相鉄いずみ野線 ゆめが丘駅前の木造賃貸マンション ~住宅では初の表彰~
相鉄グループの相鉄不動産㈱(本社・神奈川県横浜市西区、社長・鈴木 正宗)と三井ホーム㈱(本社・東京都江東区、社長・池田 明)が開発した相鉄いずみ野線 ゆめが丘駅前の木造賃貸マンション(※1)「KNOCKSゆめが丘」(所在地・神奈川県横浜市泉区、以下・本物件)が、10月24日(木)に横浜市の木材利用優良建築物(以下、同制度)として、横浜市から表彰されました。
同制度は、脱炭素化社会の実現に向けて、木材の利用に積極的に取り組んだ建物を表彰するものです。今回、ゆめが丘駅前に建設した本物件が、住宅では初の表彰となりました。
本物件は5階建ての木造建築物(ただし、1階は鉄筋コンクリート造〔以下「RC造」〕)。2~5階が賃貸の共同住宅で、1階にはクリニックモール(ゆめが丘メディカルブリッジ)が入居しています。設計・施工は、木造医院建築実績No.1(※2)の三井ホームが担当。同社の独自技術による、快適で付加価値の高い住宅(RC造と同等の遮音性、断熱性、耐震性)になっている他、主要構造部に環境に優しい木材を使用しており、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比較し、建設時のCO2排出量を大幅に削減しています。また、木材の長期間利用は、木材が含有する炭素を大気に戻さないことにもつながります。これらの結果、一次エネルギー消費量の20%以上の削減を実現し、「ZEH-M Oriented」(※3)を取得するなど、本物件を通じて脱炭素化社会やカーボンニュートラルの実現を目指しています。
この他、本物件は、国土交通省が木造建築物の振興施策として進めている「優良木造建築物等整備推進事業(令和4年度第Ⅱ期募集)」(以下、「優良木造事業」)にも採択されています。
相鉄不動産では、今後も新築分譲住宅ブランド「Gracia(グレーシア)」や賃貸マンションブランド「KNOCKS」などの住宅開発を通じ、「選ばれる沿線」の創造を目指してまいります。また、三井ホームは、木造マンション「MOCXION」(※4)を皮切りに中層建築物の課題を克服し、中層集合住宅へと事業領域を拡大し、地球環境にやさしい木造建築物のさらなる普及に努めてまいります。
詳細は以下のとおりです。
「KNOCKSゆめが丘」が木材利用優良建築物に表彰の概要
1.受賞日
2024年10月24日
2. 受賞会社・対象
〇相鉄不動産・三井ホーム
〇「KNOCKSゆめが丘」
3. 表彰式出席者
【相鉄不動産】
〇社長 鈴木 正宗(すずき まさむね)
〇賃貸施設事業部長 宮川 昌(みやがわ あきら)
〇賃貸開発センター課長 櫻井 大将(さくらい だいすけ)
【三井ホーム】
〇常務執行役員 施設・賃貸事業本部長 小田 祐(おだ ゆう)
〇執行役員 コンサルティング第一営業部長 渡井 幸一(わたい こういち)
〇コンサルティング第一営業部 営業グループ(第一)長 宇和島 大輔(うわじま だいすけ)
4.横浜市からの評価
【総評】本建築物は、1階のテナント部分を鉄筋コンクリート造とし、2~5階の住宅部分を木造とした、木造耐火建築物です。木材の使用量は759.5㎥で、二酸化炭素の貯蔵量は597.5t-CO2となっています。CASBEE横浜(※5)の総合評価はAランクであり、省エネ性能においてはZEH-M Orientedを取得するなど、高い環境性能を有する建築物です。
【質の評価】駅から建物の入り口に向かう際のアイキャッチ部分に木製のフェンスを設置し、建物に向かうアプローチ動線の中で木の温かみを感じる空間演出を行っています。2階から5階までの外壁に木目調のサイディングを施し、建物の木材利用空間に配慮した色彩を選択することで建物全体としての調和を図っています。風除室およびエントランスホールの壁には、天然木クロスおよび天然木パネルの仕上げとすることで居住者や待合に佇む人に対して、憩いの空間が形成されています。また、開口部には木製のブラインドを設置することで木を強調したやわらかい空間を演出するなど、快適性向上を強く意識して取り組んでいます。
5. その他
※1 木造マンションの公的要件は、木造3階建て以上の共同住宅で住宅性能評価書により劣化対策等級3が証明された上で次のどれかを満たすもの。「①耐震等級3」「②耐火等級4」「③耐火建築物」。本物件は③を満たしている。
