~全国130社の引越会社が加盟するHAKOPLAの定例会で実態調査!~
■『引越し難民』問題、再発か?
『引越し難民』という言葉をニュースで目にした方も多くいると思います。今年の春、『引越し難民』問題が再発する可能性が高いと業界で予測されています。2019年「働き方改革関連法」(以下、「働き方改革」)が実施され、引越しスタッフの労働時間に制限が出たことで、1日に対応できる引越しの作業件数が減り、『引越し難民』と呼ばれる人たちが大量発生しました。そして、この「働き方改革」により、労働時間の制限がドライバーも対象になることが決まりました。いわゆる「2024年問題」です。労働時間の短縮により、ドライバーの走行可能距離は2割も削減されます。既に、今年の繁忙期から一部の引越会社では引越しの受注件数を減らしたり、長距離引越しの対応を無くすといった対策を始めており、引越し作業件数の減少が明らかになってきました。このような状況の中、2023年春の引越し繁忙期シーズンは、再び『引越し難民』が発生してしまうのでしょうか?現役引越会社130社が加盟するHAKOPLAの定例会で引越会社の声を調査しました!
■新型コロナウイルスで受けた引越しへの影響
2019年12月、新型コロナウイルス(以下、「コロナ」)が発生し、翌年3月に日本で緊急事態宣言が発令されました。仕事と授業が非対面かつ場所を選ばずに行える環境になり、リモートワークやオンライン授業が普及したことで、引越しの需要が減少し、引越しキャンセルが相次ぐ事態になりました。しかし、「働き方改革」の影響を受け、「2024年問題」が課題となり、『引越し難民』が発生すると予測されました。今後の引越し需給はどの様に変化するのでしょうか。
■「2024年問題」と『引越し難民』について
新生活サービスプラットフォーム事業を展開する株式会社リベロ(本社:東京都港区、代表取締役社長:鹿島秀俊、以下「当社」)では、2023年の引越し申込件数について引越会社に予測してもらいました。
その結果…2022年と同等、2022年より増えると回答した引越会社は全体の86%とかなり多い予測です。
■引越市場と「2024年問題」について
2024年4月トラックドライバーの時間外労働の規制が強化されます。
具体的には…
- ドライバー1日の労働時間が短縮
- 走行可能距離約2割減
- 時間外労働が年間960時間に規制
長距離引越しの場合、トラックドライバーの増員
(現在→ドライバー1名 施行後→交代ドライバー含む2名)が必須になります。現在のドライバー不足は業界全体の課題となっており、このまま深刻化すると、長距離の引越しは効率が悪く、受注する引越会社が減り、最終的には引越価格の高騰に繋がります。
■「2024年問題」に対して
-各引越会社が行っている対策状況についてアンケート調査を実施-
対応を進めているとの回答は66.7%、約7割の結果に。既に完了していると回答した引越会社は2.8%。
■「2024年問題」が消費者に与える影響について
-引越会社経営者の声-
- 繁忙期シーズンは約1000件受けており、このままだと20%程度のお引越しをお断りさせていただくことになる。
- 労働時間に制約が出ることで、これまで受けてきた引越しをお断りする可能性もありえる。(おおよそ4割減見込み)
- 長距離対応(福岡~広島)が難しくなり、受注件数を減らさないと対応が追いつかない。
こんな声も…
- 大手物流会社では、物価高や燃料高騰を背景に2023年4月から運賃が10%上がることが決まりました。この影響を受けて業界全体で価格を上げざるを得ない。
■引越料金に影響するのか?
-2019年に引越価格が高騰、「2024年問題」が引越価格を変える-
2022年の引越単価と比べて価格の変動はどの程度なのか、引越会社へ調査しました。
単身・家族引越しどちらも30,000円ほど増額。特に短距離・中距離で高くなるという結果となりました。
また、長距離に関しては対応していないという引越会社も38%ほどあり、今後、長距離の引越し対応を懸念されていることもわかりました。
■春の引越し、割引率が高いおすすめの時期はいつ?
