月曜日, 12月 23, 2024
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(株)LivEQuality大家さん、インパクトボンド等を活用し総額3.2億円の資金調達を実施

資金を元に、シングルマザー支援を目的とした新たな居住用物件を取得

シングルマザーの住まいの社会課題解決を目指す株式会社LivEQuality大家さん(読み:リブクオリティおおやさん)(愛知県名古屋市。代表取締役社長:岡本拓也)は、複数のインパクト投資家を引受人とするインパクトボンド(私募社債)を発行し、銀行からの融資、エクイティ(普通株式)の発行と合わせて総額3.2億円の資金調達を完了し、新たにアフォーダブルハウジングに活用するための住宅を取得しました。この住宅に入居するシングルマザー等の世帯に対しては、一定の家賃の割引等の生活再建期の経済的サポートを行い、また、連携するNPO等の団体による包括的な伴走型支援が提供されます。

※アフォーダブルハウジングとは、就業機会を得やすいアクセスのよい物件や清潔さや利便性について一定の品質が保たれているなどの良好な環境において住居費を負担しても、十分に食費等の生活費を賄える水準に家賃を設定した住宅を意味します。

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  • 資金調達の目的

当社はアフォーダブルハウジングに活用する住宅の取得、運用をとおして社会課題を解決することを目的としています。

今回インパクトボンドにより調達した資金を用い、新たな物件を取得し、名古屋市を中心にシングルマザーへ安価で良質な都市型の住まいを届けます。

  • LivEQuality大家さんとは

 現在、国債金利の低下や円安などの影響により、投資マネーが流入し、不動産価格は上昇の一途をたどっています。また、住まいのセーフティネットである公営住宅は財政健全化の影響で供給戸数が減少し、老朽化が進んでいます。このような住宅市場は世界的にも相対的貧困率が著しく高いシングルマザー世帯の経済的自立を妨げる大きな要因となります。実際、母子向けの公営住宅は高倍率で入居できず、しかし賃料の高さから、市場の賃貸物件では、アクセスの悪い物件や老朽化の進んだ低質な物件を選ばざるを得ないといった状況に陥っています。そして、アクセスの悪さや低質さは、就業機会を奪い、子どもの成長の妨げとなっています。

 このようなシングルマザーの住まいの貧困を解決するためにLivEQuality大家さんでは、安心できる住まいを安価に提供します(以下、ソーシャル大家事業といいます)。

 就業機会を得やすい、アクセスのよい物件、そして一定の品質の物件を取得し、シングルマザー世帯に市場相場より安価な賃料で物件を提供します。市場相場水準の居住者と市場相場水準以下の居住者がバランスを保ち居住することにより、収益性を確保するだけでなく、「低所得者向け住宅」のような偏見・スティグマが地域に生まれることを防ぎます。

 LivEQuality大家さんでは、このような事業をインパクト投資家と呼ばれる財務的リターンと並行して、ポジティブな社会的インパクトを同時に生み出すことを目指す投資家のみなさまと一緒に、本事業モデルを全国に拡げていくことを目指します。

  • LivEQualityの事業スキームについて

 LivEQualityは、株式会社LivEQuality大家さん、NPO法人LivEQuality HUB、千年建設株式会社の3社を軸としたシングルマザー居住支援事業です。不動産運用会社、NPO、建設会社それぞれの強みが組み合わさることにより、住まいを失い、子育てと仕事の両立を強いられるシングルマザーに、安価で良質な住まいと地域とのつながりを提供し、自立に向けて長期的/継続的に伴走します。

 LivEQualityは2021年3月より千年建設株式会社にてはじまり、今までに12世帯27人の、DV等様々な理由で住まいを失った母子を受け入れ、社会的資源に繋ぎ、自立に向けた伴走的支援を行っています。

 類似する事例は米国のBreaking Ground(旧Common Ground)や英国のResonanceをはじめ、欧米諸国には存在します。アフォーダブルハウジングと呼ばれ税制優遇等制度上も普及を後押しする仕組みがあり、市場として機能していますが、日本ではまだ普及していません。LivEQuality事業を通じて、アフォーダブルハウジングの事例を日本で生み出します。

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  • 資金調達の概要

資金調達総額:3.2億円

資金調達の内訳

・インパクトボンドの発行:6000万円

・銀行からの融資:1億9000万円

・エクイティの発行:7000万円

  • インパクトボンドの概要

 インパクトボンドは、LivEQuality大家さん、NPO法人LivEQuality HUB、千年建設およびインパクト投資家を含む様々なステークホルダーが一体となって行うLivEQuality事業に関連して、アフォーダブルハウジングに活用する住宅の取得のための資金調達として発行されます。

 インパクトボンドの資金を活用して取得する物件に入居するシングルマザー世帯に対して、生活再建期の経済的なサポートとして家賃の低減等を行うため、一般的な事業運営のために発行する社債と比べて、流動性、金利などのファイナンシャルリターンが限定される一方で、投資を通じて実現される入居者の生活再建などの社会的インパクト(ソーシャルリターン)の最大化を図るように設計されています。

