「芝浦一丁目プロジェクト」を気候変動の「緩和」と「適応」を推進する社会実装の場として活用
今後はこの協定の下、本プロジェクト内で設置予定である、カーボンニュートラル技術の普及促進に向けた「次世代エネルギー交流施設」の整備に向けて連携してまいります。また東大先端研が、気候変動・異常気象を読み解き共創社会の実現を推進する研究拠点「地域気象データと先端学術による戦略的社会共創拠点:ClimCORE」に野村不動産HDは副プロジェクトリーダーとして参画し、本プロジェクトを実証フィールドとして、気象データを活かした次世代エネルギー技術の社会実装、安全・安心な街づくりのモデルケース構築を目指してまいります。
■芝浦一丁目プロジェクト「次世代エネルギー交流施設」について
気候変動緩和に向けて環境負荷の低い生活様式が求められており、それに伴って都市機能の刷新が急務となっています。今般の協定に基づいて整備を進めるカーボンニュートラル技術拠点となる「次世代エネルギー交流施設」は、CO2排出削減にむけた先進技術を持つ民間事業者と学術機関の連携を企図しています。東大先端研がこれまで培ってきた次世代エネルギーに関する卓越した研究開発実績に加え、技術を検証し実装していくフィールドとして本プロジェクトを位置づけ、再生可能エネルギーや蓄電、水素エネルギーに関する最先端技術を本プロジェクトに積極的に導入することで、気候変動の緩和(温室効果ガスの排出を削減し、省エネや再生可能エネルギーの導入により気候変動を極力抑制すること)を目指してまいります。
■「地域気象データと先端学術による戦略的社会共創拠点:ClimCORE」への社会実装の場として
「ClimCORE」は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が推進する共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)として2020年12月に採択された取り組みです。日本各地の気候変動の評価や、過去に発生した気象リスクの影響分析など、様々な気象情報を利活用できる共創の場であり、多様な産業分野・地域の社会イノベーションを創出していきます。
野村不動産グループは「ClimCORE」による気象情報を利活用することで、防災減災戦略の策定に向けた安全・安心な街づくりのモデルケース構築に貢献し、気候変動の適応(気候変動の影響による被害を軽減し、影響に備えること)を目指します。
東京大学先端科学技術研究センター「ClimCORE」 概念図(https://www.climcore.org/)
■東京大学先端科学技術研究センターについて
東京大学で最も新しい附置研究所である先端科学技術研究センター(略称:東大先端研)は、「科学と技術とアートのハーモニーでインクルーシブな社会を形にする」ことを使命とする研究所です。最大の特色は研究者や研究分野の多様性にあり、理工系の先端研究から社会科学やバリアフリーという未来の社会システムに関わる研究まで、基礎から応用に至る多様な研究を積極的に推進しています。
東大先端研の環境・エネルギー領域においては、持続可能な社会システムの実現に向け、気候変動や異常気象、まちづくり、再生可能エネルギー、蓄電・水素エネルギー等に関する最先端の科学技術の研究開発に取り組んでいます。
※「芝浦一丁目プロジェクト」について
野村不動産株式会並びに野村不動産ビルディングと、東日本旅客鉄道株式会社が共同で推進する国家戦略特別区域計画の特定事業。浜松町ビルディング(東芝ビルディング:東京都港区芝浦1-1-1)の建替事業として、2021年度着工のS棟と2027年度着工の N棟からなるツインタワーの建設を予定(竣工予定時期:S棟2024年度、全体2030年度)。区域面積約4.7ha、高さ約235m、延床面積約55万㎡の、オフィス・ホテル・商業施設・住宅を含む、約10年間に及ぶ大規模複合開発です。
本プロジェクトでは、気候変動に対する緩和策として最新の省エネ・省 CO₂技術と、「自社施設等での創電」による再生可能エネルギーと、「カーボンニュートラル都市ガス」の導入等により、大規模複合開発における街区全体での CO₂排出量実質ゼロを実現予定です。加えて、気候変動への適応策として、これからの街づくりに欠かせない、水害等の災害にも耐えられる性能を備え、都市機能の維持に取り組んでいきます。
関連プレスリリース:
国家戦略特区 浜松町エリアの延床面積約 55 万㎡の大規模複合開発 「芝浦一丁目プロジェクト」10月1日に着工 街区全体で CO₂排出量実質ゼロを実現 「気候変動への緩和策と適応策」により、企業の ESG 経営を支援 (2021年9月28日リリース)
https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2021092801898.pdf (計画概要は発表時点のものです)