不動産ビッグデータとAI等のテクノロジーを活用し、不動産マーケティングプラットフォームを提供する株式会社マーキュリー(本社:東京都新宿区 代表取締役CEO:陣 隆浩、証券コード5025、以下「当社」)は、独自視点で業界の動向を発信しております。今回は、東京都で平均価格が1億円を超えるなど、各地で相場が高騰した2023年の新築マンション相場を振り返ります。
上記の表は2023年の都府県別の平均相場です。
東京都の平均価格が1億円を超えたほか、京都府で6,599万円、神奈川県と大阪府、兵庫県、愛知県で5,000万円を上回るなど、各地域で高値となりました。
平均坪単価は東京都が526.3万円(1㎡あたり159万円)と突出しており、京都府と神奈川県で平均坪単価が300万円(1㎡あたり91万円)を超えました。最も平均坪単価が安かった奈良県でも204万円(1㎡あたり62万円)、それ以外の地域は250万円前後が主流となっています。
尚、東京都では「三田ガーデンプレイス」や「ワールドタワーレジデンス」、大阪府では「ブリリアタワー堂島」や「梅田ガーデンレジデンス」といった高額で大規模な物件の供給が、平均価格や坪単価を大きく押し上げる要因となりました。
■東京都は中央値価格が平均価格より約3,000万円も低い
一方で中央値を見てみると、都市部を中心に中央値価格は平均価格を大きく下回り、平均価格とは異なる様相となっています。平均価格と比べてマイナスが最も大きかったのは東京都の7,620万円(-2,969万円)で次に京都府の5,890万円(-709万円)、大阪府の4,950万円(-646万円)、愛知県の4,540万円(-625万円)となりました。
中央値価格が平均価格を大きく下回った都市では、タワーマンションに代表される大規模物件の供給が活発で、特に都心部の大規模マンションになると高額帯の住戸が大量に供給されるため、平均価格は高くなる傾向にあります。一方で郊外エリアを多く擁す地域では、突出した価格の物件が供給されることやその割合が少なく、平均価格と中央値価格の差が小さくなる傾向があるようです。
■大半の都市の最多価格帯は4,000万円台
さらに価格帯別で見てみると、東京都と神奈川県を除く都市の最多価格帯は4,000万円台となっています。
東京都は供給された14,311戸の約3割となる4,072戸が1憶円を超える価格になっています。これは神奈川県や大阪府を除く都府県の年間供給戸数を上回る規模で、東京都の平均価格の上昇に大きな影響を与えています。
今回は2023年の新築分譲マンションの価格を調査しました。数年前と比べるとマンション相場が大きく上昇しているのは事実ではありますが、実際の相場は東京都など一部の地域を除けば平均値程の高値ではなく、一部の高額物件や安価な物件の影響が大きい平均値よりも中央値の方が実態に近い(平均的な)価格と言えるかもしれません。
・Realnetマンションサマリの新築マンションデータ元に算出
・首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、関西(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)、東海(愛知県)で2023年1月から2023年12月末に新築分譲した住戸が対象
・投資用物件は除く。
【マーキュリーについて】
当社は、1991年の創業以来「不動産ビッグデータ」を武器に、事業を展開してきました。
「Big Data × Technology で不動産の未来は私たちが動かす。」をビジョンとして掲げ、近年は従来のビッグデータに、AI等のテクノロジーを用いて不動産マーケティングプラットフォームを提供しております。
これからも高品質なサービスを提供し続けることで、更なる顧客満足と事業の拡大を目指します。そして不動産ビジネスに関わるあらゆるステークホルダーの最良の選択の為に「確信」を届けてまいります。
【会社概要】
会社名:株式会社マーキュリー
所在地:東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル42階
代表取締役:陣 隆浩
設立年月:1991年5月