調達方法

私募社債

発行額

金60,000,000円

発行日

2023年5月24日

資金使途

LivEQuality事業にかかるプロジェクト(主にソーシャル大家事業)に関連する不動産の取得、建築、修繕等

  • 銀行融資の概要

 銀行融資は、株式会社愛知銀行(愛知県名古屋市。取締役頭取:伊藤行記)の「サステナ経営応援ローン」を活用しての調達となります。同行が、融資先のサステナビリティ経営を金融面から支援する取り組みの一環で、SDGsやESGに関連する経営目標を定め、その達成度に応じて金利引下げ等のインセンティブを受けられる融資商品です。

  • 調達資金による物件取得

 今回調達した資金を元に、新たな居住用物件を取得しましたことをご報告します。

・所在地:愛知県名古屋市

・住戸数:30戸

※今後居住するシングルマザーの安全確保のため、住所は非公開としています。

 今回の取得により、LivEQualityで保有する住戸数は97戸(うち、株式会社LivEQuality大家さんが87戸を保有)となります。LivEQualityでは今回取得した住戸の一部を住まい探しに困難を抱えるシングルマザーに賃貸住宅として提供し、連携するNPO等の団体を通じてシングルマザー、そしてその子どもたちの自立に向けたサポートを行ってまいります。

 

  • ご参画いただいたインパクト投資家の皆様(一部)

・井上英之様/井上有紀様

CPAエクセレントパートナーズ株式会社様

・中山龍太郎様

・ナップ賃貸保証株式会社様

・福島保様

  • インパクト投資家のコメント

井上英之様/井上有紀様(スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版(共同発起人))

日本でもいよいよ、本格的なアフォーダブルハウジングへの試みが始まること、そして、それがこの素晴らしいチームで動き始めたことにとても嬉しく思っています。この事業は、営利と非営利の知見、建物のハード面と、関わる人たちをつなぐコミュニティ運営などのソフト面、何よりも、さまざまな立場の人たちの力が必要となる、とてもコレクティブ(集合的)な、大切な挑戦です。皆さまのお力添え、お願いします!

国見健介様(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役)

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岡本さんのシングルマザーを中心とする生活困窮者を支援する活動に心から共感しています。一人でも多くの子供たちの可能性を高める活動をご一緒したいと思い、今回参加させていただくことにしました。この活動を一緒に進める仲間が増え、活動が加速し、インパクトボンドの社会的浸透が進むことを期待しています。

中山龍太郎様(西村あさひ法律事務所弁護士)

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安心・安全に暮らせる帰れる家は、誰にとっても大切なものです。

とりわけ、子供たちにとっては、その温もりと記憶は生涯にわたっての原風景にもなり得るものです。

LivEQuality大家さんの取り組みは、子供たちと親御さんの未来をつなげるための大切な取り組みだととても期待しています。

坂口頼邦様(ナップ賃貸保証株式会社 代表取締役会長兼社長)

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弊社は、2001年に創業した不動産業出身の家賃債務保証会社です。創業のきっかけは家賃を滞納しても不動産会社が注意せず、結果、滞納が積み重なり、行き詰まる若者を目の当たりにし、行き詰まる前に救いたいという想いからでした。保証会社が当たり前になった現代では、さらに一歩先の行動を行いたいと思い、出資者として家主業にも参加させていただきながら本業と共に永続的な支援が出来ればと想い今回の出資を決意致しました。

福島保様

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岡本代表とLivEQualityに関係する組織やスタッフの皆さんの熱意・活動に共感しています。

誰にとっても安定した住居は生活の重要な基盤です。LivEQualityが対象とするシングルマザーの方には必ず子供さんがいるわけですが、子供さんが笑顔や希望をもって将来に向かってもらうことも私には重要なテーマです。少しでも多くの方の住居の安定に取り組んでください。


  • 株式会社LivEQuality大家さん 代表取締役社長 岡本拓也のコメント

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2020年、コロナ禍を機に住まいを失ったシングルマザーの課題解決を目指す事業を構想してから、早いもので3年が経ちました。この間に保有物件数は67戸を数えるまでとなり、12世帯27人の DV等様々な理由で住まいを失った母子を受け入れ、社会的資源に繋ぎ、自立に向けた伴走的支援を行ってきました。

しかし、高まるニーズに比べて、まだまだ物件数が圧倒的に不足しています。1社の資金力と信用力では限界を迎える中で、この度、志高く素晴らしいインパクト投資家の皆様のお力をお借りしながら、更なるアフォーダブルハウジングに活用する物件30戸を新たに取得することに成功し、100戸も目前となりました。

今回のインパクトボンドを活用した資金調達は、単なる1社の資金調達に留まらず、「インパクト投資の活用によるアフォーダブルハウジングの普及」に向けた大きな一歩であると同時に、日本におけるインパクト投資の新たな地平を拓くものと信じております。

この取り組みに共感し、共に挑戦して下さるインパクト投資家の皆様と共に、一日も早く、一人でも多くの住まいを失った母子に「安心安全な”住まい”と”繋がり”」を届けられるよう、邁進して参ります。

  • 問合せ先

メールアドレス:lq_ooya_info@livequality.co.jp(中村)

  • 会社概要

会社名:株式会社LivEQuality大家さん

所在地:愛知県名古屋市熱田区千年1丁目11番3号

設立:2022年11月

資本金:1億円

代表取締役:岡本拓也

取締役:宮崎真理子、須田元雄(公認会計士)

監査役:溝渕雅男(弁護士)

事業内容:シングルマザー向け住宅の調達と提供(アフォーダブルハウジング)
LivEQualityウェブサイト:https://livequality.co.jp/

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