20代女性「玄関、常に施錠しない」が1割! ~人や地域によってバラバラな防犯意識~
国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:坂田政一) は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第202号として、防犯対策に関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータ提供や当社担当者が解説を差し上げることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
※回答率(%)は小数点第2位以下を四捨五入し同第1位までを表示しています。そのため、内訳の合計と表示値が異なる場合があります。
- 毎月18日は防犯の日!
毎月18日は日本記念日協会が認定した「防犯の日」です。これ以外にも「防犯の日」を自治体単位で設定しているところもあります。防犯意識を探りました。
まず、自宅や近所の家が空き巣の被害に遭ったことがあるかを聞いたところ(図表1)、「ない」という回答が74.4%でしたが、「一度だけある」が12.4%、「複数回ある」が4.7%でした。約6人に1人が自身や身の回りで空き巣を経験しているという結果です。
そうした被害のあとに、防犯対策を強化したかを聞くと(図表2)、「強化した」という人が69.7%いる一方で、「強化しなかった」人が30.3%いました。
もともと十分な対策を取っているから強化しなくていいと判断したのか、それともほかの理由から強化せずにいるのかが気になるところです。
- 自宅のポスト、どうなってますか?
次に、自宅でどのような防犯対策をしているかを聞きました。
最も割合が高かったのが「ポストに郵便物をためない」(59.9%)でした。お金をかけなくてもできる防犯対策ですから、実行している人が多いのかもしれません。同じように、「近所の人たちと意識を高めている」(14.9%)もお金のかからない対策ですが、こちらのほうは近所の人たちとの連携も必要になるからか、割合は低めです。
2位以下は「玄関などの扉の鍵を二重にする」(34.2%)、「自動点灯する外灯をつけている」(27.2%)、「窓のロックを二重にする」(19.0%)と続きます。これらはいずれも、空き巣が侵入をためらう対策として知られています。
少ないながらも、「監視カメラを設置している」(13.2%)、「警備会社に警備を依頼している」(6.9%)という厳重な体制の人もいます。
- 20代女性でも玄関の施錠に無頓着な人がいる
普段自宅にいるとき、玄関に施錠するかを聞くと(図表4)、全体では「常にかける」と回答した人が76.5%でした。
今度は性年代別に見てみましょう。最初に20代の男女に注目します。「常にかける」と回答した男性・20代は70.2%、女性・20代は78.3%です。一見すると、「女性のほうが防犯意識が高い」と言えそうですが、「常にかけない」と回答した女性・20代は10.5%です。これは、年代別では女性のなかで最も高い割合です。
「常にかけない」と答えた人の割合は、男女ともに20代だけでなく、70代以上でもほかの年代よりも高くなっています。
別の質問で、自宅から最寄りの交番・警察署の位置を把握しているかを聞きましたが(図表不掲載)、「把握している」という70代以上が94.2%と9割を超えているのに対し、20代は65.3%と、全年代で最も低い割合でした。総合すると、若い世代はほかの年代より、防犯意識に乏しいということになりそうです。
また、玄関の施錠状況を地域別で見ても差がありました(図表5)。「常にかける」と回答した割合が最も高いのが南関東の80.0%です。同時に、南関東は「常にかけない」と回答した人の割合が最も低い5.1%でした。
逆に「常にかける」と答えた割合が最も低かったのが東北(65.8%)です。ただ、「常にかけない」の割合が最も高かったのは、東北(14.0%)ではなく、北陸・甲信越(14.5%)でした。
- 鍵をかけない理由、男女で大差なし
玄関の鍵を「常にかける」という人以外に、施錠しない理由を聞きました(図表6)。
最も割合が高かったのが、 「鍵をかけるのが面倒だから」(36.5%)、ほぼ差がなく、「危険な目に遭ったことがないから」(34.8%)が2位でした。
「鍵をかけるのが面倒だから」と答えた人は男性が39.0%、女性が33.5%です。男性のほうが5ポイント以上高くなっていますが、「人の出入りが頻繁にあるから」(全体:26.4%、男性:25.0%、女性:28.3%)という人は女性のほうが3ポイント高いです。総じて、施錠しない理由については、大きな男女差がないと言えそうです。
また「盗まれて困るものがないから」(14.8%)と、ある意味、開き直ったような人も約7人に1人という割合でいます。「鍵が壊れているから(鍵がかからない、鍵をかけにくい)」という3.7%の人たちには、ぜひとも早く鍵を修理してもらいたいものです。
- 北陸・甲信越はオープンマインド?
