月曜日, 12月 23, 2024
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近畿圏不動産流通市場の動向について(2023年1~3月期)

2023年1~3月期の中古住宅価格は上昇続く。売出価格に対する需要の反応を注視

(公社)近畿圏不動産流通機構が4月18日に発表した2023年1~3月期の近畿圏の中古マンション成約件数は、4,235件(前年同期比マイナス4.5%)と2期連続で減少し、市場の売り出し(新規登録)件数は15,548件(前年同期比プラス13.5%)となりました。成約件数は近畿圏の対象12地域中9地域が前年比で減少し、減少エリアは前の期と同数で、取引が軟調なエリアが多くみられました。

中古マンションの成約価格は2,755万円(前年同期比プラス5.0%)と11期連続で上昇し、売り出し(新規登録)価格は2,773万円(前年同期比プラス7.3%)となりました。成約価格は12地域中11地域が前年比で上昇し、上昇エリアは前期比で2地域増えました。最も価格水準が高い大阪市は、30期連続で前年同期を上回り、上昇基調に変化はみられません。

中古戸建住宅の成約件数は2,480件(前年同期比プラス1.6%)と5期ぶりに増加し、新規登録(売り出し)件数は9,892件(前年同期比プラス27.3%)となりました。成約件数は12地域中6地域が前年比で増加し、増加エリアは前期比で1地域増えました。大阪市は3期連続で大幅増となる一方、大阪府北部は7期連続で減少し、依然として地域差もみられます。

中古戸建住宅の成約価格は2,385万円(前年同期比プラス8.2%)と10期連続で上昇し、新規登録価格は2,736万円(前年同期比プラス3.3%)となりました。成約価格は12地域中すべての地域が前年比で上昇し、上昇エリアは前期比で2地域増えました。大阪府南部は9期連続、阪神間は8期連続で前年同期を上回り、価格上昇が続くエリアが目立ちました。

相対的に高額な物件を求める需要は根強いものの、売り物件の増加で件数面の需給は緩和方向にあります。市場では金利の動向に注目が集まっていますが、現行の金融緩和策の大幅な見直しは当面ないとの見方が大勢であり、住宅ローンを取り巻く環境は維持されるとみられます。ただ、価格の上昇が続く一方で売り物件は増加しており、売出価格に対する購入者の反応を注視する必要性が高まっています。

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