不動産ビッグデータとAI等のテクノロジーを活用し、不動産マーケティングプラットフォームを提供する株式会社マーキュリー(本社:東京都新宿区 代表取締役CEO:陣 隆浩、証券コード5025、以下「当社」)は、独自視点で業界の動向を発信しております。
都心部の高額化が続く不動産市場において、タワーマンションは高い資産性から「売ってよし、貸してよし」の二重の魅力を持つと言われています。
特に「売ってよし」の優位性は顕著です。近年の新築マンション価格の高騰により、都心部・築20年以内程度のタワーマンションでは、新築時価格を大きく上回る価格で売却される住戸が過半数を占めるなど、そのキャピタルゲインの高さが証明されています。
では、もう一方の「貸してよし」については実際のところどうでしょうか。
今回は、当社が提供している「Realnetマンションサマリ」を用い、直近1年間に分譲賃貸マンションとして賃貸流通した部屋の賃料と、その部屋の新築時価格から算出される新築時価格を分析。物件ごとの平均表面利回りを算出し、利回りの良い物件をランキング形式にまとめました。
■上位は表面利回り10%前後


最も表面利回りが高かったのは、江東区の「豊洲シエルタワー」で表面利回り11.5%でした。ランキング上位50物件(同率のため実際は52物件)の中で表面利回りが10%を超えたのは6物件、9%台が17物件、8%台が29物件あり、上位の物件は総じて高い利回りになりました。
■利回りの高いエリアは分散
上位の物件が分譲された地域を見ると、1位、2位こそ東京23区の湾岸エリアである(東京都)江東区の物件でしたが、ランキング内で最も多かったのは大阪市西区の8物件でした。大阪市では7区20物件が上位にランクインしており、利回りが高い物件が供給されるエリアは都心部が多いものの分散傾向にあることが分かります。
■最も新しい物件でも築10年
ランキング中最も多かった竣工年は2005年と2006年の11物件で、次いで2007年が8物件あり、ランキング掲載した上位のうちの6割近くが築20年前後でした。
賃貸流通時の賃料と新築時価格とで表面利回りを算出していることから、新築時価格が安かった年の物件の方が総じて利回りが高く、ランキング中最も直近に竣工した物件でも2015年竣工で築10年が経過しています。新築分譲時価格が安かった時に購入できた人は、20年近くが経過してから貸しに出したとしても高い利回りが期待できることがわかります。
今回はタワーマンションの表面利回りが高い物件をランキング形式で集計しましたが、好立地のタワーマンションであっても、必ずしも高い利回りが期待できるわけではなく、新築分譲時価格と賃料相場とのバランスが重要であることが分かりました。現在よりも分譲価格が安かった時期にタワーマンションを購入していて、現在売却を検討している人は、「貸す」という選択を検討してみるのも良いかもしれません。
・Realnetマンションサマリの新築分譲マンションデータと分譲賃貸マンションデータを基に算出
・首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)で1995年以降、関西(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)で2000年以降、東海(愛知県、三重県、岐阜県)で2003年以降に新築分譲し、直近12ヶ月間(2024年9月から2025年8月)に賃貸流通した分譲賃貸マンションが対象。
・20階建て以上の分譲マンションが対象
・投資用マンションは除く
【マーキュリーについて】
当社は、1991年の創業以来「不動産ビッグデータ」を武器に、事業を展開してきました。
「Big Data × Technology で不動産の未来は私たちが動かす。」をビジョンとして掲げ、近年は従来のビッグデータに、AI等のテクノロジーを用いて不動産マーケティングプラットフォームを提供しております。
これからも高品質なサービスを提供し続けることで、更なる顧客満足と事業の拡大を目指します。そして不動産ビジネスに関わるあらゆるステークホルダーの最良の選択の為に「確信」を届けてまいります。
【会社概要】
会社名:株式会社マーキュリー
所在地:東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル42階
代表取締役:陣 隆浩
設立年月:1991年5月