日曜日, 12月 22, 2024
ホーム商品サービス水害の対応策を施した世界初(※)の住宅 耐水害住宅が「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞

水害の対応策を施した世界初(※)の住宅 耐水害住宅が「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞

株式会社一条工務店(代表取締役社長:岩田直樹)の、豪雨や洪水による床上、床下浸水に耐える家「耐水害住宅」が、「2022年度グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)を受賞いたしました。※自社調べ 2020年8月時点

水害の対応策を施した世界初(※)の住宅 耐水害住宅が「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞のサブ画像1

近年、地球温暖化やヒートアイランド現象などを原因とする「ゲリラ豪雨」の発生が、以前の1.4倍に増えています。市街地や住宅街に降った雨の排水が間に合わないことで発生する「内水氾濫」も問題になっており、日本のどこでも水害に遭う危険性があると言えます。

住宅が床上浸水に遭い泥水が入ってしまった場合、床をはがしたり、住宅設備や断熱材を入れ替える必要が出る上、排水管から汚水が家の中に逆流すると、消臭してもしばらく臭いが残ってしまうなど、水害からの復旧には時間と多くの費用がかかることが想定されます。

今回受賞した「耐水害住宅」は、居住空間に影響を与えず、浸水・逆流・水没・浮力にそれぞれ水害の対応策を施した業界初の住宅です。約3000トンもの水を使って水害を再現した実大実験を行い、浸水から住まいを守る性能を実証しました。

■評価コメント

社を挙げて信念を持ち「耐水害住宅」という課題を掲げ実現させたことに驚いた。 耐水害住宅として、2タイプの提案があるが、特に家を浮かせてしまうタイプを発想はしても、実現にこぎつけるためには様々な要件をクリアーしなければならず、それらを一点一点、実験を重ね、解決に導くその積みかさねで実現に至っている。
洪水で漂流物がぶつかっても大丈夫なのか?地震にも耐え得るのか?家が浮いたら傾かないのか?浮いている間に異物を挟み込まないのか?浮いたら給排水管が断絶するのではないか?室外機など外部設備は浸水しないのか?水が引いたら同じ場所に着地できるのか?これら単純に思いつく疑問を全て解決している。
常に、洪水や浸水に脅かされる低地では万が一の時の安心に繋がる有用な提案だと感じた。 気候変動などにより想定を超えた自然災害が発生する可能性が大きい中、防災に取り組む企業の姿勢を評価したい。

■「グッドデザイン賞」について

グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。デザインを通じて産業や生活文化を高める運動として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。これまでの受賞件数は、50,000件以上にのぼり、受賞のシンボルである「Gマーク」はよいデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。
ホームページ: https://www.g-mark.org/

≪参考資料≫
◆「耐水害住宅」について

一般的な仕様の住宅において、床下・床上浸水すると考えられる箇所は複数存在します。当社はこれらを危険ポイントと定め、「浸水」「逆流」「水没」「浮力」の4つに分類。建物本体だけでなくサッシ等の開口部の水密性の向上、水の浸入・逆流を防ぐ特殊弁の採用などの対策を施しました(図中1~5)。また、外部の電気設備は、その本体や稼働に関わる部品を水没から免れる高さに設置することで、水害後も電気や給水・給湯などのライフラインを確保しています(図中6~9)。そして、浮力対策として、一定の水位に達した際に「床下注水ダクト」で水をあえて床下に入れて重りにして浮上を防ぐ「スタンダードタイプ」(図中10)、及び、浮力に逆らわずに安全に建物を水に浮かせ「係留装置」で元の位置に戻す「浮上タイプ」(図中11~12)の2つの仕様を開発しました。また、「浮上タイプ」の浮上時に、漂流物が建物の下に挟まった場合も、約半日の作業時間で撤去でき、給排水管も簡単に復旧できる方法を確立しました。
さらに、太陽光・蓄電池の搭載で電気の自給自足も可能なため、水害後、「普段通りの生活」をすぐに取り戻せるとともに、精神的・経済的負担を大幅に軽減することができます。2022年9月末時点でのお申し込み棟数は約2000棟となり、全国のお客様に高い関心をいただいています。
 

水害の対応策を施した世界初(※)の住宅 耐水害住宅が「2022年度 グッドデザイン賞」を受賞のサブ画像2

一般的な住宅のリビング(画像左)は浸水し、家具も流されてしまっていますが、耐水害住宅(右)は浸水することなく普段通りのリビングを保っています。(「耐水害住宅」の実物大建物浸水実験にて)

◆「耐水害住宅」にお住まいのお客様の声

~台風15号で被害の大きかった静岡県内で、耐水害の性能を実感~

本年9月23日から24日にかけて上陸し、甚大な被害をもたらした台風15号。特に水害被害の大きかった静岡県内において「耐水害住宅」にお住まいのお施主様に、当時の状況を伺いました。

・静岡市S様

昭和49年に七夕豪雨という大きな豪雨があり、近くの川から水が溢れて「この辺一帯が床上浸水になった」という話を聞いていたので、耐水害住宅のように絶対家の中に水が入らない家にしたいと思っていました。今回の台風が来たときは、この家に住み始めてから1ヶ月くらいでした。たいしたことはないと思っていたのですが、起きたら外は大惨事になっていました。でも、この家は床も綺麗で、外で洪水が起こったなんて分からないぐらいでした。太陽光が付いているので、電気もエアコンも普通に使えて、普通に生活することができました。

・浜松市M様

浜松市は警戒レベル5が出ていて、夜10時頃から家の前の道路が水浸しになり、数時間後には川のような状態に。この家は建ててから半年しか経っていないので、もし耐水害住宅にしなかったら新築でいきなり床上浸水でした。保険に入っていれば、家自体は元に戻せますが、地域全体が被災すると、修理待ちでよくても半年から1年くらいかかるという話も聞きます。その期間を考えると、被災したにも関わらず、次の日には当たり前の生活を送れたことが、耐水害住宅にした一番のメリットだったと感じています。

※安全に避難ができる場合は、各自治体の指示に従って避難してください。

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