〜WX(ウーマントランスフォーメーション)を男性優位の業界で推進〜
天井の高さまである室内ドア「フルハイトドア®」の製造・販売を行う神谷コーポレーション湘南株式会社 (本社:神奈川県伊勢原市、代表取締役社長:神谷忠重)では、女性が働きやすい職場環境の整備を進め、女性社員の声を商品開発にも活かしています。
厚生労働省の「労働力調査」(※1)によると、建材業界は女性が働く比率が約25%程度(全業界平均では約45%)と低く、今も昔も男性優位な業界です。しかし、当社は女性の働きやすさを重視しており、女性社員の割合は35.5%です。(2022年9月時点)また役職者の17.4%が女性で、仕事における男女間の差別はありません。2000年代前半までは、トイレの清掃や昼食の配膳は女性が行うといった旧態依然としたスタイルでしたが、下請けから脱却しブランドドアメーカーとして利益が出るようになって、次々と改善されていきました。まず手をつけたのが働く環境。最新式の女性トイレへ改装し、個性を出すために制服を廃止しました。また、テレワークの実施や育休取得の推奨といった労務面でも女性の働きやすい会社に変えていきました。実際、テレワークを導入した2020年以降に社内で定期的に実施しているアンケートによると、ワークライフバランス(家事・育児と仕事の両立)が向上したという意見は多くの女性から出ています。
■女性の意見で実現した商品デザイン
当社は家の中で生活をすることが多い主婦に寄り添った商品づくりのために、女性ならではの視点や意見を積極的に取り入れています。直近2022年8月1日に、引き戸の手掛け形状をリニューアルしました。開発段階で4つの新形状案を用意し、当日出社していた女性社員43名による投票を行い、最も多く票を獲得した形状が採用されました。過去には女性社員のみのプロジェクトチームを組んで、ペットドアを開発。女性ならではの気遣いや優しさを商品デザインや機能に反映させています。
■女性改革の取り組み例
2015年以降の実例をご紹介します。
・2015年 女子トイレを最新式に改装、小物を入れられる棚も新設
・2015年 女性社員の制服廃止
・2016年 女性社員の要望でアイスクリームの自販機を設置
・2016年 女性社員が当番制で実施していたトイレ掃除を外注に委託
・2017年 製造部に女性新入社員の採用を開始
・2018年 社内初の海外研修で女性を派遣
・2018年 工場内に女性トイレを増設
・2021年 伊勢原ファクトリーショールーム来場者用におむつ台を設置
・2022年 女性初の取締役が誕生
このように女性社員の意見を取り入れ、優先的に改善に取り組んできた結果、当社の2014年度の女性社員の離職率は39.4%でしたが、2021年度12.1%と大幅に減少しました。厚生労働省が発表した「令和3年雇用動向調査(※2)」の結果では、女性の離職率は平均15.3%なので、平均値を下回っております。今では事務系社員の約6割を女性が占めており、顧問社労士からは厚生労働省の「えるぼし認定(※3)」の取得を提案されるまでになりました。また2022年10月31日には、初の女性取締役が誕生し、ますます女性の活躍の幅が広がっています。これはまさに社内における女性の働き方改革、WX(ウーマントランスフォーメーション)と言えるのではないかと考えております。当社は今後も女性はもちろんのこと、全社員にとって働きやすい職場環境をつくり続けていきます。
※1 厚生労働省「労働力調査」
※2 厚生労働省「令和3年雇用動向調査」
※3 厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ」