水曜日, 12月 4, 2024
ホーム調査レポートルームクリップ、住領域に関する2024年のトレンドと2025年未来予測レポート「RoomClip住文化研究所トレンドレポート2024-2025」を発表

ルームクリップ、住領域に関する2024年のトレンドと2025年未来予測レポート「RoomClip住文化研究所トレンドレポート2024-2025」を発表

住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォーム「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:髙重正彦)は、投稿写真や検索キーワードなどのデータを基に住まいや暮らしについて調査・研究をする「RoomClip住文化研究所」より住領域において、2024年話題になったモノ・コトをキーワードとして選定したレポート「RoomClip住文化研究所トレンドレポート2024-2025」を発表いたしましたす。当レポートは「RoomClip」に集まる住まいや暮らしのデータを元に、住領域において、2024年話題になったモノ・コトをキーワードとして選定し、2025年における展望を踏まえてレポーティングしたものとなります。

【レポート発表の背景】

当社は「人と人、人と企業が繋がる住生活の新しい産業と文化を築く」というビジョンに基づき、企業と人がつながるプラットフォームを運営しています。今回のRoomClip Awardを通して、ユーザーのトレンドやニーズを企業に届け、商品作りやコミュニケーションに生かしていただくことで、ユーザーの多様で豊かな暮らしを支援してまいります。

【レポート概要】

◾️選定キーワード

1:安心な暮らし

2024年は、1月1日に発生した能登半島地震に始まり、8月の南海トラフに関連した日光灘地震、そして、観測史上最高の酷暑や局地的豪雨、さらに9月以降の闇バイト連続強盗事件と、災害の激甚化、気候変動、治安の悪化と生活者の日常を脅かす環境の変化が多発しました。『安心な暮らし』を実現するためにさまざまなノウハウや製品に話題が集中しました。「安心」が住まいづくりの新たなテーマとして重要度が見直された1年となりました。

2:マルチレトロ

複数の時代のレトロ要素が同時多発的に流行し、さらに一つのインテリアの中でも共存する『マルチレトロ』ともいえるトレンドが生まれています。ファッションでは90年代ストリートやY2K(2000年代)が若者の支持を得る一方、インテリアではミッドセンチュリーの家具と昭和レトロな小物の組み合わせが人気です。特にZ世代による昭和の雰囲気の現代的解釈や、バブル期の遊び心とミニマルデザインの融合など、時代を超えたレトロスタイルの自由な組み合わせが新しい価値観を生み出しています。

3:豊かな時短

時短効率化を前提としながら、豊かさも両立するようなテクニックや製品に注目が集まっています。例えば「蒸篭」を活用することで、主菜も副菜も一度に調理でき、ヘルシーで彩り豊かな仕上がりとなり、さらに洗い物も簡単といった『豊かな時短』ノウハウが人気となっています。現在は食の領域で特に目立つ動きですが、今後家事全般における時短効率化にも同様の価値観が波及し、さらなる潮流となるポテンシャルを秘めています。

4:スペパ収納

毎年さまざまな収納ノウハウやグッズが話題となる中、2024年は『スペパ収納』が注目を集めています。伸縮性のある仕切りや透明素材の収納ボックス、転がる・回転するタイプの収納システムなど、限られたスペースを最大限活用する工夫が特徴です。防災意識の高まりによる備蓄や、節約のための日用品・食品のまとめ買いが定着する中、空間を賢く使いこなしリストックを適切に行える収納術として、暮らしに欠かせないものとなっています。

5:ソロソファ

時短効率化を前提としながら、豊かさも両立するようなテクニックや製品に注目が集まっています。例えば「蒸篭」を活用することで、主菜も副菜も一度に調理でき、ヘルシーで彩り豊かな仕上がりとなり、さらに洗い物も簡単といった『豊かな時短』ノウハウが人気となっています。現在は食の領域で特に目立つ動きですが、今後家事全般における時短効率化にも同様の価値観が波及し、さらなる潮流となるポテンシャルを秘めています。

6:動作キャンセル

忙しい日常の中で、繰り返し行われる活動における些細な動作の省略を実現する『動作キャンセル』が注目を集めています。自動開閉ゴミ箱やオートソープディスペンサー、タッチレス水栓、センサーライト、電動シャッターなど、手をかざすだけ、近づくだけで作動するアイテムが取り入れられています。時間短縮や効率化という側面だけでなく、動作の簡略化によって生まれる心のゆとりが、多くの生活者から支持されてる要因となっています。

7:兼用デスク

生活様式の多様化に伴い、デスクやテーブルの使い方も大きく変化しています。デスクは従来の学習や仕事だけでなく、ゲームや動画・音楽鑑賞、ペットとの時間、メイクやセルフケア、さらには食事の場としても活用されています。同様にダイニングテーブルも、食事の場に留まらず、自宅学習や在宅ワーク、家族でのゲームなど、多目的な空間として機能しています。このように、生活者それぞれのライフスタイルに合わせた柔軟な空間活用が定着しつつあります。

8:再配達防止

eコマース市場の拡大に伴い、宅配便の取扱個数が増加を続けるなか、配達員の労働負担軽減や環境負荷低減の観点から注目される「再配達防止」。2024年は防犯意識の向上も相まって、宅配ボックスの設置が急速に進んでいます。新築住宅への標準装備としての導入だけでなく、既存住宅への後付けも増加。さらに、DIYで自作する工夫もSNSを中心に多く共有されるなど、再配達防止に向けた生活者の主体的な取り組みが広がっています。

9:3DプリンターDIY

ないものは自分で作る活動『DIY』は、今年も暮らしの様々なシーンで広く行われました。特に3Dプリンターを活用する動きが徐々に活発さを増し、生活者それぞれの固有の空間や製品に合わせた精密なカスタマイズが可能になっています。耐水性の高い樹脂を使用することで水回りでの利用も進むなど、従来のDIYでは難しかった領域にまで活用の幅が広がっています。誰もがより高度なものづくりを実現できる、新しい形のDIYが始まっています。

10:ゴミ活

2024年、サステナブル意識の高まりに加え、東京都の家庭ゴミ有料化検討のニュースを契機に、暮らしの中でゴミに対するさまざまな取り組みが見られました。キッチンでは生ゴミ乾燥機の設置やコンポストの導入が進み、分別の効率化に対応したゴミ箱の見直しが行われました。また、パントリーや冷蔵庫内には食品ロスを防ぐための計画的な収納方法の見直しが進むなど、住まいの随所でゴミ削減を意識した空間づくりへの関心が高まっています。

◾️総評

潮流の二つの方向

2024年、RoomClipで観測された住生活トレンドからは、社会環境の変化と共に進む住まいの進化が浮かび上がってきました。特に顕著なのは、「住まいの基盤強化」と「暮らしの豊かさの追求」という二つの方向性です。一方では、地震や豪雨といった自然災害の激甚化、治安への不安などを背景に、住まいの基本機能の強化が進められています。他方では、個人の快適さや自分らしさを追求する新しい価値創造の動きが活発化しています。

住まいの基盤強化 ―安全・安心の再構築

2024年は能登半島地震や日本各地での豪雨災害、さらには治安に関する社会不安の高まりを受け、住まいの安全性を見直す動きが活発化しています。家具の固定や備蓄品の収納といった基本的な対策から、スマートロックや防犯カメラの設置、さらには再配達防止のための宅配ボックス設置まで、暮らしの安全・安心を確保するための取り組みが、住まいづくりの基盤として重視されています。

暮らしの豊かさの追求 ―効率性と個性の共存

新しい豊かさの追求の動きは、三つの方向性として表れています。第一に、単なる効率化を超えて生活の質の向上を目指す『豊かな時短』や『動作キャンセル』。第二に、『スペパ収納』『兼用デスク』『ゴミ活』といった賢い空間活用。そして第三に、『マルチレトロ』に代表される自分らしい空間づくりです。とりわけ興味深いのは、この「自分らしさの追求」が、2010年代に定着したナチュラル&シンプルという画一的なスタイルからの解放を促している点です。平成や昭和、ミッドセンチュリーなど、様々な時代の要素を自由に組み合わせる新しいスタイルが生まれています。また『ソロソファ』人気に象徴される「個の時間の充実」というトレンドは、単身世帯の増加という背景にとどまらず、家族世帯における個の時間の重視という兆しも示唆しています。

