水曜日, 12月 18, 2024
ホーム商品サービス気候変動への緩和に貢献する ”遮熱事業” をBXグループとして本格展開

気候変動への緩和に貢献する ”遮熱事業” をBXグループとして本格展開

工場や体育館の天井に遮熱シートを設置して“熱中症対策”と“消費電力量の削減”に貢献

 文化シヤッター株式会社(社長:小倉 博之)は、近年の気候変動による地球温暖化に伴い、夏場の暑熱対策が急務となっていることから、工場や倉庫、学校の体育館などの建物を対象に、屋内の天井に遮熱シート「はるクール」を設置することで、熱中症対策をはじめエアコン作動時の消費電力量の削減につながる取り組みを、当社グループ(以下、BXグループ)一丸となって本格展開してまいります。そして、BXグループはこの“遮熱事業”の取り組みを強化拡充していくことで、気候変動への緩和に積極的に貢献してまいります。

屋内用遮熱シート「はるクール」は熱中症対策とエアコン作動時の消費電力量などの削減に効果を発揮する遮熱対策商品

 屋内用遮熱シート「はるクール」は、工場や倉庫、災害時には避難場所となる学校の体育館の天井に設置することで、外気から侵入する熱量を抑制し、熱中症対策とエアコン作動時の消費電力量やCO2排出量などの削減に効果を発揮する遮熱対策商品です。

工場の天井に設置した屋内用遮熱シート「はるクール」

熱中症の危険度を判断する「暑さ指数WBGT」の一つ「輻射熱」を大幅にカット

 最高気温が35℃以上となる猛暑日が増加傾向(※1)にある中、熱中症の危険度を判断する指標に、人体が感じる暑さを数値化した「暑さ指数(以下、WBGT(※2)」があります。この指標は2006年より環境省が「熱中症予防情報」サイトで情報を提供しており厚生労働省の「職場における熱中症予防対策マニュアル」にも採用され、軽作業や組み立て作業など対応できる作業強度区分の判断基準になっています。

 そして、WBGTは人間の熱バランスに影響の大きい「気温」「湿度」「輻射熱」の3つの指標で構成されており、その割合は「1割が気温」、「7割が湿度」、「2割が輻射熱(※3)」となっています。この2割の輻射熱を大幅にカットできる点が「はるクール」の最大の特長です。

※1 最高気温が35℃以上となった「猛暑日」について、全国914の観測点における年間の観測数は直近5年の平均で5,681地点と、その前の5年平均3,501地点と比べて1.6倍に増加している。また、東京における年間の猛暑日を観測した日数は直近5年の平均で14.2日と、その前の5年平均8.0日と比べて1.8倍に増加している(気象庁の公表数字参照)。

※2「暑さ指数WBGT」は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目し、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つを取り入れた指標。

※3「輻射熱」は、日射しを浴びた時に受ける熱や、地面、建物、人体などから出ている熱で、温度の高い物から多く出る。

現場の状況に対応できる2種類の遮熱シートをラインナップ

  「はるクール」には、天井の梁に設けた吊り金具を結束バンドで固定するフラットタイプのハトメ付きシート加工の「はるクールS」と、天井の梁に強力磁石で取り付ける気泡緩衝材の両面にアルミ箔をラミネートした「はるクールA」の2タイプを取り揃えています。なお、両タイプともに不燃認定品で、現場の状況に対応した施工ができるようにしています。

当社の試験・検証施設「ライフイン環境防災研究所」で各種性能を検証

 栃木県小山市にある当社の試験・検証施設「ライフイン環境防災研究所」において、2棟の試験棟を設置し、「はるクールA」の設置有無による室内の温度上昇の抑制効果と、エアコン作動時の消費電力量を確認する測定を実施しています。その結果、室内温度は「はるクールA(有)」が「はるクールA(無)」に比べて最大でマイナス9.2℃、体感温度も同様にマイナス10.8℃となりました。また、1日当たりのエアコン作動時の使用電力量は同様にマイナス1.8kWh、電気料金が同様にマイナス38.6円、CO2排出量が同様にマイナス0.7㎏-CO2という検証結果を確認しています(【図1】参照)。

 BXグループは現在、気候変動に対する緩和と適応に貢献するため、「エコと防災」をキーワードとしたモノづくりと事業を積極的に推し進めています。そして、今後のBXグループの成長に向けた 新たなキーワード「遮熱・断熱」の実現に向け、屋内用遮熱シート「はるクール」を主力商品とした遮熱事業化の取り組みを本格的に展開することで、中期経営計画の中で注力事業に位置付けている「エコ&防災事業」のさらなる拡充につなげていきたいと考えています。

東京都世田谷区立中学校の体育館の天井に設置済みの屋内用遮熱シート「はるクール」

 この取り組みは、夏場の熱中症対策や作業環境の改善はもちろん、エアコン作動時の使用電力量や電気料金、CO2排出量の削減につながるだけでなく、冬場においても遮熱シートによる保温効果で暖房器具の抑制が図れるメリットがあります。当社工場においても、遮熱対策による省エネ効果の確認と浸透を図るとともに、従業員の作業環境の改善を図るため、今年度中に全7工場への設置を終え、グループ会社の工場にも順次、設置を進めてまいります。

 BXグループは今後も、“人、社会、環境にやさしい多彩なモノづくりで人々の幸せを実現する”の発想のもとで、安心、安全を提供する快適環境ソリューショングループとして社会の発展に貢献してまいります。

「はるクール」を施工中の様子(写真左)と、同じ箇所をサーモグラフィカメラで撮影した様子(写真右)。サーモグラフィカメラで撮影した画像(写真右)では、左斜め上の施工前の天井の表面温度は38.4℃、右斜め下の施工済みの天井の表面温度は25.7℃と、輻射熱が大幅にカットされている。

<屋内用遮熱シート「はるクール」の商品紹介サイト>

・商品紹介サイト:https://bunka-s-pro.jp/product/harucool/

・商品紹介動画(2分25秒):https://www.youtube.com/watch?v=IpE0yMKezj8

・遮熱性能比較試験動画(1分21秒):https://www.youtube.com/watch?v=gbn51IitoTk&t=10s

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