デジタル終活に関する意識調査
株式会社AlbaLink(本社:東京都江東区、代表取締役:河田 憲二)は、20代以上の男女500人を対象に「デジタル終活に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキングにしました。
詳細は訳あり物件買取プロにて公開。( https://wakearipro.com/digital-end-of-life/ )
あなたは死後、家族にスマホやパソコンの中を見られても平気ですか?
今やスマホやパソコンは日常生活を管理する「なくてはならないツール」であり、また「個人情報の宝庫」でもあります。そのため、多くの人がデジタル終活に注目しています。デジタル終活とは、スマホやパソコンで管理されている情報やデータを生前に整理することです。
今回、株式会社AlbaLink( https://albalink.co.jp/ )が運営する訳あり物件買取プロ( https://wakearipro.com/ )は、20代以上の男女500人を対象に「デジタル終活」についてアンケート調査を実施しました。
【調査概要】
調査対象:20代以上の男女
調査期間:2024年7月5日~8日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性334人/男性166人)
回答者の年代:20代 16.2%/30代 37.4%/40代 22.2%/50代 16.6%/60代以上 7.6%
【調査結果サマリー】
・デジタル終活が必要だと思う人は91.2%
・デジタル終活が必要だと思う理由1位は「見られたくないデータがある」
・デジタル終活を始める時期は「死を意識したら」
・デジタル遺品のトラブルをなくすためにした方がいいことは「パスワードのリスト化・共有」
デジタル終活が必要だと思う人は91.2%
20代以上の男女500人に「デジタル終活が必要だと思うか」を聞きました。その結果、「とても思う」「まあ思う」と答えた人は合わせて91.2%で、多くの人がデジタル終活の必要性を感じていることがわかりました。
ネット銀行に資産を預けたり、オンラインサービスに個人情報を登録している人も多い近年では、デジタル終活の必要性も高まっていると言えるでしょう。
デジタル終活をしないまま亡くなってしまうと、スマホやパソコン内の必要なデータを取り出せなかったり、オンライン上に残ったデータがトラブルの元になったりする可能性も。どこにどんなデジタル遺品があるかすら遺族では把握できず、困ることも少なくありません。
なお「デジタル終活は必要ない」という人からは、「普段から不要なものは消しているので、改めてやる必要はない」などの声が聞かれました。デジタル遺品の整理が不要だと感じているのではなく、「いつもやっていれば、まとめてやる必要はない」という考えですね。
デジタル終活が必要だと思う理由1位は「見られたくないデータがある」
「デジタル終活は必要」と答えた456人に必要だと思う理由を聞いたところ、1位は「見られたくないデータがある(215人)」、2位は「家族・友人に迷惑をかけたくない(172人)」でした。
「見られたくないデータの消去・保護」と「遺族が困らないようにすること」がデジタル終活の主な目的だとわかります。自分を守り、遺族の助けにもなるのがデジタル終活だと言えそうです。
<1位 見られたくないデータがある>
・写真や検索履歴や自分のブログやXなどの家族に公開していないアカウントは、見られると恥ずかしいので始末しておいたほうがいいと思う(40代 女性)
・家族が知ったら確実に気絶するモノが、沢山保存されているから(50代 男性)
・いわゆるヲタクなので、見漁った二次創作作品の履歴や、自分の二次創作物を家族に見られるのは困るため(30代 女性)
スマホやパソコンには個人情報が詰まっています。「メッセージのやり取り」「動画・写真の閲覧」「創作活動」などもスマホやパソコンで行う人が多いのではないでしょうか。そのため秘密にしていた趣味や恋人とのやり取りなど、家族に見られたくないデータも、スマホやパソコンにはたくさん入っているでしょう。
「データや書き綴ったものを死後に見られるのは恥ずかしい」という理由で、デジタル終活を必要だと考えている人も多くなりました。
<2位 家族・友人に迷惑をかけたくない>
・どこに何があるのかわからない状態が、遺族にとっては最もストレスだから。身に覚えのない請求がくるなど、トラブルのもとだから(30代 女性)
・死後に定期コースの商品などが届くと、家族を困らせてしまう。メールなどが届き続けるのも、気持ち悪い気がする(40代 女性)
・月額料金を払っているものの請求が家族に行かないように(50代 男性)
「サブスクの請求で家族が困らないように」「友人の個人情報が漏れないように」といった回答が目立ちました。家族に金銭的な負担がかかることや、個人情報が流出して悪用されることを心配している人が多いとわかります。
例えばサブスクの運営会社は契約者の死亡を把握できないため、解約手続きをしないと料金はかかり続けることが多いです。そのため「故人が加入していたサブスクを把握できていない」「サブスクのパスワードがわからない」という状態だと、遺族にストレスがかかります。
なおデジタル遺品の悪用については、SNSのアカウントを乗っ取られて詐欺に使われるといったケースが考えられます。