進化する住まいの形

2025年に向けて、これらのトレンドは住まいづくりの基本的な設計にまで影響を及ぼすことが予想されます。スマートホームによる安全性の向上、『動作キャンセル』機能の標準装備化、『スペパ収納』を前提とした収納計画、『兼用デスク』や『ソロソファ』を想定した間取りなど、住宅設備や間取りのレベルでの実装が進むでしょう。このように、2024年のトレンドは、確かな基盤づくりと新しい価値創造の両輪で進んでいます。住まいづくりにおける「画一的な正解」が消えゆく一方で、「その人らしい暮らし」を実現する新しい提案が求められる時代が始まっているのです。

【特設サイト】

・URL:https://lab.roomclip.jp/trendreport/2024

・公開日:2024年12月2日(月)10:00

【取材のご依頼や問い合わせ先】

下記のフォームよりご依頼とお問い合わせを受け付けております。

【過去のトレンドレポート】

当社では2014年より1年間のトレンドをまとめた情報を毎年発信しております。

※2016年〜2023年までは「RoomClip Award」として、今回のレポートと同様、キーワード形式でトレンド情報や未来予測を発表。

2016年:https://roomclip.jp/mag/archives/31746

(1位:西海岸インテリア、2位:シンデレラフィット、3位:ねこと暮らす)

2017年:https://roomclip.jp/mag/archives/53949

(1位:グレーインテリア、2位:キッズスペース、3位:アウトドアインテリア)

2018年:https://roomclip.jp/mag/archives/57683

(BOHO・ボヘミアンスタイル、〜のある暮らし、窓のDIY、バスルーム吊り下げ収納)

2019年:https://roomclip.jp/mag/archives/68569

(1位:自分スタイル、2位:小掃除(こそうじ)、3位:映え100均)

2020年:https://roomclip.jp/special/award2020/

(1位:おうち〇〇、2位:在宅勤務・テレワーク、3位:ホテルライク)

2021年:https://roomclip.jp/special/award2021/

(1位:心地よい暮らし、2位:花・植物のある暮らし、3位:暮らしの快適家電)

2022年:https://roomclip.jp/special/award2022/

(1位:パーソナル癒しスペース、2位:まとめ買いルーティーン、3位:快眠ベッドルーム)

2023年:https://roomclip.jp/special/award2023/

(1位:色のある暮らし、2位:省エネ・断熱、3位:ゲーミング部屋)

【RoomClipについて】

家具や家電、雑貨などインテリアの写真を投稿・閲覧できる、住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォームです。スマートフォンアプリとインターネットのウェブサイトを展開しています。現在写真枚数は600万枚を超えます。RoomClipは日本で最も「実際に人が生活している部屋の写真とデータ」が集まっているサービスです。雑誌やテレビなど年間に100以上の媒体でRoomClipユーザーが紹介されています。

【ルームクリップ株式会社について】

代表者:髙重正彦

設立:2011年11月24日

所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-28-1

事業内容:「RoomClip(ルームクリップ)」の企画・開発・運営、「KANADEMONO(カナデモノ)」の企画・製造・販売、インテリアの仕入・販売、その他EC・D2Cに関する事業

【RoomClip住文化研究所について】

RoomClip住文化研究所は、RoomClipに投稿された膨大な写真やコメント、タグなどの実例データ、検索や保存、いいねなどのアクティビティデータ、ユーザーアンケートやインタビューなどを基に、住まい・暮らし領域のトレンドや消費性向などについて調査・分析する研究機関です。2021年4月に設立し、毎月様々なテーマで分析レポートを発表しています。

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