日曜日, 11月 17, 2024
ホーム調査レポート首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME’S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開

「希望よりちょっと古いけど…ちょっと狭いけど」築年数や専有面積の希望許容度を広げての購入など、厳しい社会情勢をデータが如実に反映

事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上高志、東証プライム:2120、以下「LIFULL」)が運営する“住まいの本当と今”を伝える情報サイト「LIFULL HOME'S PRESS(ライフルホームズプレス)」は、2022年11月17日(木)、「LIFULL HOME'Sマーケットレポート 2022年7~9月期」を公開しました。

LIFULL HOME'Sマーケットレポートでは、LIFULL HOME'Sで掲載された物件データ、およびユーザーから問合せがあった物件(以下、反響物件※1 )データを四半期・マーケットごとに公開しています。
※1 反響物件:ユーザーがLIFULL HOME'Sを介して不動産会社に問合せた物件

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像1

  • 主なトピックス

1. 東京都心の掲載賃料は、昨年下落して以降、依然回復せず
2. 首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる
3. 全国的に中古マンション掲載築年数・反響築年数ともに上昇基調
4. 首都圏の中古一戸建て掲載価格は1年で379万円上昇も、ユーザーの反響価格は136万円の上昇に留まる

 

  • マーケットレポート詳細

▽賃貸

1.

東京都心の掲載賃料は、昨年下落して以降、依然回復せず


2022年7~9月期の東京都心6区(※2)の掲載物件平均賃料は12万1,378円でした。同エリアの掲載平均賃料は2021年4~6月には13万2,265円でしたが、同年10~12月に12万1,748円まで下落した後ほぼ横ばいで推移しており、現在まで同様の状況が継続しています。なお、首都圏(※3)の全域では同期間の掲載平均賃料はほぼ横ばいとなっています。(図1参照)
※2 東京都心6区:千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、文京区
※3 首都圏:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像2

賃貸に関して、都道府県別、商圏別など詳しいデータをご覧になりたい方は各リンクをご参照ください。
 ●賃貸 首都圏版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00260/
 ●賃貸 近畿圏版(※4) https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00261/
 ●賃貸 愛知・札仙広福版(※5) https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00262/
※4 近畿圏:大阪府、兵庫県、京都府
※5 札仙広福:北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市

▽中古マンション

2. 東京都の中古一戸建て掲載価格は1年で474万円上昇もユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる
2022年7~9月期の首都圏中古マンションの掲載物件平均価格は3,931万円で、4~6月期に引き続き上昇、前年同期の3,457万円から474万円の上昇(前年比113.7%)となりました。一方、反響物件平均価格は2,946万円で、前年同期の2,915万円から31万円の上昇(前年比101.1%)に留まっており、掲載平均価格と反響平均価格の乖離が拡大しています。その他のエリアの掲載平均価格は、近畿圏が2,512万円で前年比107.9%、愛知・札仙広福が2,344万円で同101.9%と首都圏と比較して上昇幅は小さく、反響平均価格も近畿圏が2,216万円で同103.6%、愛知・札仙広福が1,777万円で同98.6%と、首都圏において掲載平均価格の上昇および、掲載平均価格と反響平均価格の乖離拡大が顕著です。(図2参照)

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像3

3. 全国的に中古マンション掲載築年数が上昇基調にあるが、特に首都圏で反響築年数それ以上に上昇
2022年7~9期の中古マンションの掲載物件平均築年数は、首都圏が31年で前年比102.1%、近畿圏が31年で同105.5%、愛知・札仙広福が30年で同103.6%と、全国的に上昇基調にあります。一方、反響物件平均築年数も、首都圏が32年で前年比106.5%、近畿圏が31年で同105.0%、愛知・札仙広福が32年で104.9%と上昇基調にあり、特に首都圏では反響平均築年数の上昇幅が掲載平均築年数の上昇幅を大きく上回っています。(図3参照)

 

 

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像4

中古マンションに関して、都道府県別、商圏別など詳しいデータをご覧になりたい方は各リンクをご参照ください。
 ●中古マンション 首都圏版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00263/
 ●中古マンション 近畿圏版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00264/
 ●中古マンション 愛知・札仙広福版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00265/

