火曜日, 11月 5, 2024
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カビに関する意識調査

9割が悩む浴室のカビ汚れ 矢口先生監修 梅雨を快適に過ごす3つのポイント

今年もカビが気になる梅雨の時期がやってきました。この度、リンナイ株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:内藤 弘康)は、カビ専門家・千葉大学真菌医学研究センター准教授の矢口貴志先生に監修いただき、全国の男女1,000名を対象に、カビに関する意識調査を実施しました。

主な調査結果
■ 8割が自宅のカビ汚れに悩み
■ カビ汚れが気になる場所 浴室9割、エアコン4割
■ カビ汚れの対策 半数がこまめな掃除 理想の頻度 浴室は毎日、エアコンはホコリが目立ってきたら
■ 浴室 水のふき取りでしっかり乾燥 ドアは開けずに換気 ブラシでこすらない
■ エアコン 使用後15~20分の送風で内部を乾燥
■ カビ対策○×クイズ カビ対策優等生2割 カビの栄養源はホコリ
■ 浴室、エアコン、洗濯の正しいカビ対策
■ 溜めない、止めない、吸わない 梅雨を快適に過ごす3つのポイント

カビに関する意識調査のサブ画像1

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監修者

カビに関する意識調査のサブ画像3_矢口貴志(やぐちたかし)先生矢口貴志(やぐちたかし)先生

矢口貴志先生

早稲田大学理工学研究科博士前期課程修了。明治製菓(株)を経て現在、千葉大学真菌医学研究センター准教授。生活環境のカビ、とくにヒトに病原性のあるカビを専門に研究。

著書:『微生物図鑑 培養・同定と汚染制御Vol.1 真菌』(サイエンス&テクノロジー)など。

8割が自宅のカビ汚れに悩み 汚れが落ちない・すぐに復活する

全国の1,000名を対象にカビに関する意識調査を実施しました。その結果、自宅のカビ汚れについて「悩む」「どちらかといえば悩む」と8割が答えました。また、最も多いカビの掃除の悩みや不満は、「カビ汚れが落ちない(73%)」でした。

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矢口先生

カビの多くは自然界では土の中で生息しており、砂埃とともに家庭内に持ち込まれます。空気中に浮遊するカビの胞子が落下して定着し、そこで発芽、菌糸を成長させ、さらに胞子を作って増殖します。

カビの菌糸が目地やパッキンの隙間などに入り込むと、カビ汚れ専用洗剤が浸透しづらく、落ちにくい汚れとして残ります。洗浄後、カビの菌糸が少しでも残っていると、またそこから生育を始め、カビ汚れがすぐに復活してしまいます。

カビ汚れが気になる場所 浴室9割、エアコン4割 見落としがちな浴室の天井と冷蔵庫の給水タンク

続いて、自宅のカビ汚れが気になる場所について聞きました。その結果、最も多い回答は「浴室(92%)」、次いで「エアコン(43%)」でした。

また、浴室についてカビが生えるイメージのある場所は、「ゴムパッキン(79%)」が最も多い回答でした。

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矢口先生

家庭内では、カビは浴室やキッチンなど水分の多いところと、比較的乾燥していてホコリが溜まりやすいエアコンのフィルター、家具の裏、クローゼット、下駄箱、カーペットなどに多く発生します。浴室は石鹸カス、湯垢、皮脂などカビの栄養源になるものが多く、温度と湿度が高いため、カビが目立ちます。エアコンのフィルターにはホコリが溜まりやすく、また、冷房で使用するとエアコン内部は湿気るため、カビが発生しやすくなります。

見落としがちな場所としては、浴室の天井や蛇口の裏(特にシャワータイプのもの)、また、冷蔵庫の氷用の給水タンクなどがあげられます。

カビ汚れの対策 半数がこまめな掃除 理想の頻度 浴室は毎日、エアコンはホコリが目立ってきたら

カビ汚れの対策について聞きました。その結果、「こまめに掃除する(55%)」が最も多い回答でした。

カビ汚れを気にする方が多い浴室とエアコンのフィルターの掃除の頻度については、それぞれ、浴室が「毎日(26%)」、エアコンのフィルターは「それ以下(1~2か月に1回程度未満)(57%)」が最多でした。

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矢口先生

カビ汚れの対策として「こまめに掃除する」が最も多い回答でしたが、その頻度は人ぞれぞれのようですね。浴室はすぐカビが生えてしまうためできれば毎日、エアコンのフィルターはホコリが目立ってきた段階(例えば、2週間に1回程度)が推奨されます。

