木造建築を手がけるアキュラホームグループ(※1)(本社:東京都新宿区、社長:宮沢 俊哉)の「超空間の家」が2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。(現在、オリジナル構法・剛木造「超空間の家」として特許出願中)
昨今、新型コロナウイルスによる外出自粛やテレワークなどの働き方の変化により「おうち時間」が増加しました。これまで以上に住まいの質の向上が求められ、快適性や開放性を求めるニーズが向上しています。
しかし、日本は地震や台風といった災害に耐えるため部屋を細かく仕切る必要があります。さらに、寒暖差がある気候により、光熱費が割高となることもあり、局所暖房が用いられてきました。大空間・大開口を有する邸宅のような住まいは特殊工法や鉄骨、RC(コンクリート造)ならば実現可能でしたが、建築費のイニシャルコストと光熱費などのランニングコストが割高となり、その負担増に耐えられなければ実現ができないものでした。
アキュラホームは、5回の実物大耐震実験や暴風実験などの実証実験に取り組み、40年以上研究開発を続けてきました。そして普及工法である木造軸組工法をベースにオリジナル構法「剛木造構法」を開発。コスパ良く、限られた敷地でも超快適空間を実現できる「超空間の家」を開発しました。
「超空間の家」は、玄関を入ってすぐに大空間が広がり、吹抜けやリビング階段によって開放的かつ、温度管理がされている超快適空間を適正価格で実現します。
◆オリジナル構法「剛木造構法」はオリジナル基礎・木構造により内部に壁や柱のない空間を実現
◆倒壊実験で実証された強靭な耐震性能を実現するオリジナル耐力壁「8トン壁」(特許出願中)
◆ZEH基準を超える断熱性能、気密性能により、光熱費を大幅に削減
◆オリジナル全館空調「匠空調S」(特許出願中)によりエアコン1台で年中快適
◆外周部の壁で成り立つ究極のS&I(スケルトンインフィル)でライフステージに対応した可変性を実現
◆◇ 40年以上続く研究開発・実験実証によって誕生したオリジナル構法「剛木造構法」 ◇◆
アキュラホームは災害に強い住宅を実現するべく、国立大学(東京大学、京都大学)などと共同で研究開発を続けてまいりました。過去5回の実物大耐震実験や暴風実験を実施し、性能を追求しています。特に建物の構造で重要な要素である、柱や梁の接合部と耐力壁は繰り返し実験を実施し、独自認定を取得しています。オリジナル耐力壁「8トン壁」は一般流通材を用いコストを抑え高い耐久性を実現。建物の限界を調査するために行った「倒壊実験」では、試験体に「8トン壁」を採用し、かつてないほどの大きな吹抜け、大開口を設けた「超空間の家」を使用しましたが、その結果、大きな損傷は見られずその強靭な耐力を実証しました。
この40年以上続く研究と開発した技術により、日本で最も普及している木造軸組工法をベースに開発したオリジナル構法「剛木造構法」は本格的な構造計算を行い、超快適空間を実現します。また、これらの住宅建築で培った技術は、8階建て純木造ビルや5階建て純木造モデルハウスなどの中規模木造建築も実現しています。
◆◇ 耐震実験によって強さを実証した強靭な「8トン壁」によって究極のS&Iを実現 ◇◆
オリジナル耐力壁「8トン壁」は一般的な耐力壁の15倍の耐力を有しています。一般的な鉄、RC、木造住宅で耐震等級3を取得するためには、耐力壁が30枚必要となりますが、「8トン壁」を使用した剛木造構造では11枚の耐力壁で同等の耐力となります。
建物の外周部のみで充分な耐力を有するため、建物内部には壁や柱のない究極のS&I(スケルトンインフィル)を実現。自由設計の幅が広がり、大きな吹き抜けや建物コーナー部を両面開口にするなど自由な窓配置により、開放的な空間を実現することが出来ます。
そして、将来のライフサイクルに応じて、大規模な改修をせずに、間取りを変更することが出来る優れた可変性も有しています。
【グッドデザイン賞 審査委員コメント】
木造住宅において大空間、大開口を実現できるオリジナルな耐力壁を開発している点を高く評価した。
オリジナル耐力壁には、一般流通材を用いているので、コストも抑えられている点も評価できる。
大空間大開口の実現とともに、断熱性も高め太陽光も導入して光熱費も抑えられるようにしている点も良い。
コロナ禍を経て、住宅に求める快適性や開放性のニーズが高まる中で、新たなスタンダードを作ろうという意気込みが感じられた。
※1 アキュラホームグループ: 株式会社アキュラホーム、株式会社アキュラホーム埼玉、株式会社アキュラホーム 神奈川、株式会社AQ建築、株式会社アキュラホーム東京中央、株式会社ハウスロジコム、株式会社オカザキホーム(愛知県)、株式会社福工房(静岡県)