知人以外が自宅を訪問してきたとき、どのように対応するかを聞きました(図表7)。
全体では「インターホンやのぞき窓で確認したうえで扉を開けることが多い」(47.8%)が最も割合が高く、性年代別で見てもすべての年代で最多です。
「知人以外の訪問は無視する」の割合がほかの年代と比べて飛び抜けて高いのが女性・20代です。全体では14.2%のところ、女性・20代では30.9%になっています。
「特に確認せず扉を開ける」という人の割合は、男女で比べると、男性のほうが高いのですが、女性の場合、年代が上がるにつれ、高くなる傾向にあり、70代以上では男女がほぼ同じ割合です。
また、対応を地域別で見てみると(図表8)、北陸・甲信越の人は、「特に確認せず扉を開ける」という人が約3割で、全国平均より20ポイント近く高い数値です。
一方、「知人以外の訪問は無視する」の割合が最も高いのは北関東(18.8%)です。玄関を常に施錠する人の割合が最も低かった東北ですが(図表5)、「知人以外の訪問は無視する」割合が北関東の次に高いという結果でした。
- あおり運転、経験が多い世代は?
少し話題を変えて、今度は車の話です。車に鍵をかけるかを聞くと(図表9)、「常にかける」と回答した人が65.2%でした。ただし、「車を持っていない」(28.4%)と回答した人もいます。
車を持っている人だけで考えると、「常にかける」人が91.0%になり、ほぼ9割です。玄関に施錠するかという質問(図表4)では、「常にかける」が76.5%だったので、家よりも車のほうが、常に施錠する人の割合が高いことになります。
次に、近年、大きな問題になっているあおり運転に関する質問です。あおり運転をされた経験があるかを聞くと(図表10)、「されたことがある」と回答したのは28.0%でした。
ただ、性年代別に見ると、経験者の割合に大きな差があります。「されたことがある」と回答した人の割合が最も高かったのが、男性・50代。45.4%と、半数に迫る勢いです。プライベートでも仕事でも、車に乗る機会が多い年代であることが理由なのでしょうか。
- 被害に遭わないため、どんなことができるだろう
犯罪被害に遭わないために気をつけていることや、被害に遭った経験などを自由回答で教えてもらいました。近年増えているオートロックのマンションですが、「それだけでは安心できない」という人は、警戒することを習慣化しているようです。また、「捨てるつもりだったゲーム機の空箱を車に載せていたら、車上荒らしにあった」という人も。「あらゆる対策を」というのは難しいかもしれませんが、できることから対策をしておきたいものですね。
【警戒するに越したことはない】 ● マンションに住んでいるが、郵便受けスペース(エントランスからは見えない)でガラス戸が閉じるのを待ってからエレベーターホールへ向かうようにしている。自室に入っても全室のカーテンを引くまで照明は点けない。(女性50代) 【20代女性の防犯対策】 ● 子どもと2人きりの時は、インターホンが鳴っても対応しない。(女性・20代) 【番犬もいるから安心】 ● 交通量の多い道路沿いのオートロック付マンションに住んでいる。人の目もあるし、防犯に関しては安全性が高いと思っている。 玄関ドアの鍵の施錠には気を付けているし、何かあれば飼い犬が知らせてくれるはず。(女性60代) 【被害にあった!】 ● マンションの一室を借りてブティックを経営しているが、過去40年の間に2回盗難にあった。ガラスを割って短時間ですべての商品を持ってゆく荒っぽい方法で、対処が難しい。(男性70代以上) |
調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「防犯対策」に関する意識調査を実施。
期間:2023年2月24日~2月28日、インターネットで4,000人から回答を得ています。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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