浴室のお手入れ 水の拭き取りでしっかり乾燥

浴室を使用した後のお手入れ方法について聞きました。最も多い回答は、意識していることについては「洗剤で掃除する(68%)」でした。一方で、意識していてもできていないことは「入浴後に水をふき取る(27%)」でした。

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矢口先生

入浴後、熱めのシャワーで石鹸カスや湯垢などを洗い流し、よく乾燥すれば、カビは生えにくくなります。しっかり乾燥させるためにも、水分を拭き取り、換気扇を使用しましょう。水分を拭き取る際はT字型のワイパーを使用すると簡単です。

浴室でカビが目に着いたら、次亜塩素酸ナトリウムが入ったカビ汚れ専用洗剤を使用して、殺菌、漂白しましょう。

浴室の乾燥 ドアは開けずに換気

浴室の乾燥方法にについて聞きました。最も多い回答は、「換気扇を使用する(60%)」、次いで「浴室のドアを開ける(43%)」、「窓を開ける(40%)」でした。

また、入浴後の浴室の乾燥度合いは、「湿気が気にならなくなるまで(32%)」が最も多い回答でした。

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矢口先生

浴室の乾燥は、天井、壁、床の水分を取り除くことが重要です。窓を全開にすると浴室の中央部分の空気が多く移動してしまうので、窓の端を少し開け、壁際に空気が通るようにします。雨の日は窓を閉めて換気扇で換気します。浴室のドアを開けて換気すると、湿った空気が他の部屋に回ってしまうため、ドアを閉めて換気扇を回すのが良いです。

今回の調査では、浴室の乾燥度合いについて「浴室全体が乾燥するまで」が2割に留まり、「湿気が気にならなくなるまで」が最も多い回答でした。乾燥は浴室全体が乾くまで行い、換気扇だけで不十分な場合は、24時間換気や乾燥機の機能がある浴室はそれらを使用してください。

浴室のカビ汚れ ブラシでこすらない

続いて、浴室のカビ汚れの掃除方法について聞きました。その結果、最も多い回答は「ブラシやスポンジでこする(71%)」、次いで「カビ汚れ専用洗剤を使用する(59%)」、「洗剤(カビ汚れ専用を除く)を使用する(58%)」でした。

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矢口先生

汚れが落ちないからといって、硬いブラシで決してこすらないようにしてください。壁、床、目地、パッキンなどに細かい傷がついてしまい、そこにカビが入り込んで、次からカビが落ちにくくなります。

カビ汚れ専用洗剤を使用してもカビ汚れが落ち切らない場合は、もう一度行いましょう。洗剤をかけたあとにラップで覆い、洗剤の成分が浸透すれば、カビが落ちやすくなります。

悩めるカビ掃除 正しい頻度と専用洗剤の使い方

カビ掃除の頻度について聞いたところ、「見つけたその日のうちに」は3割に留まりました。

また、カビ汚れ専用洗剤に関して、半数以上が「身体によくなさそう(54%)」と回答しました。

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矢口先生

カビ汚れは見つけたその日のうちに対処しましょう。

カビ汚れ専用洗剤に含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、上水道やプールの殺菌にも使用されており、使用方法を守れば怖くありません。ただし、洗剤の容器に「まぜるな危険」と表示があるように、酸性のものと混ざると塩素を発生して危険です。また、スプレータイプのカビ汚れ専用洗剤が眼や皮膚に付着したり、吸入したりするのも危険ですので、眼鏡、ゴム手袋などを装着して、よく換気して使用するようにしてください。

エアコンのお手入れ・使い方 使用後15~20分の送風で内部を乾燥

エアコンのカビ対策について聞きました。エアコンの正しい使い方において最も意識していることは、「フィルターを定期的に掃除する(70%)」、次いで「掃除する際は上部のほこりから取り除く(45%)」となりました。

また、意識しているができていないことは、「フィルターを定期的に掃除する(28%)」が最も多い結果となりました。

カビに関する意識調査のサブ画像11

矢口先生

エアコンのフィルターに溜まったホコリにはカビが含まれているので、普段からこまめな掃除が必要です。

フィルターを気にしている方は多いようですが、冷房時のエアコン内部の湿気にも気を付けたいですね。そのままにしておくと、カビが繁殖しやすいので、乾燥させることが重要です。エアコンを使い終わったらすぐに電源を切らず、15~20分ほど送風運転して乾燥させると良いです。

