~令和4年度「マンションストック長寿命化等モデル事業」採択事業~
東商センタービルマンション建替組合(理事長:安倍信行 以下、本組合)と、本組合に参加組合員として参画している日鉄興和不動産株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:三輪 正浩)および東京建物株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役 社長執行役員:野村 均)は、本組合が施行する「東商センタービルマンション建替事業」(以下、本事業)が2024年4月22日に着工しましたことを、お知らせいたします。
「東商センタービル(東京都台東区柳橋二丁目、1970年竣工)」(以下、現建物)は、JR中央・総武線「浅草橋」駅より徒歩6分、都営浅草線「浅草橋」駅より徒歩約5分の隅田川沿いに建つ地上10階・地下1階、事務所、展示場、住宅で構成された複合ビルです。
■本事業の経緯について
本事業の施行にあたっては、2010年から現建物の老朽化と耐震不安を解消するために建替え検討を開始し、2018年の建替推進決議にて事業協力者として日鉄興和不動産株式会社・東京建物株式会社を選定しています。2022年に建替え決議が可決、2023年1月に本組合の設立が認可され、2023年7月の権利変換計画認可を経て、この度地下解体工事を含む本体工事に着手いたしました。
なお、本事業は国土交通省の令和4年度「マンションストック長寿命化等モデル事業」※1の採択事業として評価されています。
■本事業の特徴
本事業は総合設計制度※2の活用により、本事業地内にオープンスペースや連続する緑地を確保し、オープンスペースから隅田川テラス(隅田川の両岸に整備された遊歩道)に地域の人々も自由に往来できる貫通通路を設け、回遊性を高めています。また、建物内にはオープンスペース越しに隅田川を望めるにぎわい施設も配置して、地域に開放するなど、地域貢献につながる計画としました。
また、隅田川スーパー堤防整備事業※3と本事業地を一体的に整備し、洪水や大地震に対する安全性と水辺環境の向上を図ることで地域の防災性向上も目指します。
〇総合設計制度の活用
・容積率約500%から約800%への緩和を受け、地上34階建て(高さ約120m)、総戸数267戸のタワーマンションを実現。
・にぎわい創出の場となるオープンスペースや緑地を配置することで、景観等を
含めた市街地環境も整備。
・電気室や非常用発電施設は建物2階に設置。
〇東京都スーパー堤防整備事業への協力
・本事業と東京都スーパー堤防整備事業との一体推進により、本事業地の地盤を一部かさ上げし、緩傾斜型堤防を整備することで地域の防災性向上に貢献。
・隅田川テラスと一体となった親水性の高い水辺空間を創出。
〇地域貢献機能
・スーパー堤防整備事業との一体整備により災害に対する安全性を高め、親しみやすい水辺環境を提供。
・オープンスペースやにぎわい施設、隅田川テラスへのスムーズな歩行者動線を確保し、地域に開放。
・マンション住民以外の地域住民が利用可能な施設を設置。
■物件概要
※今後の諸官庁協議・合意形成・経済情勢等により変更となる場合があります。
■これまでの経過と今後のスケジュール
2010年 建替えを考える会発足
2018年5月 建替推進決議可決(事業協力者:日鉄興和不動産株式会社、東京建物株式会社選定)
2022年4月 建替え決議可決
2023年7月 権利変換計画認可
2023年10月 解体工事着工
2024年4月 新築工事着工(地下解体含む)
2027年3月 竣工(予定)
■現地地図
※1 高経年マンションについて、適正な維持管理及び長寿命化に資する改修や建替えを促進するため、先導性の高いマンション再生プロジェクトへの支援事業です。
※2 敷地内に一定割合以上の公開空地を確保し、市街地環境の整備改善に役立つと認められる建築物について、建築基準法の規定による容積率、建築物の高さの制限に関する規定を緩和できる許可制度です。
※3 治水や地震対策の強化、土地の有効利用及び河川環境の向上等を目的として、耐震性の向上と水辺利用を図るテラスの整備事業。東京都では大地震等に対しての安全性を高め、水辺に親しめる環境が再生されるようコンクリート堤防基礎の強化と壁面の切断、背後地の盛土などを行い、幅の広い緩傾斜型の堤防の整備を進めています。このうち、とりわけ規模の大きいものをスーパー堤防と呼んでいます。
以上