※2 住宅併用でない木造医院建築の新築着工棟数実績No.1。(2014年度~2021年度累計 住宅産業研究所調べ)
※3 外皮の断熱性能などを大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により室内環境の質を維持しつつ、大幅な省エネルギーを実現した上で、基準一次エネルギー消費量を20%以上削減することを目指した住宅として、経済産業省が定義
※4 三井ホームの木造マンションのブランド。https://www.mitsuihome.co.jp/company/news/2021/0702.html
※5 横浜市の建築物の総合環境性能評価制度
【参考】「KNOCKSゆめが丘」の物件概要
1.貸主
相鉄不動産㈱
2.所在地
神奈川県横浜市泉区ゆめが丘41-6
・相鉄いずみ野線 「ゆめが丘」駅徒歩2分
・横浜市営地下鉄ブルーライン「下飯田」駅徒歩4分
3.設計・施工
三井ホーム㈱
4.総戸数
74戸
・共同住宅(74戸・賃貸・2~5階)
・店舗(クリニックモール・1階)
5.構造・規模
木造枠組壁工法(1階のみRC造)・地上5階建て・耐火建築物
6.入居開始日
2024年6月22日(土)
7.専有面積(住戸タイプ)
24.18㎡(1K)~62.85㎡(3LDK)
8.賃料(別途共益費)
73,000円~165,000円
9.ウェブサイト
https://www.sotetsufudosan.co.jp/knocksyumegaoka/
10. 本物件の特長
(1)脱炭素社会の実現に貢献する木造建築物
① 建設時 の CO₂排出量を大幅に削減し、建物に長期間炭素を固定化
「木」は鉄やコンクリートに比べて、製造・加工・運搬時に必要とされるエネルギーが少ないため、木造建築は建設時のCO₂排出量を大幅に削減します。また、「木」は生長過程でCO₂を吸収し、伐採後も炭素を固定化し続けるため、木造建築は長期間炭素を大気に戻さず、地球温暖化防止に貢献します。木材使用量は765㎥、炭素貯蔵量(CO₂換算)は654 t₋CO₂(※6)で、これはスギの木換算で 1,295本(※7)に相当する量を貯蔵していることになります。
② 一次エネルギー消費量を20%以上削減し、「ZEH-M Oriented」認定取得
高い断熱仕様によりBELS認証の「ZEH-M Oriented」を取得しています。一次エネルギー消費量を削減し、入居者の快適な居住性と経済性に寄与します。
③ 国産材使用により国内の森林の持続的なサイクルの構築に寄与
一部の床根太に国産材を使用したLVL(単板積層)材(※8)を使用しています。国産材を積極的に使用することにより、国内の森林の持続的なサイクルの構築に寄与しています。
また、国産材を含めた木材使用による建築物の計画が評価され、国土交通省の「優良木造事業」に採択され、横浜市の「木材利用優良建築物等表彰制度」において住宅初の「木材利用優良建築物」にも採択されています。
④内装への木材使用で、温かみのある空間を演出
1階風除室とエントランスホールの一部の壁に天然木クロスと天然木パネルで仕上げをし、東側サッシには木製ブラインドを設置することで、木を強調した柔らかく、温かみのある 空間を演出しています。
※6 林野庁ホームページ「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」に基づく試算。
※7 林野庁ホームページ「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」炭素貯蔵量計算シートによる換算。
※8 「Laminated Veneer Lumber」の略称。単板を繊維方向にそろえて積層、接着した木質構造材
(参考)各社の概要
■相鉄不動産の概要
名称 |
相鉄不動産株式会社 |
代表者 |
鈴木 政宗 |
設立 |
2009年4月 |
本社所在地 |
神奈川県横浜市西区北幸2-9-14 |
資本金 |
1億円 |
事業内容 |
マンション・一戸建て開発事業、賃貸住宅事業、海外における住宅開発事業など |
■三井ホームの概要
名称 |
三井ホーム株式会社 |
代表者 |
代表取締役 池田 明 |
設立 |
1974年10月 |
本社所在地 |
東京都江東区新木場1-18-6 新木場センタービル |
資本金 |
139億70万円 |
事業内容 |
建築物の設計・工事監理・工事請負など |