梅雨時期の部屋干し 浴室乾燥機で屋内のカビ対策

梅雨の時期の洗濯の悩みについて聞きました。最も多い回答は「乾きづらい・乾かしづらい(75%)」でした。洗濯物を部屋干しする頻度については、「2~3日に一回程度(34%)」、次いで「毎日(27%)」でした。

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矢口先生

部屋干しする際は、なるべく早く乾燥させることを心掛けてください。6時間(半日)以内が目安です。扇風機を使用して風を洗濯物にあてる、除湿器を使用して湿度を下げるなどしてください。部屋干しの頻度が増えると、屋内のカビの発生の原因にもなります。できれば、浴室乾燥機を使用するのが好ましいです。

あなたのカビ対策は間違い? 矢口先生監修 カビ対策○×クイズ

矢口先生に、正しいカビ対策が分かる○×クイズを作成いただきました。

1.入浴後は浴室のドアを開けておく ✕

入浴後にドアを開けておくと、脱衣所や居室の湿度が高くなり、屋外に面した壁や家具の裏など、思わぬ場所で結露を起こしてしまいます。カビの繁殖を防ぐためにも、浴室のドアを閉じて換気しましょう。

2.重曹はカビに効く ✕

重曹には殺菌・除菌の効果がないため、カビを根元から取り除くことができません。カビ掃除の際には次亜塩素酸ナトリウムが配合されたカビ汚れ専用洗剤を使用しましょう。

3.パッキンのカビはスポンジでこする ✕

カビ汚れを堅いスポンジなどでこすりすぎると、細かい傷ができ、次にカビの菌糸がパッキンの奥深くに入り込み、再発する原因を作ってしまいます。頑固な汚れは、カビ汚れ専用洗剤をスプレーした後に、キッチンペーパーやラップでパックしましょう。数十分放置した後に洗い流すと良く落ちます。

4.圧縮袋はカビを防ぐ ◯

圧縮袋は湿気を防いでくれるため、上手に使えばカビ予防にもなります。ただし、衣類が少しでも汚れていると、袋の中でカビが繁殖してしまう場合もあります。

5.湿度と温度の2つの条件が揃うとカビが生える ✕

「湿度(60%以上)」「温度(20~30℃)」「栄養分(食べカス・人のアカなど)」の3つの条件が揃うとカビが発生しやすくなります。言い換えると、それらが揃わなければカビは生えにくくなります。

6.浴室のカビ掃除は天井から ◯

天井のカビ汚れを放置すると、浴室全体にカビの胞子が降り注ぐことになります。浴槽や床をきれいに掃除してもカビがすぐに発生してしまう場合は、天井の汚れを確認してみましょう。

7.玄関はカビが生えづらい ✕

玄関は、砂埃などの汚れの持ち込み、雨の日の靴や傘による湿度の上昇により、カビが発生しやすくなります。常に清潔に保ち、濡れている場合はできるだけ早く乾かすようにしたいものです。

8.冬の結露もカビの温床になる ◯

人が快適に過ごせる部屋は、カビが発生しやすい環境です。加湿する場合は、窓や屋外に面した壁が結露しない程度に留めましょう。

9.パッキンのカビ汚れは落ちない ✕

カビ掃除は時間との勝負です。一度であきらめず、複数回繰り返すことで落とせる場合があります。ただし、長期間放置してカビ汚れが落ちなくなってしまった場合は部品を取り替えるしかありません。

10.使用後の洗濯機のフタは開けておく ◯

ホコリを防ぐためにフタを閉める方もいると聞きます。洗濯機内のホコリは、洗濯ものから出ているものが大半ではないでしょうか。洗濯槽を乾燥させるため、使った後はフタを開けておくと良いです。

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カビ対策○×クイズ カビ対策優等生2割 カビの原因は湿度・温度と栄養分

調査対象者へのカビ対策○×クイズの結果、7問以上正解の「カビ対策優等生」は2割(23%)に留まりました。

正答率が低い項目は「湿度と温度の2つの条件が揃うとカビが生える(11%)」、「入浴後は浴室のドアを開けておく(27%)」、反対に高い項目は「冬の結露もカビの温床になる(90%)」でした。

