環境構築と仕組みづくりによって7割以上の従業員が生成AIを活用
事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)は、経済産業省が定めるDX認定事業者(※1)として自社内における生成AIの活用を2023年8月から推進しています。この度、2023年10月~2024年3月の半年間において、LIFULL単体従業員の71.8%が生成AIを活用し、合計20,732時間の業務時間の創出を実現しました。
※1:LIFULL、経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定 https://lifull.com/news/23200/(2024年3月1日(金)、経済産業大臣の認定の更新がなされました)
LIFULL社内における生成AIの活用調査結果について
<調査概要>
・対象:LIFULL単体従業員(正社員・契約社員)有効回答数 649名
・期間:2024年3月18日~3月26日
・形式:アンケート
<調査結果サマリー>
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71.8%に該当する466名が「生成AIを活用して業務効率化できている」と回答。
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LIFULL単体従業員(正社員・契約社員)649名の総勤務時間の3.5%に該当する20,732時間を、生成AIを社内で活用することにより新たな業務時間の創出ができた。
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創出できている時間は月間4時間未満が全体の36.5%と最も多いが、月間8時間以上創出出来ている従業員も全体の13.7%おり、全体の新たな業務時間創出を牽引している。
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また、業務時間を創出できている従業員のうち52.7%にあたる342名は生成AIの活用によって「業務の質も向上した」と回答。
生成AIの活用シーン
「文章・資料の作成/編集/添削」が最も多く、業務時間を創出できている従業員のおよそ6割にあたる279名が活用しています。また、「調査/検索/情報収集/情報の整理/データ分析」「アイデア出し/壁打ち/比較検討」についても活用率が高い状況にあります。
業務時間を創出したことによる効果
生成AIの社内活用によって業務時間を創出したことで、目標達成に繋がるコア業務の比率が前年同期間比で3.6%~6%ほど向上しています。
取組みの背景
これまでもLIFULLは生産性向上に対する意識を高く持ち、業務に取り組んでまいりました。2022年3月には「DX認定事業者」の認定を取得(2024年3月に更新)し、事業領域におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を活用したビジネスモデルの方向性を示すと同時に、社内システムや社内オペレーションの領域においても、生成AIをはじめとしたデジタル技術による社会変化への対応を感度高く実行し続けています。
生成AI活用促進のための取組み
●環境の構築
ChatGPTを利用した社内用生成AIのツールを構築することで、機密情報保護の観点をクリアにすると同時に、社内特有のユースケースや疑問点を自己で解決できるようにしました。
また、上記ツール構築を担う生成AIの専門組織に加え、ツールの活用を推進する有志のプロジェクトが組成されたことによって、活用の意識づけや早期の活用フォローを行うことができています。その他にも職種や業務特性に則して各論での利用促進を図るために、部門毎の生成AI活用推進リーダーを31名擁立し、網羅的な利用促進に繋げることができています。
●活用意識とスキルを高める仕組みづくり
従業員が自らどの程度生成AIを活用できているかを計測する「活用度診断」を定期的に実施し、活用度が低い従業員に対して生成AIの利用フォローを行う「サポートプログラム」を受講する仕組みを整備しています。
また、上記診断によって活用度が高い従業員を表彰する「Generative AI Award(通称GAIA)」を月一回実施することで、優良事例の水平展開と共にモチベーション向上にも繋げています。
未来への展望
LIFULLがDX認定事業者として生成AIの活用を高めていくことは、本取組みのような自社内の業務時間創出に寄与するだけではなく、生成AI活用のノウハウを蓄積し、社外に対してのDX推進にも繋げることが可能です。2024年3月にハウスコム株式会社と「不動産DXパートナーシップ協定締結」を締結したように(※2)、過去の慣習からアナログな手法が根強く残っている不動産業界においても、LIFULL社内における生成AIの活用ノウハウを活かした新たなサービスの提供ができると考えています。
今回の取組み成果を自社内に止めず、不動産業界全体のDX化を推し進めていくノウハウの1つと捉え、引き続き先頭に立ってDX推進に取り組んでまいります。
※2:LIFULL、ハウスコムと不動産DXパートナーシップ に関する基本協定を締結
https://lifull.com/news/31777/
株式会社LIFULL 執行役員CTO(Chief Technology Officer) 長沢翼のコメント
LIFULLでは昨年5月から生成AIの専門チームを発足し、昨年6月に発表した「LIFULL HOME'S ChatGPTプラグイン」、8月に発表した「接客サポートAI by FRIENDLY DOOR(BETA版)」、11月に発表した「AI ANSWER Plus(ベータ版)」など多くの発表をしてきました。(※3)
それと同時に、「通常の業務で利用する表計算ソフトなどと同じように、すべての社員が日々の業務の中で当たり前に生成AIを利活用し生産性を向上している状態を作り出すこと」を目的に、社内での生成AI利活用推進プロジェクトも組成し、各職種、各部門から生成AIの活用におけるリーダーを選出、すべての部門において生成AIの業務における利活用を積極的に推進してきました。
今回はこの多くの社員の積極的な生成AIを活用によって顕著な生産性の向上が見られました。特に、プロジェクトメンバーの力強い推進と浸透のための努力、新技術を積極的に受け入れた社員一人ひとりの活動の成果として、プロジェクトが大きな成果を上げたことを非常に嬉しく思います。
LIFULLは、「あらゆるLIFEを、FULLに。」するために、生成AIを活用して事業を推進し続けます。これからも社内外でのAIの積極的な活用を通じ、さらなる成長と社会への貢献を目指して参ります。
※3:
LIFULL HOME'S、国内不動産ポータルとして初めて ChatGPT向けプラグインを提供
https://lifull.com/news/27487/
LIFULL HOME'S、「ChatGPT」の技術を活用し不動産業界で初めて住宅弱者の住まい探し支援に特化したAIチャット「接客サポートAI by FRIENDLY DOOR(BETA版)」を提供
https://lifull.com/news/28647/
LIFULL HOME'S と野村不動産ソリューションズが生成AIを活用した一般ユーザー向けの不動産取引相談AIサービス「AI ANSWER Plus(ベータ版)」を共同開発&提供開始
https://lifull.com/news/29805/
株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。
現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。