▽中古一戸建て

4. 首都圏の中古一戸建て掲載価格は1年で379万円上昇も、ユーザーの反響価格は136万円の上昇に留まる
2022年7~9月期の首都圏中古一戸建ての掲載物件平均価格は前年同期から379万円上昇の3,756万円(前年比112.2%)となった一方、反響物件平均価格は2,516万円で前年同期からの上昇は136万円(同105.7%)に留まっています。近畿圏では掲載平均価格が2,404万円で前年比102.9%、反響平均価格が1,793万円で同98.2%、愛知・札仙広福では掲載平均価格が3,081万円で同99.2%、反響平均価格が2,409万円で同99.9%となっており、首都圏の掲載平均価格の伸長が目立ちます。(図4参照)

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像5

中古一戸建てに関して、都道府県別、商圏別など詳しいデータをご覧になりたい方は各リンクをご参照ください。
 ●中古一戸建て 首都圏版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00266/
 ●中古一戸建て 近畿圏版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00267/
 ●中古一戸建て 愛知・札仙広福版 https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00268/

 

  • LIFULL HOME'Sマーケットレポートの分析

昨年、東京23区は比較可能な2014年以降で初めて転出者数が転入者数を上回る転出超過となり、賃貸市場にも影を落としました。賃貸物件では引越しシーズン(1~3月)を過ぎて空室が続く場合、賃料を下げて募集するなどの対策を講じることがありますが、東京都心における昨年7~9月期以降の掲載平均賃料下落は、そういったケースの影響があると思われます。東京都心の掲載平均賃料は今年7~9月期においても回復の傾向は見られませんが、転出超過は外国人の減少にも起因するため、今年10月以降に実施されている入国制限の緩和によっては、一部需要の回復が期待されます。
売買分野では、新築住宅の価格上昇により一定のニーズが中古住宅に向いています。特に首都圏で顕著な上昇が見られる掲載平均価格は、成約価格ではなく売り出し価格であり、在庫数減少による売り手市場を背景に売主側が強気の価格設定をするケースなどが影響していると思われます。
中古マンションの掲載平均築年数の全国的な上昇も、同様に売却への期待値が向上することで、従来以上に築古物件が市場に流通していると考えられ、この点を加味すると、売買価格の相場は掲載平均価格の上昇幅以上に上昇しているといえます。
一方、買主側の予算は価格上昇に追随できていない現状があります。特に首都圏では掲載平均価格と反響平均価格の乖離の拡大が続いており、中古マンションでは反響平均築年数が上昇しているほか、反響平均専有面積もわずかに縮小基調であることから、ユーザーは希望する築年数や専有面積の許容度を高めて予算内に収まる物件を探しているものと推察されます。

 

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像6

大きな買い物である住宅購入は、「買い時」に迷うこともあるでしょう。しかし、中古住宅の価格は新築住宅と比べて買い手のニーズに合わせた価格設定を行うことが多く、例えば、買い手の予算相場が上がれば売主側も価格を上げやすくなりますし、予算相場が下がれば、価格を下げないと売却しにくくなります。そういった意味で、LIFULL HOME'Sマーケットレポートで紹介する反響データは今後の市場動向を占うひとつの参考となり得ると考えます。本レポートが、住まい探しの参考になれば幸いです。
(分析担当:LIFULL HOME'S PRESS編集部 渋谷 雄大)
 

  • 調査概要

集計対象データ:2022年7月1日~9月30日に、LIFULL HOME'Sで登録・公開された、賃貸マンション・アパート、中古区分マンション、中古一戸建て
分析:株式会社LIFULL LIFULL HOME'S PRESS編集部

 

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像7

衣食住は人にとってかけがえのないもの。その中でも住まい選びは人生の大きな選択のひとつです。一人ひとりが楽しみながら、自信を持って住まい選びができるように。LIFULL HOME'S PRESSは、住まいを取り巻く「本当」と「今」の情報を通じて、人と住まいの豊かで幸せな関係を目指していきます。
 

首都圏の中古マンション掲載価格は1年で474万円上昇も、ユーザーの反響価格は31万円の上昇に留まる。「LIFULL HOME'S マーケットレポート 2022年7~9月期」を公開のサブ画像8

LIFULL HOME'Sは、「したい暮らしに、出会おう。」をコンセプトに掲げ、簡単で便利な住まい探しをお手伝いする不動産・住宅情報の総合サービスです。物件の探しやすさや住まいに関する情報の見つけやすさ、検討がしやすくなるように、様々な機能や情報を拡充していきます。今後も、ユーザーに寄り添いながら、ともに理想の住まい探しを実現します。

 

LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。
2022年3月に設立25周年を迎え、現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、主要サービスである不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」をはじめ、空き家の再生を軸とした「LIFULL地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

Most Popular

Recent Comments