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矢口先生

カビが生える条件として、湿度と温度だけでなく栄養分も必要です。カビは私たちの身の回りでは、ほんのわずかな皮脂、食べかす、ダニの死骸など含むホコリなどを栄養にします。そのため、こまめにホコリを取り除くことが必要です。

入浴後は浴室のドアを開けておくと早く乾燥するように感じる方も多いと思います。しかし、入浴後の湿った空気が他の部屋にも回ってしまいますので好ましいことではありません。

矢口先生監修 正しいカビ対策

浴室編

1.こまめな掃除でカビ知らず

理想の頻度は毎日です。浴槽の残り湯は入浴後すぐに排水しましょう。掃除といっても、石鹸カスや皮脂などを熱いシャワーで洗い流す程度です。汚れが目立つ部分は柔らかいスポンジで拭いた後、洗剤をスプレーしてから1~2分おき、水で流せば十分です。掃除した後は、湯気がこもらないように換気扇を回しましょう。また、浴室に水分が残らないよう、100円ショップで売っているようなT字型のワイパーなどで水をかきとると効果的です。

2.換気扇よりも浴室乾燥機

換気扇を回すのが一般的ですが、湿気を排気するだけなのでしっかり乾かすためには時間がかかります。乾燥しきらなければ、カビは生えてきてしまいます。浴室乾燥機の乾燥機能は「換気+温風」のため、すばやく湿気が取り除かれ、カビ対策にも有効です。

3.パッキンの根強いカビはパックで撃退

カビが生えてしまったら、できるだけ早く取り除きましょう。カビが内部にまで浸透した場合、一回の掃除ではなかなか取りきれません。汚れがひどい場合は、キッチンペーパーをあてた上からカビ汚れ専用洗剤をスプレーし、その上にラップを貼って10分程おきましょう。

4.こすりすぎは逆効果

カビを取るためにブラシやタワシなど、硬い素材でこすってはいけません。表面に細かい傷がついてしまうと、次にカビが生えたときに落ちにくくなってしまい、逆効果です。とくにパッキンなどの柔らかい場所は決してこすらず、カビ汚れ専用洗剤を浸透させて水で流す程度にしましょう。

5.浴室の天井の掃除も忘れずに

あまり目立たないですが、浴室の天井にカビが潜んでいる場合があります。モップにカビ汚れ専用洗剤をしみこませて拭き、そのあと水拭きをして、カビを落とします。煙タイプの防カビ剤を清掃後に使用すれば、さらにカビが生えにくくなります。

エアコン編

1.カビ対策には送風運転

冷房を使用すると、エアコンの内部は結露で濡れてしまいます。カビ対策のためにしっかり乾燥させましょう。エアコン内部を乾燥させる機能がなければ、冷房の後に3~4時間程度、送風運転を動かすことで乾燥させることができます。

2.フィルター掃除は2週間に1回

フィルターがホコリで詰まっていなくても、定期的に掃除しましょう。ホコリを好むアスベルギルスというカビは、大量に吸い込むことで、アレルギーはもちろん、免疫力が落ちている場合は肺炎を起こす場合があります。

3.掃除は上部のホコリ取りから

エアコンは、本体の上部から空気を取り入れています。掃除する際は、上部のホコリがエアコン内部に入らないよう、掃除機などで吸い込みながら取り除くと良いでしょう。吹き出し口の汚れは割り箸にティッシュなどを巻いてふき取りましょう。

4.運転直後の10分換気

エアコンの臭いが気になる場合は、運転直後の10分間は室内の空気を換気しましょう。エアコンから吹き出たカビの胞子による被害を軽減することができます。

5.エアコン内部の洗浄は専門業者に依頼

ホコリが目立ってきたら必ず掃除をするのが基本ですが、これに加えて内部の汚れの洗浄は年に一度程度は専門業者に依頼するのが理想的です。エアコン周りの養生や、電子部分に水がかかってしまうことによる故障のリスクなどを考えると、専門業者に依頼する方が良いと思います。

洗濯編

1.洗濯物のカビ予防 6時間(半日)以内の乾燥

部屋干しすると洗濯物の臭いが気になりますよね。主な原因はカビではなく細菌によるものですが、どちらも、扇風機を回すなど換気を心がけ、なるべく早く乾かすことで繁殖を防ぐことができます。梅雨の時期こそ、洗濯乾燥機や浴室乾燥機を使うことをおすすめします。

