ファインバブルを独自の技術で効率よく吐水する「ミラブルテクノロジー」を多種多様な分野に導入することで、人々の暮らしをより豊かにすることを目的とする株式会社サイエンス(所在地:大阪市淀川区、取締役会長 青山恭明)は、この度、1990年の創立以来国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の運用・利用のリーディングカンパニーとして、有人宇宙技術を培ってきた、有人宇宙システム株式会社(JAMSS)と将来宇宙滞在で必要となるQOL※の向上に係わる共同研究を行い、宇宙での日常生活を支える技術開発を行います。
※QOL:Quality of Life(生活の質)
サイエンスは、超微細な気泡「ファインバブル」を特徴に、シャワーヘッド「ミラブルシリーズ」を、これまでに累計150万本以上の販売を記録している大ヒット商品を製造販売しています。
昨今、民間人による宇宙旅行が実現し、人々の活動領域は宇宙空間に広がりを見せています。宇宙利用が本格的に拡大しつつある今、「きぼう」で培ったJAMSS独自の技術と知見の提供を受け、サイエンスは宇宙のQOLに着目し、宇宙空間の生活の課題の一つである「入浴」に関する技術開発を行います。
今後益々宇宙旅行者が増えていく中で直面する課題は「入浴」に関する衛生的な生活の確保です。シャワーを浴びる行為そのものが、水の資源としての問題、安全の問題、シャワーとしての機能の問題、洗浄力の問題などにより困難となっている中で、本研究により様々な課題を解決することで、宇宙での生活者がより快適な時間を過ごせるように機能性・安全性・衛生面等の試験を実施していきます。
意義目的、並びに今後の方針など
宇宙での活動には大きな制約が伴います。なにより安全性の確保なくして宇宙での実装・使用は不可能です。また微小重力空間での生活には様々な不便が存在し、衛生的な生活を確保することも、想像以上に困難な状況となっています。人々が宇宙での生活を手に入れるためにも、健やかな暮らしを支える宇宙技術が求められています。「宇宙生活の質の向上」を目的として、当社は宇宙シャワーの実現を目指し、有人宇宙システム社と共同研究を開始しました。本共同研究では、ISSの微小重力環境下において、有用かつ安全、衛生的な「節水型シャワー」の技術的実現性を検討し、開発・技術実証を行った上で、2030年前後に商業宇宙ステーション等でのサービス提供を目指します。試験研究及び装置開発を進め、求められる品質と活用性を探求し、宇宙生活関連技術のトップランナーを目指します。
●研究概要
サイエンスが有するミラブル技術は、少ない水で効果的に洗浄を行う独自のファインバブルを効果的に活用する水流制御が軸となっています。地上生活においても節水は大切な要素ですが、宇宙においてはさらに重要な項目となっています。宇宙に滞在する人は、限られた資源の中で生活する為、大きな制約を受け入れなければならず、今後民間利用を進めて行く際には、重大なハードルとなってしまいます。シャワーを浴びる行為そのものが、水の資源としての問題、安全の問題、シャワーとしての機能の問題、洗浄力の問題などにより困難となっている中で、本研究により様々な課題を解決することで、宇宙での生活者がより快適な時間を過ごせるように機能性・安全性・衛生面等の試験を実施していきます。
●これまでの活動
2023年11月に沖縄県宮古島において、本研究の先駆けとなるバルーンを使用した成層圏からの模型落下試験を行いました。シャワーブースに見立てたカプセルを地上約3万メートルまで上昇させ落下時の微小重力状態(疑似無重力)において、ミラブルの吐水機構からの水の吐水と、その状態観察及び吐水された水の吸引に成功しています。
●2025年大阪・関西万博への取り組み
サイエンスは大阪夢洲で開催される2025大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオンにおいて、ミライ人間洗濯機の展示をいたします。合わせてサイエンスのブース展示としてミライに向けての技術展開を宇宙でのシャワーをイメージした出展をおこないます。
●会社概要
社名 :株式会社サイエンス
所在地 :〒532-0011 大阪市淀川区西中島5-5-15 新大阪セントラルタワー北館5F
代表取締役社長 :水上 康洋
法人設立 :2007年8月
事業内容 :ファインバブル製品の開発・製造・販売及び保守
WEBサイト :https://i-feel-science.com/
社名 :有人宇宙システム株式会社
所在地 :〒100-0004 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル8F
代表取締役社長 :有賀 輝
WEBサイト :https://www.jamss.co.jp/