用の二極化 を生んでいます。

総括:2026年は「水まわり」と「断熱・窓」の二極化へ

今回の調査から、2025年のリフォーム実施状況と2026年の検討意向には、明確な変化が見られました。

まず、2025年に実際に行われたリフォームは「キッチン・浴室・トイレ・洗面所」といった水まわりが中心で、生活動線の改善や設備更新が主な目的となっていました。

一方で、2026年に向けては「窓・ドア」や「断熱リフォーム」への関心が大きく伸び、前年に比べて省エネ系リフォームの需要が急上昇していることが分かります。電気代の高騰や、冬・夏の快適性を高めたいニーズに加え、国の省エネ強化施策への関心が追い風となっています。

また、補助金の利用率は 26.6% にとどまり、「制度を知らない」「手続きが難しい」などの理由から、利用が広がりきっていない現状も浮き彫りになりました。ただし、利用者の中では自治体補助金や窓リノベなど、省エネ関連支援が多く選ばれています。

費用面では 10〜30万円 と 50〜100万円の価格帯が多く、比較的小規模〜中規模のリフォームが中心となりました。国土交通省・環境省の政策では、引き続き「住宅ストックの省エネ性能向上」が重要テーマとして掲げられており、2026年度以降も省エネリフォームの推進が見込まれます。

これらを踏まえると、2026年は水まわりの快適化 と 省エネ・断熱強化 の“二極化トレンド”がより顕著になる一年になると考えられます。アンドリフォーム編集部では、今後も生活者のニーズと市場動向を踏まえた調査を継続し、安心してリフォームを選択できる情報発信に努めてまいります。

【調査概要】

・調査期間 2025年11月20日~2025年11月23日

・調査機関(調査主体)アンドリフォーム運営事務局

・調査対象 18歳以上のユーザー

・有効回答数(サンプル数) 312件

・調査方法(集計方法、算出方法)webアンケート

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