2.部屋干しは浴室で

部屋干しは屋内の湿度を高めてしまいます。浴室乾燥機が備わっている場合は、浴室で衣類を乾燥させましょう。浴室のような小さな部屋であれば、リビングや寝室と比べて、効率よく湿度を下げることができます。

3.洗濯槽のカビ取りには専用洗剤

洗濯槽は裏側にカビ汚れが付着しています。市販の専用洗剤を活用し、カビ汚れを撃退しましょう。カビ汚れを分解して洗い流す塩素系と、泡でカビをはがしとる非塩素系があります。洗剤の臭いが気にならない場合は、塩素系の洗剤が効果的です。

4.洗濯機のカビ予防 湿気・汚れを残さない

洗濯機でカビを発生させないためにも、洗濯槽を乾燥させましょう。今回の調査で「使用後の洗濯機のフタは開けておく」方は8割を超えていて安心しました。開けておくことに抵抗があれば、洗濯機の乾燥機能を使うのも手です。また、カビの栄養源となる汚れも取り除きましょう。汚れた衣類は、洗濯の直前に洗濯機に入れてください。

5.洗濯機の掃除は1~2ヶ月に1回

毎日使う洗濯機だからこそ、しっかりお手入れしてあげてください。汚れた洗濯槽で洗濯しても気持ちよくありませんよね。1~2か月に1回のペースで専用洗剤を使って掃除すれば、常にきれいな状態が保てます。

溜めない・止めない・吸わない 矢口先生監修 梅雨を快適に過ごす3つのポイント

今回の「カビ対策○×クイズ」では、7問以上正解のカビ対策優等生が2割に留まりました。カビ専門家の矢口先生に、この梅雨を快適に過ごすための3つのポイントを解説していただきました。

1.カビの栄養源を溜めない

湿度(60%以上)、温度(20~30℃)、栄養分の3つの条件が揃うとカビが生育しやすくなります。この反対のことを行えば、カビは生えにくくなります。梅雨の時期、部屋の温度を20℃以下にする、湿度を60%以下にするのは現実的ではありません。そのため、最も重要なのは、カビの栄養源となるもの、浴室では皮脂、石鹸カス、湯垢など、リビングルームなどでは食べかす、ダニの死骸、糞、土などを含むホコリをこまめに取り除くことが必要になります。

掃除は朝イチに行うのがおすすめです。人が部屋の中で動きまわるとカビは空気中に浮遊します。夜、人が寝ているとき、空気の流れがなければカビは床に落下します。それをウェットタイプのモップで拭き取り、そのあとで掃除機をかけるようにします。先に掃除機で吸うと、カビは掃除機のフィルターを通過して空気中に舞い上がってしまいます。カビを取り除くことを考えるのでしたら、モップ掛けを先に行うのが良いです。

2.空気の流れを止めない

カビの多くは自然界では土の中で生息し、砂埃とともに家庭内に持ち込まれます。そのカビの胞子は空気中に浮遊していますが、落下してある場所に定着し、そこで湿度、温度、栄養分の3つの条件が揃うと発芽し、菌糸を成長させ、さらに胞子を作って増殖します。そのため、空気の淀んでいる場所、家具の裏、部屋の隅、クローゼット内、下駄箱内などはカビが生えやすくなります。カビの胞子が定着しないように、扇風機、サーキュレーターなどを使用して、空気の流れをつくること、つまり換気が重要になります。

梅雨の晴れ間、お出かけする際は、クローゼット、下駄箱などは開けたままにすると良いと思います。扇風機などで風を当てるのも効果的です。

3.なるべくカビを吸わない

私たちの身の回りからカビをゼロにするのは不可能です。しかし、こまめな掃除でカビの栄養源を取り除き、カビが定着しないように換気することで、カビがなるべく生えないようにする努力は必要と考えます。カビを多く吸いすぎると健常な方でも呼吸器系のアレルギーを起こすことがあり、免疫の落ちた患者さんには肺に感染してしまう危険性があります。カビをなるべく吸わないようにして、快適な生活を心がけてください。

調査概要

調査名:熱と暮らし通信 カビに関する意識調査

調査時期:2024年5月17日~20日

調査方法:インターネット調査

対象者:全国の20~60代男女 性年代均等 計1,000名 カビ掃除を行っている方

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調査結果を利用する際は「リンナイ調べ」と明記するか、こちらの画像を掲載してください。

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