業界初、国土交通大臣一般認定を取得した戸建て枠組壁工法向け免震構造(※)
株式会社一条工務店(代表取締役社長:岩田直樹)は、2024年9月より販売を開始している、業界初、国土交通大臣一般認定を取得した戸建て枠組壁工法向け免震構造(※)「一条アドバンス免震システム」を体験できる免震体験装置を、全国8カ所の「住まいの体験館」に新規導入します。
※平成12年建設省告示第1446号の令和元年9月改正に適合した免震材料(免震装置)による、業界初となる戸建ての注文住宅における「一般認定」を取得
「住まいの体験館」では、一条工務店の免震構造と一般的な構造の2棟が並び、地震の揺れと建物の構造による違いを全身で比較体験いただくことができます。
「免震構造」は、揺れが建物に伝わりにくく室内の家具の転倒などを防ぐことができるのが特長です。
当社では、これまで軸組工法の商品(セゾンタイプほか)向けに、建物と地盤の間に免震装置(高減衰ゴム系積層ゴムとスライダー)を入れることで建物と地盤を切り離し、建物の揺れを抑える「ハイブリット免震システム」を1998年より販売しており、日本国内にある免震住宅の半数以上にものぼる4000棟以上の免震住宅を手掛けてまいりました。
この度開発した「一条アドバンス免震システム」は、「高減衰ゴム系積層ゴム」と「スライダー」からなる従来のハイブリッド免震に加え、「オイルダンパー」を組み合わせることで、従来の免震構造が強みとしていた「キラーパルス(短周期地震動)」のみならず、東日本大震災の際に課題が露見した「長周期地震動」にも対応し、さらなる安全性を誇る免震構造の提供が可能となりました。また この新たな枠組壁工法免震構造は、国土交通大臣一般認定を取得しており、申請をスムーズに、かつコストを抑えて採用できるようになります。
本システムを当社の主力商品である「グラン・スマート」「アイ・スマート」をはじめ、枠組壁工法住宅に採用することで、より多くのお客様に「免震」という新たな備えの選択肢を提供できることとなります。
■一条工務店の「住まいの体験館」
全館床暖房、超気密・超断熱、耐震、耐水、防腐防蟻、防犯、換気など、快適で安心な住まいをかなえる性能。その性能の違いを、お客様ご自身で実際にご体感いただくことができます。
HP:https://ichijo.jp/guide/experience/
■「一条アドバンス免震」が体験できる住まいの体験館
福島ハウジングテクノロジーセンター (福島県二本松市宮戸68-11)
栃木ハウジングテクノロジーセンター (栃木県下野市柴262-21)
西東京ハウジングテクノロジーセンター (山梨県上野原市上野原8154-13)
浜松ハウジングテクノロジーセンター (静岡県浜松市中央区倉松町4040)
名古屋ハウジングテクノロジーセンター (愛知県名古屋市名東区姫若町45)
名阪ハウジングテクノロジーセンター (三重県伊賀市治田3197-35)
四国ハウジングテクノロジーセンター (香川県坂出市沖の浜1-30-69)
九州ハウジングテクノロジーセンター (福岡県飯塚市有安958-34)
■三位一体が特長の「一条アドバンス免震」システム
①スライダー
通常時は建物の荷重を支え、地震時には水平方向になめらかに滑らせることで、地震の力が建物に伝わるのを大きく低減します。また、滑るときに発生する「摩擦力」によって地震エネルギーを吸収します。
②高減衰ゴム系積層ゴム
「高減衰ゴム板」と「鋼板(こうはん)」を交互に積み重ねた積層ゴム。地震時、水平方向に柔軟に変形することで、建物の水平揺れを吸収する減衰力と、地震後に元の位置に引き戻す復元力を兼ね備えていることが大きな特徴です。
③オイルダンパー
専門技術者と共同開発した速度感応型オイルダンパーが緩やかに衝撃を吸収し、建物の移動を抑えます。これにより、巨大な揺れと長い周期の揺れが特徴の海溝型地震(※1)や、瞬発力のある衝撃的な揺れが見られる直下型地震にも対応。緩やかにその衝撃を吸収します。
※1:海のプレートが海溝で沈み込むときに陸地のプレートの端が巻き込まれます。
やがて、巻き込まれた陸のプレートの端は反発して跳ね上がり、巨大な地震を引き
起こします。この跳ね上がりによって起こる地震を海溝型地震と呼んでいます。
名古屋大学名誉教授 あいち・なごや強靭化共創センター長 福和伸夫先生 コメント
日本中にある免震建物の半分以上が一条工務店の免震住宅です。一条工務店は、4000棟もの免震住宅を造っていたおかげで、新たな問題点を発見できた。
これをなんとか克服したいと、技術者たちが新しいシステムを開発しました。これは、安全を担っていく住宅メーカーとしては大変素晴らしいことだと思います。