<3位 遺産をきちんと残すため>
・株をやっているから、情報共有しておかないと放置されてしまう(30代 女性)
・せっかく貯めたお金が、ネット銀行にあるがゆえに家族に残らないのはもったいないから(40代 女性)
・ネット銀行やネット証券に預けているお金を無駄にしないためにも、必要だと思います(50代 男性)
近年ではネット銀行やネット証券の口座を利用している人も多いです。
オンライン口座の情報が遺族に共有されていないと、遺産の相続漏れ・申告漏れが起こる可能性も。相続漏れや申告漏れが起こると、「遺産分割協議のやり直し」「税務署から指摘を受けてペナルティが発生する」などのデメリットが発生します。
また株やFXなど価格変動がある資産については、相続人に気づかれず放置されている間に、値下がりしてしまうことも。株の信用取引やFXは、投資した金額以上の損が発生する可能性もあるので、とくに注意が必要です。オンライン口座も含めてどこに資産があるかをまとめておくことで、経済的損失やペナルティを回避しやすくなります。
また「◯◯ペイ」「交通系ICカード」の残高についても、運営会社と遺族が話し合ったうえで払い戻されるケースがあります。ただ残高があることを知らないと、相談もできません。
<4位 自分にしか判断できないことがある>
・結婚しないつもりで、パートナーには託せないと思っているから(30代 女性)
・契約しているサーバーの管理は誰も知らないから(40代 男性)
・どういう契約をしていたかなど、本人でなければわからないので(50代 男性)
保有しているデータや個人情報をどう扱ってほしいかは、本人にしかわからないことも多いですよね。
死の直前まで使うデータやアカウントについては、自力での削除はできなくても、「消してほしい」「死後◯ヶ月後までは残してほしい」など、遺族への依頼内容をまとめておくとよいでしょう遺族がスマホやパソコンに慣れていないなら、具体的な手続き方法も伝えておいた方がいいかもしれません。
任せられる家族がいないので自分でやるしかないという人もいました。
<5位 気持ちも整理できる>
・遺すのは精神的にきつい(30代 男性)
・何もやましいことはないけど、早めに整理してシンプルな暮らしをしたい(40代 女性)
・自分自身の気持ちを整理できますし、死後の心配も減ると思います(50代 女性)
デジタル終活としてデータやアカウントを整理すると、気持ちがスッキリするという人もいます。デジタル終活が、本当に必要なサービスやデータを見つめ直すきっかけになるのですね。
デジタルも含めて生前整理を済ませておくことで、憂いなく旅立てると考える人も多いとわかりました。
デジタル終活を始める時期は「死を意識したら」
デジタル終活を始める時期としてもっとも多かったのは「死を意識したら(184人)」でした。例えば大病を患って入院したり、余命宣告を受けたりすると、死を意識するでしょう。
「50歳や60歳など、一定の年齢になったら」「老いを感じたら」という回答もありました。死や老いを実感すると終活について検討し、終活の一環でデジタル終活について考える人が多いと考えられます。
一方で「年齢や体調に関わらず、思い立ったらすぐ」という人も多くなっています。「不慮の事故で亡くなる」「病気が見つかってからの進行が早い」など、デジタル終活が間に合わないこともあるからでしょう。親族の急死を経験し、デジタル遺品のトラブルで困った経験がある人もいるかもしれません。人間はいつ亡くなるかわからないと考えると、思い立ったときにすぐ実行するのがおすすめです。
また年齢を重ねると記憶力や判断能力も衰えてきます。スマホやパソコンの扱いが問題なくでき、必要なデータと不要なデータを判断できるうちに取り掛かると、デジタル終活をスムーズに進められるでしょう。
デジタル遺品のトラブルをなくすためにした方がいいことは「パスワードのリスト化・共有」
デジタル遺品は遺族から見えにくいため、デジタル遺品の存在に気付かずトラブルになることもあります。そこで「デジタル遺品のトラブルをなくすためにした方がいいことは何だと思うか」を聞いてみました。
その結果、圧倒的1位は「パスワードのリスト化・共有(266人)」でした。2位「サービス・アカウントの解約(153人)」と3位「データの削除(101人)」は、どちらもデジタル遺品を減らす方法ですね。
トラブルを防ぐためには、「デジタル遺品や取り扱い方のリスト化」と「小規模化」がポイントと言えそうです。
<1位 パスワードのリスト化・共有>
・信頼できる家族にSNSのパスワードを伝えるか、亡くなったあとにわかるようにしておく(30代 女性)
・スマホのパスワードを家族と共有しておくことです(40代 男性)
・IDやパスワードをエンディングノートに書き残しておく(50代 女性)
死の直前まで利用するネット銀行・ネット証券の口座やサブスクなどは、死後の管理や処分を遺族に任せることになります。ログインIDやパスワードがわかっていると手続きがスムーズなので、IDとパスワードをリスト化して家族と共有したいと考えている人も多数。
ただしパスワードは、普段は家族にも秘密にしておくものです。「自分が生きているうちに、家族がIDとパスワードを使って自分のアカウントにログインしたら、怒る」という人もいるでしょう。そのためパスワードではなく、パスワード再発行に必要な情報(IDとメールアドレスなど)を伝える方法もあります。