調査結果により、2023年の春、『引越し難民』が発生する可能性や、価格が高騰する見込みは高いと予測されています。引越価格を少しでも抑えるために、繁忙期シーズンの割引率が高い時期はいつなのか調査しました。
- 1位:GW明け
- 2位:4月中旬
- 3位:5月入ったら
■春の引越しおすすめ時期について
-引越会社から回答-
- 5月7日より遅い引越しであれば、ピークの料金に比べて50%安く引越しすることができる(アイソニックス引越しサポート / 福岡県)
- 5月10日以降30%以上の割引が可能(株式会社friends / 京都府)
- 5月10~20日だとピーク時より50%以上安くなる可能性あり (株式会社YELL / 大阪府)
- 3月下旬より4月中旬の方がピーク料金に比べて60%安く出来る (株式会社九州協栄 / 福岡県)
- 4月中旬またはGW後半がおすすめ (ワクワク引越しサービス / 東京都)
- 4月17日より遅い引越しであればピーク料金より半額以下の料金でできる (株式会社ハピネス / 北海道)
■まとめ
2018年頃から叫ばれ始めた「引越し難民」の発生には、引越業界の『働き方改革』が大きな影響を与えていました。その後、コロナ禍で春の引越し件数は一時的な縮小傾向が見られましたが、今年は来年に控える「物流業界の2024年問題」の影響を見越した引越会社各社の動きにより、再び「引越し難民」が発生する可能性が高くなってきていることが調査結果より推察できます。とくに、近場での引越しよりも長距離移動の引越しにその影響が大きくなりやすく、この傾向は来年以降もさらに顕著になると考えられます。
当社が提供する引越会社向けプラットフォーム「HAKOPLA(ハコプラ)」では、人材不足に苦しむ引越業界の人員確保対策として、スキマバイトアプリを提供する株式会社タイミーと協業した『人材マッチングサービス』の提供や、引越会社の作業効率向上やトラックの空きスペースのロスを無くすための対策として車両や引越し案件の共有ができる『空きトラックマッチング』『案件マッチング』サービスの提供など、業界全体の対応件数を増やすことで一人でも多くの「引越し難民」を減らすための様々な対策を行っています。
また、お引越しをされる方にもできる対策として、①早めの見積り依頼 ②ピーク時の引越しを避けるなどがあります。まずは早めに見積りを取り、調整ができる方は引越会社のスケジュールを確認しながら空いている日や割引のできる日を相談されることをお勧めします!
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●2023年春、『引越し難民』は発生するのか?~全国130社の引越会社が加盟するHAKOPLAの定例会で実態調査!~概要
●調査地域:全国引越業者 / エリア:北海道、東北、中部、関東、近畿、中国・四国、九州地方
●調査期間:2023年1月6日(金)~1月12日(木)、2023年1月25日(水)
●調査方法:Googleフォームアンケート調査
●調査対象:HAKOPLA提携引越会社130名
- リベロについて
―新生活を迎える人も、新生活に関わる企業も「困った困ったを、良かった良かったに。」
新生活を迎える人も、新生活に関わる企業も「困った困ったを、良かった良かったに。」とすることをミッションとして、新生活サービスプラットフォームの構築と提供を通じて、新生活というライフイベントをより便利に、より快適に迎えることができるように、オールユーザーファーストの視点であらゆる社会課題を解決すると共に持続可能な社会の実現に取り組みます。新生活サービスプラットフォームは、法人企業等の登録社数2,893社※、不動産事業者等の登録社数1,192社※のサービス依頼者に対して、お部屋探し、お引越し、ライフライン等を提供するサービス提供事業者803社※に及ぶ強固なネットワークを構築しています。2019年にリリースした引越会社向けプラットフォームサービス 『HAKOPLA(ハコプラ)』では、引越会社間の「引越し案件」「空きトラック」のオンラインマッチングサービス、協業による「人材」「倉庫」のマッチングサービス、「燃料」の共同購買、「幹線便」の共同利用など、さまざまなサービス提供を通じて引越業界の課題や社会課題の解決に取り組んでいます。本サービスでの活動が認められ、当社は引越会社の経営者が集い業界の課題解決に挑む『引越業界の未来をつくる会』のパートナー企業(運営事務局)として選定されました。 ※2022年12月末現在
- 株式会社リベロ概要
会社名 : 株式会社リベロ(Livero Inc.)[東証グロース:9245]
代表者 : 代表取締役社長 鹿島秀俊
本社 : 東京都港区虎ノ門 3-8-8 NTT 虎ノ門ビル 3F
資本金 : 4億24百万円
設立 : 2009 年 5 月
事業内容 : 移転者サポート事業
URL : https://www.livero.co.jp/
―『HAKOPLA(ハコプラ)』公式サイト:https://hakopla.com/
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【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社リベロ 事業本部 公平 今村 MAIL:pr@livero.co.jp / 取材お問い合わせフォーム:https://www.livero.co.jp/inquiry/