不動産業界のDXに取り組む株式会社いえらぶGROUP(本社:東京都新宿区、代表:岩名泰介、以下「いえらぶGROUP」)は、不動産会社およびエンドユーザー1,486名に対し実施した「家電リサイクルと住まいに関する調査」の結果を発表します。
1. 家電リサイクル法、詳しく理解するZ世代は4%!
家電リサイクル法を認知するZ世代は33.1%。家電リサイクル法の対象家電4品目を正確に回答したのは4.1%。法律の認知度、正答率は年齢とともに上昇。60代以上の70.8%が同法を認知し、正答率は18.5%。
2. 引っ越しの時に家電リサイクルで悩んだことがある人は78%
2024年に引っ越しをした人の78.0%が「家電リサイクルで悩んだ」と回答。40代(84.7%)が特に多く世帯人数や家財の量に起因すると推測。有償でも不動産会社に処理を依頼したい人は46.7%。
3. 家電を代理購入した場合、廃家電の引き取り義務が発生すると知っている不動産会社は13%
賃貸管理会社が物件オーナーに代わり家電を購入し、代金を回収すると、廃家電の引き取り義務が発生する。これを認知している不動産会社は13.1%。対象家電4品目を正確に答えられたのは20.5%。
■調査の背景
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は、家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)の廃棄物削減と資源の有効活用を目的とした法律です(※1)。廃棄する人には処分時に手数料を払い引き渡す義務が、小売業者には適正に回収しリサイクルを実施する製造業者などに引き渡す義務があります。
家電製品協会によると、2022年度の品目別の再商品化率は家電リサイクル法で定めた基準値を上回りました(※2)。しかし環境省の推計では、年間約40,000台の対象家電が不法投棄されています(※3)。引き続きエンドユーザーへの認知向上と意識改革が必要です。
また、管理物件の家電をオーナーの代わりに購入し代金を請求する場合、賃貸管理会社は家電リサイクル法上の小売業者となります(※4)。したがって廃家電を適正に回収し、製造業者などに引き渡す義務が発生します。ところが一部の賃貸管理会社では、自社が小売業者に該当する認識を持たず、適切な手続きを行っていませんでした。
経済産業省と環境省では不動産管理業界に対し、法令の周知徹底を図る方針です。近年重視される環境保護やコンプライアンス遵守の視点からも、より一層の法理解が求められています。
このような状況を踏まえ、家電リサイクルに関する意識調査を実施しました。
1. 家電リサイクル法、詳しく理解するZ世代は4%!
「次のうちから家電リサイクルの対象となる家電を全て選んでください」という質問に対して、対象家電4品目を正確に回答したZ世代は4.1%にとどまりました。家電リサイクル法について「知っている」と回答した割合も32.5%であり、他の世代と比べても低い水準です。
正答率、法律の認知率ともに年代が上がるほど上昇する傾向があり、60代以上では4つすべてを正確に回答した割合は18.5%とZ世代の4.5倍、法律の認知度は70.8%と2.2倍でした。
2. 引っ越しの時に家電リサイクルで悩んだことがある人は78%
2024年に引っ越しをした人に「引っ越しの時に家電のリサイクル方法で悩んだことがありますか?」とたずねたところ、「ある」と回答した人は78.0%でした。
悩んだことがある人の割合は40代、50代に多く、どちらも80%を超えています。これは比較的世帯人数や家財の量が多いこと、家電の買い替えや廃棄を検討する機会が増えていると推測されます。
また、「有償であっても不動産会社に家電の処理を依頼したい」と回答したエンドユーザーは、2024年に引っ越しした人の46.7%でした。この割合も、50代が最も高く60.0%でした。
3. 家電を代理購入した場合、廃家電の引き取り義務が発生すると知っている不動産会社は13%
調査の背景で記載した通り、賃貸管理会社が物件オーナーに代わり家電を購入し代金を回収した場合、廃家電の適切な引き取り義務が発生します。不動産会社に対してこの義務を知っているかたずねたところ、「知っている」との回答は全体の13.1%でした。この割合は賃貸管理会社でも低く14.1%です。
また、「家電リサイクル法を知っている」と回答した不動産会社の割合は51.9%でした。賃貸管理会社の割合が最も高く61.2%、売買仲介会社は56.6%、賃貸仲介会社は40.4%と続きます。
