集合住宅も「将来を見据え、EV充電器が設置されている住まいが良い」が約8割。一方で、その設置方法を知る人は、2割以下という認知の課題が明らかに。集合住宅へのEV充電設備の普及には、認知が課題。
【調査概要】
調査によると、EVの購入検討者の中で直近3年以内に購入を検討している方が半数以上にのぼり、EV導入に対する関心が高まっている一方で、EVを購入する上で迷うポイントは、「自宅で充電できないこと(56.3%)」が最も高い結果となりました。
特に集合住宅に居住中の方の回答では「自宅にEV充電設備がない/わからない」が82.3%を占め、EVを購入するにあたって「不便さを感じる(81.8%)」と回答された方も多く、「自宅に充電設備がない」ことがEV購入において大きな課題であることが認識できました。
また、2025年4月から新築マンションなどのEV充電設備設置を義務づける条例(東京都/改正環境確保条例)を7割以上が「知らない(75.3%)」と回答。集合住宅へのEV充電器設置方法を知る人は2割以下(17.8%)と少なく、集合住宅でのEV充電設備ニーズが高まっている一方で、具体的な施策に関する認知がされていない状況が浮き彫りになる結果となりました。
【調査サマリー】
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「EVを保有したい」と考える人で、半数以上が直近3年以内に購入検討しているものの、
EV購入を迷うボトルネックは “自宅で充電できないこと(56.3%)”が最も多い。
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集合住宅住まいでは“自宅にEV充電設備がない/わからない(82.3%)”が多数を占める一方で、
将来の価値を考えて“EV 充電設備が設置された住まいが良い(77.3%)”と約8割が回答。
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EV充電設備のニーズが高まる中で、その設置方法や都の条例についての認知不足も明らかに。
調査実施期間:2023年11月10日~2023年11月15日
調査方法 : インターネット
調査機関: 楽天インサイト
対象地域:一都三県
調査対象: (事前調査)23642名
(本調査) EV購入検討者(保有者含)、及び集合住宅にお住いの30~50代男女400名
【調査結果】
■EVを保有したいと考える人の半数以上が3年以内に購入検討していた一方で、購入の際のボトルネックは購入価格より「自宅に充電設備がないこと(56.3%)」が最も多い。
EV購入を検討している人を対象に、「EVの購入の検討している時期はいつ頃ですか?」と聞いたところ、直近3年以内に検討していた人は半数以上(50.6%)という結果となりました。一方で、EVを購入する上で迷うポイントは、「自宅で充電できない(56.3%)」が最も多く、次いで「商品が高額(53.5%)」、「周辺の充電環境が整っていない(38.5%)」と続きました。
■現在住んでいる集合住宅にEVの充電ができる駐車場がない方が75.5%。自宅に充電環境がないことを8割以上が不便と回答。集合住宅でのEV充電のニーズの高まりを示す。
「現在お住まいの集合住宅にEVの充電ができる駐車場はありますか?」という質問では75.5%がないと回答しました。「わからない」という回答も含めるとその割合は82.3%にのぼり、「EV充電環境が自宅にないことは不便だと感じる」(81.8%)という回答が多い結果となりました。
■EV充電器の設置が集合住宅の価値に影響があると7割が回答。将来の価値を考え「EV充電器が設置されている住まいが良い」と考える方も約8割が占める。
「EV充電器が設置されることで今後の集合住宅の価値の向上・維持に影響があると思いますか?」という質問では70.1%が「影響があると思う」と回答し、また「将来の価値を考えEV充電器が設置されている住まいが良いと思いますか?」という質問では、77.3%が「(良いと)思う」と回答しました。このことから、将来的に集合住宅の価値にEV充電設備が関わってくる、と多くの方が考えている結果となりました。
■2025年、集合住宅等の新築建築物へのEV充電設備義務化、7割以上が知らないと回答するものの、
集合住宅にEV充電器を設置する方法を詳しく知っている、わずか2割以下。
「東京都の2025年新築集合住宅等の新築建築物にEV充電設備が義務化されることについて知っていますか?」という質問では、多数が「知らない(75.3%)」と回答。また、集合住宅にEV充電器を設置する方法も、「知っている」と回答した人は17.8%と低い結果になり、EV充電設備について、その設置方法や条例についての情報の認知不足が明らかとなりました。
【考察】
前回の調査(※)では、「自宅にEV充電器がないこと」が集合住宅でのEV購入の障壁になっていることがわかりました。引き続き実施した今回の調査結果では、集合住宅にお住まいの方のEV充電設備についてのニーズの高まりを示す一方で、未だに自宅にEV充電環境がない方が7割以上にのぼり、その普及だけでなく、EV充電設備に関する情報不足や認知に課題が多いことがわかりました。
2025年からの東京都の新築建築物へのEV充電設備設置の義務化も迫り、今後もEVの購入意向は高まることが予想されます。日産は、EV充電についての認知向上や、EVに適した住環境の整備を推進していくことが、EVの普及を通したゼロ・エミッション社会の実現を目指すにあたり重要な責務であると考え、本調査結果を鑑みて、積極的にEV充電に関する課題に取り組んでまいります。
※EVと住環境についての調査リリース