○ 家族の暮らしや健康とあわせて、環境のサステナビリティを実現する未来住宅が受賞
○ グリーンインフラを生かした防災・減災設備を建築と一体的にデザイン
○ 地域の課題解決に向けて、雨水の流出抑制および活用技術の実装・実証などを実施
ミサワホーム株式会社(代表取締役社長執行役員 作尾徹也)は、第3回グリーンインフラ⼤賞(主催 グリーンインフラ官民連携プラットフォーム)の防災・減災部門において、2021年7月に建設した持続可能な未来につながるコンセプト住宅「グリーン・インフラストラクチャー・モデル」が優秀賞を受賞しました。
グリーンインフラ大賞は、自然環境が有する多様な機能をインフラ整備等に活用することにより、さまざまな地域課題の解決を図るグリーンインフラの取り組みに関して、優れた事例を表彰して広く情報発信することを目的とする表彰制度です。2020年に創設され、国土交通省主幹のグリーンインフラ官民連携プラットフォームが主催しています。
これまでミサワホームは、1998年の世界初のゼロ・エネルギー住宅®発売をはじめ、社会のニーズに先駆けて、自然資源である太陽光を活用して地球環境に貢献できる住まいの研究開発を行ってきました。
この度、優秀賞を受賞したコンセプト住宅は、自然資源の活用に加え、激甚化する自然災害や感染症の流行、空き家増加など、複雑化する社会課題を解決する未来住宅として、住まいづくりの体感施設・ミサワパーク東京に建設。建設地の地域課題に、集中豪雨による浸水被害の増加や非常時の水資源調達などが挙げられるなか、大屋根による雨水・太陽光など自然資源の収集やパッシブクーリングアイテム、貯水・止水機能をもつ水盤などグリーンインフラを生かした防災・減災設備を建築と一体的にデザイン。家族の暮らしや健康とあわせて、環境のサステナビリティを実現しています。
ミサワホームは、今後も自然環境を生かしながらより良い暮らしを考え、さまざまな社会課題の解決につながる持続可能な住まいづくりを目指します。
- グリーンインフラ大賞について
グリーンインフラ官民連携プラットフォームが主催する、自然環境が有する多様な機能をインフラ整備等に活用することにより、さまざまな地域課題の解決を図るグリーンインフラの取り組みに関して、優れた事例を表彰して広く情報発信することを目的とする表彰制度です。防災・減災部門、生活空間部門、都市空間部門、生態系保全部門の4部門があり、各部門ごとに最も優れた取り組みを「国土交通大臣賞」、優れた数事例を「優秀賞」として選定しています。
グリーンインフラ官民連携プラットフォームは、2020年に、国土交通省総合政策局環境政策課を事務局としてグリーンインフラの社会実装を推進するために創設され、国、地方公共団体、民間企業、大学・研究機関など、多様な主体が幅広く参画しています。
(参考)グリーンインフラ官民連携プラットフォームHP:https://gi-platform.com/
- コンセプト住宅の概要
建物名称 :Green Infrastructure Model(グリーン・インフラストラクチャー・モデル)
建物面積 :建築面積208㎡/1階床面積191㎡/2階床面積126㎡/延床面積317㎡(96.07坪)
工法・構造:センチュリーモノコック・木質パネル接着工法、地上2階建
所在地 :東京都杉並区高井戸東2-4-5(ミサワパーク東京)
完成・発表:2021年7月
HP :https://www.misawa.co.jp/kengaku/park-tokyo/
※Green Infrastructure Modelはコンセプト住宅であり、
建物自体を含め製品化されていない試行段階・実証的段階の内容が含まれます
- コンセプト住宅のグリーンインフラに関する取り組み概要
①雨水の流出抑制および活用技術の実装・実証、江戸のみどり登録緑地(優良緑地)の更新
②コンセプト住宅の公開と体験による防災・環境意識の向上、産学官民の垣根を越えたつながりを創出
③全国のモデルハウスや分譲地、一般物件への技術・取り組みの展開による防災減災および生態系保全を促進
▶ グリーンインフラの普及に向けて、自然資源の活用を建物と一体的にデザインし、 建物・地域・社会それぞれの視野で取り組んでいます |
【建物と一体的にデザインした自然資源の活用イメージ】
【雨水の循環デザインと雨水を活用した外構計画のイメージ】
【雨水による、蒸発冷却効果を活用したパッシブクーリング技術を採用】
【江戸のみどり登録緑地(優良緑地)として更新】
コンセプト住宅では、 地域の植生との連続性や生物多様性に配慮して外構を計画しています。
ミサワパーク東京の敷地内外で実施した環境調査のもと、敷地内に従来からあるケヤキの大木を残しつつ在来種を中心に鳥類の食餌木となる樹種を数多く植栽。また、雨水を利用して生きものの生息環境となる水辺を整備し、鳥の巣箱を設置するなど、敷地全体でエコアップに取り組んでいるほか、毎年、専門家による生きもの調査を実施して緑地の管理に反映しています。
あわせて、産学官民の幅広い見学者に対して、こうした緑地内の取り組みをパネルにまとめて展示・紹介して、自然環境や生物多様性を保全することの大切さを発信しています。
こうした取り組みにより、ミサワパーク東京は、在来種を積極的に植栽して生物多様性保全に取り組んでおり、また生きものの生息生育環境への配慮に特に優れた緑地として、2018年に東京都より「江戸のみどり登録緑地」の優良緑地に登録。コンセプト住宅を建設した後も登録が更新されています。