過半数が知っていると回答したものの、「次のうちから家電リサイクルの対象となる家電を全て選んでください」という質問に対して、対象家電4品目を正確に回答した不動産会社は20.5%でした。業種別にみると賃貸管理会社が若干高く、23.5%が正確に回答しました。
経済産業省および環境省には、さらなる法律の周知が求められます。
■いえらぶGROUP 常務取締役 庭山健一 コメント
このたびの調査から、家電リサイクル法の詳細や、本法が賃貸管理業務に関わることが十分に知られていないと分かりました。2024年4月に有機ELテレビも家電リサイクルの対象になる(※5)など、今後とも変化が予想されます。
当社では今後とも、不動産会社様はもちろん、エンドユーザーのみなさまにも住まいに関する法制度のアップデートを周知してまいります。
賃貸管理会社様においては、家電リサイクル法のみならず、近年はインボイス制度、電子帳簿保存法といった法制度の開始・改正や人手不足で業務が山積していることと存じます。
下記より管理業務の代行、申し込みのオンライン化により業務を効率化した不動産管理会社様の事例を参照いただけます。お手元でご活用いただけますと幸いです。
▽賃貸管理会社様の導入事例集
https://ielove-cloud.jp/downloads/case2-kanri/
また、明日東京ビッグサイトで開催される賃貸住宅EXPOにて「最高売り上げを実現した事例に学ぶ業務代行・SNS戦略」をテーマにセミナーを行います。ぜひともご来場ください。
登壇日時:5月31日(金)13:50~14:20 講演会場:1 参加費:無料
セミナー予約はこちら(無料): https://bit.ly/3Vmib69
■調査概要
調査期間:2024年5月3日~2024年5月13日 調査機関:株式会社いえらぶGROUP
調査対象:【エンドユーザー】「いえらぶコラム」読者や当社SNSフォロワーなど、【不動産会社】「いえらぶCLOUD」を利用している不動産会社の従業員など
有効回答:【エンドユーザー】1,149件、【不動産会社】337件 調査手法:インターネット調査
▽本リリースに関するお問合せ
https://ielove-cloud.jp/news/entry-856#mail
■いえらぶGROUPについて
いえらぶGROUPは「ITの力を使って不動産会社の業務を効率化する」「誰もが快適に住まいを探せる環境をつくる」を使命に、2008年に誕生した不動産テック企業です。不動産業界向けバーティカルSaaS「いえらぶCLOUD」「いえらぶBB」は全国25,000社以上で利用されています。
SaaSの提供だけでなく、グループ各社を通じてSNSマーケティングや賃貸管理業務・駐車場運営管理の代行など、幅広く不動産業界を支援しています。また、利益相反の観点からも、宅地建物取引業者の登録・不動産取引業に参入する予定はございません。
会社名:株式会社いえらぶGROUP
代表者:岩名泰介
設立 :2008年1月
資本金:3,825万円
所在地:東京都新宿区西新宿 2-6-1 新宿住友ビル24階
コーポレートサイト:https://www.ielove-group.jp/
不動産事業者向けサービス紹介サイト:https://ielove-cloud.jp/
※1【e-Gov法令検索】「特定家庭用機器再商品化法施行令」 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=410CO0000000378_20240401_505CO0000000380
※2【一般財団法人家電製品協会】「家電リサイクル 年次報告書 令和4年度版」 https://www.aeha-kadenrecycle.com/pdf/report/kadennenji_2022.pdf
※3【環境省】「令和4年度廃家電の不法投棄等の状況について」https://www.env.go.jp/press/press_03003.html
※4【経済産業省】「家庭用エアコンの適正な処分に関するお願い」https://www.meti.go.jp/press/2022/03/20230323001/20230323001-1.pdf
※5【環境省】「特定家庭用機器再商品化法施行令の一部を改正する政令」https://www.env.go.jp/press/press_02566.html