なおスマホのロックが解除できなくて困ることも多いため、「ロック機能を解除しておく」という人もいました。ただロック機能をかけておけないと、第三者にスマホの中身を容易に見られてしまうという大きなデメリットが発生します。
<2位 サービス・アカウントの解約>
・「不要となったサブスク」「一定期間使っていないアプリ」などは、定期的に解約したり退出手続きをしたりするべきだと思う(20代 女性)
・サブスクの見直しや解除(40代 男性)
・不要なデジタル契約は解約しておく(50代 女性)
不要になったサブスクサービスなどは、自分で解約しておくという人も多数。有料サービスであれば、解約しておくことで固定費が減り、死後に請求が続くことも避けられます。
必要か不要かを判断する作業の過程で、自分に必要なサービスを厳選することもできるでしょう。登録しているサービスが減れば、リスト化するIDやパスワードも少なくて済みます。
<3位 データの削除>
・見られちゃいけないものは消しておく(30代 女性)
・できるだけ個人情報が入ったファイルを削除する。個人が特定される写真を削除する(50代 男性)
・家族が必要と思う情報以外は消去しておく(60代以上 男性)
見られたくないデータはあらかじめ削除しておくという人も多くなっています。
ただし「まだ使いたいから削除はできないけれど、死後家族に見られたくはない」というデータもあるでしょう。このような場合には、見られたくないデータだけを集めてフォルダをつくり、自分にしかわからないパスワードをかけておくのがおすすめ。USBや外付けハードディスクにデータを移し、「自分が死んだら、USBやHDDは処分して」と伝える方法もあります。
「見られてもいいデータ・見てほしいデータ」と「見られたくないデータ」を分けることも、デジタル終活のひとつです。
<4位 デジタル遺品のリスト化・共有>
・どういう契約をしたか書き残す(30代 女性)
・ネット証券など、ネットサービス利用状況を紙に書いて残しておく(40代 男性)
・解約が必要な契約の連絡先を家族に伝えておく(60代以上 女性)
デジタル終活では、「まずは自分が残すデジタル遺品を一覧にしましょう」とよく言われます。デジタル遺品を洗い出しておけば、IDやパスワードをリスト化するときにも役立ちます。
「写真・動画ファイル」「スマホやパソコンに保存されている連絡先」「メールやチャットの履歴」「各種サービスのアカウント・口座」などをまとめておきましょう。
<5位 家族にしてほしいことを伝える>
・生前自分で処分しきれないデータは、死後どうしてほしいかを記しておく(30代 女性)
・「私が死んだらHDとSSDは中を確認せず、すぐに処分してください」と遺書を残す(30代 男性)
・遺書に残すことが大事。故人がどうしたいか、明確にしておく必要があると思う(40代 男性)
デジタル遺品の整理は、すべて自分でできるとは限りません。不慮の事故などで突然亡くなるなど、生前整理が間に合わないこともあるからです。遺族がデジタル遺品の扱いに困らないためには、遺品をどうしてほしいかを家族に伝えておくことが重要となります。
ただ、家族にネットやパソコンの知識がない場合や、近親者がいない場合もあるでしょう。このような場合、専門業者や司法書士などに「死後事務委任契約」でデジタル遺品の整理を依頼する方法もあります。
まとめ
スマホ・パソコンの普及によって、デジタル終活の重要性も高まっていると言えます。スマホやパソコン内のデータを整理して遺族にわかりやすいようにしておかないと、「遺影の写真がない」「知人に葬儀の連絡ができない」「サブスクの料金がかかり続ける」といったトラブルになりかねません。
終活を始めるときには、スマホ・パソコン内のデータや、各種サービスのIDやパスワードについても考えておきましょう。
一度デジタル遺品・資産をリスト化しても、新たに遺品・遺産がつくられることもあります。利用サービスや口座を追加した場合には、リストの更新を忘れないようにしましょう。
デジタル終活をサポートしてくれるアプリもリリースされています。ただしアプリにはサービス終了の可能性がある点には注意しましょう。
※全ての集計結果データは以下から閲覧可能です。
URL:https://wakearipro.com/digital-end-of-life/
【訳あり物件買取プロについて】
株式会社AlbaLinkが運営する訳あり不動産の情報メディア。何かしらの「ワケ」があって売れない不動産の問題解決方法や、運用方法に関する情報を発信中。記事は専門家により執筆されており、信頼性の高い情報をわかりやすく届けることをコンセプトにしています。無料相談はもちろん、サイトを通じての直接買取にも対応しています。
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【株式会社AlbaLinkについて】
AlbaLinkは、「事業を通じて未来をつなぐ」をコンセプトに、訳あり不動産の買取再販業を行う不動産会社です。事故物件、共有持分、空き家、底地借地など権利関係の難しい物件などをメインに取り扱い、不動産問題に悩むすべての方に手を差し伸べます。
【会社概要】
会社名:株式会社AlbaLink
代表者:代表取締役 河田 憲二
所在地:〒135-0047 東京都江東区富岡2-11-18 リードシー門前仲町ビル6F
設立:平成23年(2011年) 1月
資本金:2,400万円