マンション大規模修繕「物価高だから高い」は本当か?
個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)は、物価高や人件費上昇を背景に大規模修繕工事の費用が上昇傾向にある現状を受け、東京都内の分譲マンション1棟の見積内容について、近隣・同規模・同仕様マンションの実績との比較検証を行いました。その結果、総額で約1.5倍となっていたケースが確認されました。
本リリースでは、その内訳と検証結果をもとに、見積金額の前提条件を確認する重要性についてお伝えします。本件に関するお問い合わせ・取材のご依頼がありましたら、お気軽にご連絡ください。
「物価高だから仕方ない」で進む大規模修繕、疑問に思う組合の増加
資材価格・人件費の上昇により、大規模修繕の工事費は全体的に上昇傾向にある。こうした環境のなか、さくら事務所には近年、「この見積は適正か」「前回より大幅に上がっているが普通か」といった、いわゆる“セカンドオピニオン”を求める相談が増えている。一方で、管理組合側では「相場自体が上がっているなら仕方がない」と受け止めざるを得ない場面も多く、見積書の内訳まで十分に検証できないまま工事が決定されてしまうケースも少なくない。
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工事費の上昇=「すべて妥当」と判断されやすい
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内訳の検証が難しく、「妥当性が分からない」まま進むケースがある
⇒その結果、総会での合意形成に向けた課題を感じ、第三者機関に「セカンドオピニオン」を求める動きへ。
近隣実績比「155%」──内訳を見ると“ほぼ全項目が高い”構造

東京都内の約30戸規模のマンション1棟の大規模修繕工事の見積内容をインフレ率も考慮したうえで、近隣・同規模・同仕様のマンションの実績値と比較したところ、総額で約155%となっていたケースが確認された。
特定の一項目だけが高額だったわけではなく、ほぼ全項目が実績値を上回る中で、特に差が大きかったのが以下の項目である。
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産業廃棄物処理費:近隣実績比で200%超
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外壁洗浄:150%超
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鉄部塗装:120%超
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工事諸経費:130%超
工事仕様や保証条件は一般的な内容で、特別な高付加価値工事が含まれていたわけではなかった。
従来型発注方式の落とし穴──前提が過剰なら、見積りはすべて高くなる
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今回のような従来型の責任施工方式では、仮設条件や数量設定、工期・人員配置などの“前提条件”が過剰に設定されていることで、結果として全体の見積金額が相場より大きく膨らみやすい
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見積書には金額は細かく並ぶものの、仮設工事の前提条件や人員配置・期間、発生材(廃棄物)の想定量、下地補修数量の根拠、防水工事の仕様などの判断に必要な前提条件が読み取りづらい項目も多い
こうした状況では、管理組合だけで「高いのか」「適正なのか」を見極めるのは容易ではない。工事費が高騰する環境下にある今だからこそ、「高いか安いか」ではなく「なぜこの金額なのか」を説明できる状態をつくることが重要になる。
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さくら事務所について
株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)は、「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、75,000組を超える実績を持っています。